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本屋で立ち読みしてたら、止まらなくなって買った。タイトルの重みがページを進めるうちに増していく。どうしてなんだろう。私のせいで、という自責に苦しめられるのは夫もそうかもしれない。色んな形の愛が認められる世の中になって欲しい
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タイトルから連想する内容より深いが重くない内容の一作です
不運ではあるけど不幸ではない作者に救われます
著者の心が過去と今を行ったりきたりしながら後悔と反省と自戒を繰り返しながら他人を思いやり、強く立ち向かえずに自分が壊れていく様がどうにも泣けるんですが底にある優しさに救われます
そして、進学し、結婚して子供を作ることが人としての幸せという教育を通しての洗脳が見え隠れする事に疑問を抱きます
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苦しい、本当に。わかるところもわからないところもあるけど、面白いとかそういう次元で語れない。セックスってどれだけ大事か、普通ってなんなのか、絆ってなにか、そういうのが色々。ふざけて語れない、生傷から出た滲出液のような私小説。
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大好きな人と、できないなんて辛いだろうなと思う。こだまさんは、人と接することが苦手で、どもりや赤面するような子供だった。反してふたりの妹は闊達で、こだまさんと母親の関係が、夫のちんぽが入らない原因なのかもなぁと思った。
教員の仕事をしていた時のノイローゼ状態で、愛のないちんぽは入っていた。でもそれを責められる人っている?苦しみの代替行為は、心を擦り減らすこともあるけど、それによって生き延びてこれたんだよね。
教員を退職したあと、病気で伏せっていたこだまさんを頼ってきた問題児に、「ちゃんと前見てよ!」と言われたことが区切りになった、という場面が好きだなぁ… そういう何気ない一言って、人生の矛先を定めたりするもの。
ちんぽが入らないから、闘病中にも関わらず妊活したり、夫のパニック障害にふたりで立ち向かったり、たくさんん頑張ってきたこだまさん。
その過程や苦しみを想像できない他人は安易に、どうして?もっと頑張れたのでは?もっと大変な人は沢山いるよ?って言う。普通はこうだとか常識を演説する人…。
じゃあ、ふつう って何?と、問いたい。
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文章が巧い。初めて読んだときは、なんだこの人!?と、想像と違った内容に少し嫌悪感のようなものを抱いてしまったのだけれど、今になって再読してみると、ものすごく肯定的になり、最後の数行に頷いてしまった。私の受け取り方が変わったのかわからないけれど、この夫婦の答え、この人の生き方に、何も誰も関係なく人間としてただただ必死に生きてきたんだな、生きてるんだな、と感動するのみ。逃げてるようで、向き合ってきた人。でなきゃ、これは書けない。
あと、本の装丁が美しくて手放したくなくなる。あとがきのしかけも。
再読 2020.4.24
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初めはあまりの面白さにぐいぐいと読み進めることが出来たけれど途中から(あれ…?イマイチかも…)と思い始め一時は中断してしまった。しかし、途中で終えるのも気持ちが悪いと思い、再開。そしたら(イマイチかも)と思って中断していた個所から先が素晴らしく面白かった。エッセイであるという本に対して(内容的に)面白いと言う感想が正しいのかどうかは多少疑問ではあるが、著者あとがきに「面白い文章を書く」とあったので、きっと正しい感想である(はず)。
冒頭から既に、ごく普通の主婦が書ける文章のソレではないなと思っていたけれど、著者の方は元(現?)教職者の方なのだね。さすが違うなあと思ったね。とても分かりやすく、とにかくテンポの良い文章でさくさく読める。ウケを狙っている部分はしっかりと面白い文章になっているし、重要な部分はしっかりと重要さが伝わってくる。
全体的な内容は重い話ではあるけれど、やけに清々しい文体が程よく重さを中和している。途中(個人的に)ダレてしまった部分。それは何故かと言うと、良くある自虐語りかと思ってしまったから。全て読み終えた今となってはそんな感想で中断してしまった非礼を謝罪したい気持である。
終盤、締めに入るあたりからは謎の(?)感動があり、読後の満足感が格段に跳ね上がった。とは言え万人にお勧めする事ができる本!とは言い方のは事実。少しでも著者に、精神的に共感のできる部分がないと(何言ってんだこいつ)で終わってしまう。逆に少しでも共感できる精神が自分の中にあるのならば読んでみる価値はある一冊。
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作者のこだまさんの過去が壮絶すぎる…
辛すぎる…としか言いようがない。
もはや、「入らない」どころじゃない。
学級崩壊に夫のパニック症、一時期は本気で自殺を考えるほど精神的に追い詰められていたこだまさん。
もし自分がこだまさんの立場だったら全てを他人のせいにしてしまいたくなる。愚痴や文句を誰かに吐き出してしまいたくなる。
でも、こだまさんは絶対に人や環境のせいにはしなかった。できなかった…。全部自分が悪い。自分のせいだって思って、必死に堪えているような感じがしてそれがまた読んでいて辛かった…。
過去を振り返って本にすることはどれだけ大変だったんだろう…それだけ、もう当時の自分を乗り越えられているんだろうか…ただただ、こだまさんの心の強さに感服しました。
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生き方や精神性を考えさせられる作品。
性交渉ができないこと、仕事での学級崩壊を通じ精神を崩していく様、それを経験したからこそ見える世界。
「普通」とは何か、周囲とのコミュニケーションの取り方、すごく考えさせられた。
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太宰的な破滅感がすごい。
人生の選択ひとつひとつがとても正解といえるものじゃないように見える。重要なことは何も口に出して言えない。とても平気そうには見えない。でも、ここに書かれている人生を祝福したいし、讃えたいと思える。
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2017.01.30読了。
今年6冊目。
友人がレビューを書いててそのタイトルに驚き手に取った一冊。
好きなのに入らない。
しかも夫のだけが入らない。
その原因はわかっていないけど、こんなつらいことってないと思う。
自分がそんなことになればそれは自信もなくなるし、頭がおかしくもなるだろうな。
でもその前に自分ならいくら好きでも結婚しないか、離婚してしまうんじゃないかと思う。
夫のは入らないし、仕事もうまく行かず自分が病んでしまい、さらに誰にも相談できず、頭もおかしくなり、本当に読んでてしんどくなるほどに絶望的な状況でももがきながら苦しみながら生きて、そして自分たちのスタイルを見つけたこだまさんは本当に強いと思う。
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最初は「タイトルで読者の幅を狭めているのでは?もったいない…」と思っていましたが、読み始めてすぐ、このタイトルでしかこの本は出し得なかったと思い直しました。
ドライかつユーモアな筆致で書かれていますが、内容はかなり壮絶。
何が幸せか決めつけたり、自分のシアワセ論を押し付けることがどれだけ残酷か。
こだまさんがどれだけズタズタに傷ついて、折り合いをつけていったか。
私小説の傑作です。
ちなみに、私の周りでは「おとちん」と略しております。どうしてもタイトルを口に出すのが憚られる方は是非そのように呼んでみてください(笑)
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救われた。
僕はこの本に救われた。
カタチは違うけれど、僕も普通に生きられなかった人間の1人だ。
頭ではわかっているのだけれど、やらないといけないことも理解してるつもりなのだけど出来ない。
ただの甘えなのかもしれない。
それならそれでいい。でも、このまま腐りたくない。
そう思っている。
でも普通に出来ない。たぶん心の奥のほうで理解していないのかもしれない。
自分でも何を言ってるのかよくわかわないけれど、同じとまでは言わないけれど、僕も普通に生きれなかった人間として、希望をもらった。
生きていけばきっと何か待っている気がする。
それが良いか悪いかわからないけれど、希望が少しでもあって、そこに向かって、何かしようと、そう思える心が持てたそのことがとても嬉しい。
努力は無駄にならない。僕は何か始めようと、この本を読んで、そう思った。
その今がとても嬉しい。
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17.1.31
タイトルが衝撃的だけど、
そんなこと関係なしに
こだまさんの世界に吸い込まれる。
重いことなのに、えらく軽快に書かれている。
でもそこにはちゃんと、こだまさんの
生きる意志があって、
切ない、苦しい、
でも、その全てを経験したからこそ
愛おしさがある。
素敵な人だ。
これは手元に置いておくべき本!
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結局どうして入らないのか、分からなかったのが残念。しかもダンナさんのだけって。。
ダンナさんはどんな気持ちでこれを読むのかな。全部バレてるの知ったら、行きづらくなるだろうか。
夫婦の形はそれぞれですね。
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久々に、言葉を持ってることが、救いになると同時に地獄にもなる感覚を思い出した。
自己憐憫に陥らずに、というかたぶん陥るほど自分に執着してない描写が最後まで続いて、
ここにあることが事実だとしても、こっちにべたべた触ってくるでもなく、切り取った見本を作者からも読者からも等距離で並べて「こんな感じです」と見せてくる礼儀正しさが良いなあと思った。