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洋物の本の読後感にありがちな(私だけかもしれません)「内容は真面目、大量の情報がつめこまれ」「でも結局、インパクトが薄い」感じがします。
後半4分の1の「ディープシフト」(この技術が定着したらどうなるか、いつ頃それは起こるかを列挙したもの)は面白かったですが形はアンケート。
デジタルアクセスは水道や電気よりもはるかに安価に供給できる。その「平等」がどんどん広がる、というところは同意。国家間や民族間、あるいは国内問題に対し普通の人が情報を得、発信することができるようになる。
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価値観のつながりが今後はだいじ(^^)
↓↓
コミュニティへの帰属という概念は、場所(地域)や仕事、家族ではなく、個人の価値観や興味で定義される。
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ひとまず読み終わったが、ほとんど頭に入ってこないし残らない。新聞の特集で読める程度の内容に思う。
あと、文章が読みづらい。箇条書きが平坦なまま数が多すぎるからか。
深みや熱さも感じられない。取っ掛かりとして読むならよいかもしれないが、面白くないと思う。
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現在、第四次産業革命が進行しているようです。根本的な革命はゼロ次革命といわれる農業革命(動物の家畜化)ですが、18世紀後半からの蒸気機関と鉄道建設による第一次産業革命、電気と流れ作業の登場でもたらされた第二次産業革命(20世紀初頭)、コンピュータの開発とインターネットによるデジタル革命である、第三次産業革命がありました。
それらをベースに、モバイル化したコンピュータ、センサーの低価格化、人工知能、機械学習が、現在進行している革命の特徴のようです。この革命の今までのものと異なるのは、テクノロジーの融合化により、物理的・デジタル・生物学的領域で相互作用が生じている点だそうです。
これにより私たちの生活・仕事がかなり影響を受けて、仕事そのものがなくなるというインパクトがあるようです。人口減少により労働力不足が言われる中、仕事そのものがなくなることで、労働力不足の時代はやってこないかもしれません。このようなことを本を読み終わって感じました。
この本の付録として、将来起きるであろう「23のシフト」が書かれています。現在話題になっている、3Dプリンタ・自動運転・ビットコインを始め、映画にしか出てこないと思っていた、体内埋め込み技術・人工的に記憶を埋め込まれた人間等、どれも実現しそうなものばかりでした。
以下は気になったポイントです。
・第四次産業革命を制限しかねない要因としてあるのは、1)経済・社会・政治システムを考え直す必要があるが、その制度的枠組みが不十分、2)機会と問題の概略に関する一貫性のある建設的な共通構想がない、大衆の反発を避けるのに必要な説明がない(p20)
・第四次産業革命の大きな受益者は、知的資本または物的資本の提供者であるイノベータ、投資家、株主となっていて、労働者と資本家の間に富の格差が拡大している(p25)
・従来の製造法が、希望する形を造り出すまで素材の層をはがしていく引き算であったが、3Dプリンタは、その逆で素材を足していく。デジタルデータという鋳型を使って、液状の素材を三次元の造形物にしていく(p31)
・将来の3Dプリンタは、回路基板のような集積電子部品、人間の細胞・臓器も造れるようになるだろう(p31)
・物理的側面とデジタル的側面の架け橋の一つは、IOT(インターネット・オブ・シングス)であり、モノやコト(製品・サービス・場所)と人間とを結び付ける技術で、さまざまなプラットフォームと関連技術により可能になった(p34)
・IOTが普及している応用例として遠隔装置がある。いまではどのような容器にも、センサー・送信機・RFID(無線自動識別)タグが取り付け可能となり、稼働状況を企業および顧客が追跡可能となった(p34)
・オンデマンド経済(シェアリング経済)が可能となった、企業や個人が富を生み出す障壁を低くし、アマチュアとプロの環境を変えるもの。自分が供給者だと考えたことがなかった人々に帰属する資産(自動車のあき座席、家の予備の寝室、事務作業のようなサービスを提供する時間・技能など)を効果���に活用できるようになった(p36)
・3Dプリンタとゲノム編集は、異なるテクノロジーが融合して補強しあう例で、組み合わせた「バイオプリンティング」は、組織の修復と再生を目的としていて、生体組織の作製が可能(p39)
・多くのサービス(タクシー手配やカーレンタルは無料アプリ)が無料となるため、家庭や職場へもたらす価値が計測不能になっている。つまり、あるサービスで提供された価値と、国家の統計で測定された成長との間に矛盾が生じている。これは、経済指標が示すよりもさらに効率的な生鮮・消費が行われていることを示唆する(p52)
・第四次産業革命がもたらし得る悪影響(不平等、雇用、労働市場への悪影響)を認識して対処する必要がある(p54)
・自動化されるリスクが低い仕事は、社会的スキルや創造的スキルを必要とする仕事、不確実性の下での意思決定や斬新なアイデアの開発であろう(p60)
・繁栄する企業は、イノベーションにおける優位性を維持し、継続的に磨いていく必要がある。そのため常にベータ版(常に進化する)という哲学がさらに普及する(p87)
・今日の北米企業が革新的な存在でありつづけるのは、優秀な人材・特許・ベンチャーキャピタルの大半を支配・株式市場での高評価、以上の4つの相乗効果を持つ技術革命をしているから(p102)
・イノベーションの育成に最も効果的な制作環境を持つ都市として、ニューヨーク・ロンドン・ヘルシンキ・バルセロナ・アムステルダムを挙げている(p105)
・過去20年間で中流階級のステータスとなっていた、4つの伝統的属性(教育、健康、年金、持ち家)は、インフレにより悪化している(p126)
・2025年までに起こる技術として、1)体内埋め込み技術、2)デジタルプレゼンス(インターネット上の評判)、3)眼鏡がインタネットに接続、4)インターネットに繋がれた服、5)常時インタネットにアクセスする環境(ユキビタスコンピュータ)、6)スマホ(かつてのスーパコンピュータがポケットに)、7)容量無制限の無料ストレージ、8)スマートシティ(信号機の無い街)、9)政府が国勢調査の代わりにビックデータを活用、10)自動運転、11)AIと意思決定、現在のAI言語は4歳程度のIQレベル、3年前には1歳児レベル、2025年には人間と同レベルの処理能力に到達可能性あり、12)GDPの10%がビットコイン、ブロックチェーン、13)シェアリング経済、14・15)3Dプリンタによる自動車生産、3Dプリンタ製の臓器移植、16)消費財の10%が3Dプリンタ製となる、17)ゲノム編集された人間誕生、18)人工記憶を埋め込まれた最初の人間誕生(付章:p157-221)
2017年2月12日作成
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第4次産業革命で起きること、また、第4次産業革命に対して私たちがどういう心構えでいるべきか、やらなきゃいけないことは何かが書いてあった。個人的には格差について書かれた内容が1番印象的だった。変化を起こす人がいる訳で、起こす側にいるのか、起こされた変化をただ受け搾取される側にいるのかで未来は変わってくると思った。この本を参考に自分でも考えて、少しずつでも行動していきたいと思った。
本全体について、英語を日本語にそのまま訳したような文章で読みにくかった。
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第四次産業革命により起こりうる製造、生活、精神への影響が、マクロな視点でまとめられている。一連のインダストリー4.0関連書籍では製造分野に限定されていたが、本書の対象領域は非常に広範囲。未来のイメージを掴み、次の一手を検討する場合には、とても有効。
友人からの推薦本。西口さん、あざーす!
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▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/293148
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まず、この本は、著者のクラウス・シュワブさんが、世界経済フォーラム主宰者ということに意味がありそう。ダボス会議で検索すると世界の名だたる企業やら政治家が出席して経済や世界の課題について議論をしているらしい。
この本は、議論の中からアンケートをとったりして、第4次産業革命についてまとめられている。ただ、歴史的背景とか根底からのシステム変革とか、構造的な不平等とか、推進力は何だとか、正直、総花的で読みにくかった。 多分、自分が外資系のIT業界にいて、それなりに変化の激しさを目の当たりにしているからか、新鮮な感動みたいなものが感じられなかった。 レイカーツワイルの本なんか読んでしまうと、ぶっとんでるうえに情報量が多くて参考文献読めっていうスタンスなので、それと比べると、この本の方が、多分、対象読者が経済界の人向けということで、ちょっと親切に記述がある印象。
この本の価値は、世界中の経済界の重鎮が集まってこんな話をしたよということを知らしめるところにあると思うので、ディープシフトと銘打たれた23個の項目、AIとか自動運転とかスマートシティとかブロックチェーとか3Dプリンタとかの話を知っていたら、共通のネタとして良いのではないかと。
たぶん、50代くらいのIT業界じゃないサラリーマンで、ちょっと偉いポジションの人がここら辺を知っていた方がいいのかもしれない。
IT業界の人は、物足りないとおもわれます。
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2016年のダボス会議で使われ始めたキーワード「第四次産業革命」についての入門書です。ダボス会議の創立者自身の提言なので基本的にポジティブ。詩人リルケの「未来は私たちの中にある…実際に未来が訪れるはるか以前に、私たちの中で変化を遂げるために」という言葉を引用しているように変化を加速させる立場から提言です。そう、過去の第一次産業革命から第三次産業革命までは結果論として革命だったのだ、と思いますが、今回の革命はこの言葉をトリガーに未来を引き寄せようという大きな意志を感じます。たぶん、国連やダボス会議のように主格としてのグローバルって存在が始めっからあることが故の新しい革命なのだと思いました。きっと人類史として誰にとっても避けられない流れなのだ、と説得され瀧がします。だからこそ、その激流の中で人類を鳥瞰する視点が必要とされていて、例えば「サピエンス全史」がベストセラーになるのは「第四次産業革命」が起こっているからなのである!とこじつけのように感じたりしました。そして「第四次産業革命」というコインの裏側には「第四次生活革命」という個人データに対する新しい倫理が必要とされているのだと思いました。
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各企業や組織の重鎮もこのダボス会議の創設者のような見方ができるか、そうでないかでこれからの世界を生き残ることができるか、そうでないかが変わってくる。
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他のレビューでもあるとおり記載の内容については技術としては今更読んでも新鮮味はない。
世界経済フォーラムだけに技術に傾倒せずに経済や社会への影響にも言及されていて、その点は技術系の雑誌などではなかなか出てこない話なので興味深かった。
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ダボス会議に基づく、最近のトレンド、第四次産業革命に伴う変化についての貴重な一冊
<メモ>
・本書の目標3つ
1 技術革命の包括性とスピード、その多面的な影響に対する意識を高める
2技術革命の核となる問題を明確にし、取りうる対応に重点を置いた思考の枠組みを構築
3技術革命に関する問題について官民の協力や提携を推進するプラットフォームを提供
・第四次産業革命の4つの大きな影響
1顧客の期待が変化する
2データによって製品の質が向上し、資産の生産性が改善される
3企業が新しい協力関係の重要性を理解し、新たなパートナーシップを形成する
4経営モデルが新たなデジタルモデルへ移行する
・情報の非対称せいは重体な権力の非対称せいにつながる可能性がある。
・豊富な情報は注意力の貧困につながる。加速の時代ではゆっくり進むことほど爽快なことはない。注意散漫の時代は注意を払うこと贅沢なことはない。そして動き続ける時代ではじっと座っているほど重要なことはない。
・今後重要な四つの知性
1状況把握の知性(精神) 知識を理解し、応用する能力
2感情的知性(心) 思考や感情を処理し、統合する能力。自分自身とそれらを関連づけたりする能力
3啓示的知性(魂) 公益のために変化をもたらし、行動するための個人及び共通の目的意識や信頼感、その他の美徳を活用する能力
4物理的知性(肉体)自身の健康や幸福だけではなく、個人及びシステム双方の変革に必要なエネルギーを注ぐ、私たちの周りにいる人々の健康や幸福の追求と維持をする能力
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第4次産業革命は、これまでの産業革命を大きく凌駕する速度と範囲で進んでいる。自動運転や3Dプリンタ、AI、新素材、バイオテクノロジーなど、その領域は多岐に渡る。そのメガトレンドは大きく分けると以下の3つの分野となるだろう。
3つのメガトレンド
1. 物理的
2. デジタル
3. 生物学的
その影響は、
経済への影響: 需要が持続的に落ち込み、世界経済の成長スピードは鈍化する。
起業への影響: 企業の寿命が短くなる。年商10億ドルへのスピードはFacebookが6年、Googleが5年で達成している。次世代のリーダーは、過去の経営モデルを疑い、学び、適応していく能力が必要となる。
社会への影響:不平等は拡大する。教育は贅沢品となる。コミュニティの概念は、既に場所や家族、仕事、学校などから、価値観や興味で定義されるものとなっている。
個人への影響:技術の発展が、人間の寿命、健康、能力の限界を押し広げる。生物学の進歩は、病気や傷の治療にのみ使うべきなのか、より良い人間を創ることにつかうのか。デザイナーベイビーや延命の問題について、我々を新たな倫理観の領域へと追いやる。
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全く凡庸な内容。
まず前提としての”革命”の定義がおかしい。冒頭で「突然で急激な変化」と定義づけているが、これは違う。革命と呼ぶからには非連続性がなければいけない。指数関数的な変化も「突然で急激な変化」に見えるが、指数関数は”常に変化率が増加する”だけで変曲点がないから革命には当たらない。ムーアの法則が典型例だ。第4次産業革命の具体的な変化として、モバイルインターネット端末の普及、センサーの低価格化、AI・機械学習を挙げているが、これらは産業的共通点に乏しく一括りにする意義が見出せない上に、どれも従来技術からの漸進的な変化の延長線上にあり非連続性がない。
仮にこれらが革命だとして、その結果としての具体的な近未来像の提示を期待したのだが、抽象論に終始して何も伝わってこないし、新しい発見もなかった。
おまけに翻訳が絶望的にダメ。直訳すぎて日本語になってないので、原文を逆に想像して理解しなければならないほど。AIでも使ったのか?やはり翻訳はプロに任せるべき。
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第四次産業革命の好影響は詳しく書かれているが、悪影響は不安を述べるにとどまっている印象。AIの発達による失業、格差拡大、社会不安の増大をいかに防ぐか。世界のエスタブリッシュメントは、安全圏にいて建前論での不安を述べるだけではなく、自ら行動すべきと感じた。