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私の好きな宮本輝ですが、今回は西海岸。
たまたま英語が話せる主人公にアメリカで財産が相続される、という設定。そして亡くなった叔母の娘を探す。
ちょっとした推理小説みたいな展開だけど、そうでもない。
アメリカ社会にある、日本ではあまり考えられない問題を題材にして考えさせる。
今回のこだわりは「スープ」でした。そのスープをもっと掘り下げてもらえるとよかったなぁ、と個人的には思います。
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異国の土地で繰り広げられる
生活を垣間見れたところは
よかった。
物語は淡々と進んで、主人公の気持ちも
揺れることはなく。
好みでなかったかな。。
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実の子どもを誘拐されたことにしなければならなかった理由に衝撃だけど、何か現実感や切実感が伝わってこない。その後、秘密を守り続けて添い遂げたことも。フィクションだからと言えばそれまでですが。
おばさんの残した素敵な家や庭やスープ、草花たちと語らうこと、メリッサが幸せだろうことは良かった。
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山陰中央新報紙掲載で読む。正直、まことにつまらない。誘拐事件の真相たるや、しっかり者で分別のあるおばさんが企てたなんて無茶もいいところだ。それも、あっさりと解明されて拍子抜け。とてもミステリーとは言えん。造園やらスープの店の開店やらは、しっぽ切れで終わったし。うだうだ、だらだらした物語を、習慣に任せてうだうだ、だらだらと読み通してしまった。
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昔、宮本輝の「オレンジの壺」というパリを舞台に作品を読んだ。学生の頃で、パリなんて行ったことないのに「こんな街なんだろうなあ?」と読みながら想像していた。数年後、卒業旅行で凱旋門に登って、シャンゼリゼ通りを見渡した時に小説を読みながら想像した世界と同じ風景が広がっていて感動した。
今回の作品はロサンゼルスの超高級住宅街を舞台にした謎解き長編小説。
小説の流れは、ほぼ予想通りの展開をしていくのだが、今回も宮本輝の描写力に圧倒された。おそらく、舞台となった街に行くことがあったら、想像通りの世界が広がっているに違いない。
読み始めたら止まらないだろうなと思い、年末の楽しみにとっておいたが、予想通りの展開。寝るのも惜しいくらいに一気読み。さて、最後の展開、あなたは予想できるか?笑
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※かなりネタバレの内容を書いています。
宮本輝さんのいつもの作風とは違った、どこかミステリーっぽい作品でした。
謎解きの様に物語が進んでいくのでとても読みやすかったけど、私はスッキリしない気持ちで読み終えました。
どこまでいっても、どう考えても、レイラは完全に被害者でしかない。どうしても、イアンのした事はゾットするほど許せないし、「誘拐」という形でしか解決に導けなかった事も、誰にとっても不幸でしかないと思う。誰も幸せになれないなんて、何て悲しい結末なんだろう。キクエは、なぜ弦矢に伝えようとしたのだろう。このまま、そっとしておくのが最後の善行だったのではないか。イアンの最期に寄り添った時、キクエは女だったのだろうか、それとも母だったのだろうか。
そんな事をグルグルと考えながら、レイラが「親」に絶望せずに幸せに生きていってほしいとどうしても願わずにはいられませんでした。
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突然亡くなった叔母の家、財産処理のため渡米。舞台が日本でないところからくる雰囲気が爽やかに感じさせるのか、せかせかした感じがない。整理していく中で知り合う人もなかなか印象的。
出会った人たちのおかげで謎も解けた。
会うべき人にはちゃんと会えるのだよ。関わったために嫌な気分になったとしても、それも会う必要のあった人なのかもしれない。
そう考えておくと腹の立つことも少なくなりそう。
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久しぶりの、宮本輝作品。
亡くなった叔母の、亡くなったはずの娘が
実は誘拐されていて、生きているかも、、
誘拐の理由も違和感なく読めたし、長い話のわりにすらすら読めた。
人生とは奇異なものだなぁ
まぁ、小説だけど。
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分厚いハードカバーなので深い複雑な話かなと思いましたが、読みやすかったです。
からくり箱からキョウコからの手紙を出して読んだときから、メリッサはレイラなんじゃないかと思っていたのに、終盤に近づいてやっと判明し、展開の遅さを感じてしまいました。
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また一人、大好きな作家さんが増えました!
死んだと聞かされていた叔母の娘が、実は6歳の時に行方不明になったままで、その真相に迫っていく物語。一見ミステリーのようでミステリーではない。しかも早い段階で、叔母の娘、レイラの正体が推測できる展開になっている。これだとなんだか物足りないんじゃないか?と思うだろうけど、全くそんなことない。凄く興味深くて面白くて読み応えたっぷりだった。何故そうなったのかを追っていく内容だけど、ただ謎に迫っていくだけではなく、そこには叔母キクエの隠されていた深い深い人生があって、それが明らかになっていく後半は没頭。一気に読み進めました。
また舞台はロサンゼルス郊外の半島で、街の至るところから眺めることのできる青い海、あちこちに自生しているジャガランダの木、高級住宅地、庭に咲き乱れる草花たち、その土地の景色、情景が背景に展開されていくのが凄く洗練されていて、想像が膨らみ、爽やかな気持ちのいい、ワクワクした気分になる。そんな舞台を背景に、叔母の隠された人生が力強くかつとても繊細に描かれていた。その辺りが「ドナウの旅人」と似ていた。男性の作家さんがこんなに女性の人生を描かれていることに凄く惹かれ、素敵だなと思いました。
宮本輝さんの他の作品も読んでいってみたいです。
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2021.02.11.読了
2014年3月〜2016年8月まで新聞に連載された作品。
途中から、そういう流れか…とちょっと戸惑いました。
ゲン (小畑弦矢)にも
菊枝おばさん(キクエ オルコット)にも
好感を持って読んでいました。
宮本輝さんの本はひさしぶりに読むので、
どういう展開になるのかと、
楽しみにしながら読みました。
果たしてそんなことがうまくいくのかどうか、
納得できるような、できないような気持ちで読み進めました。
キョウコとケビンはメリッサに本当のことを今更話す必要があるのでしょうか。
「どんな人間にも、自分が何者か知らなくてはなりません」
と言っていますが、
真実を話すのに、嘘を交えて真実を明かすくらいなら、
話す必要はないと思いました。
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ロスの豪邸の暮らしが細やかに鮮やかに表現されていて興味深かった。叔母さんは娘の為とはいえよく我慢が出来たと思う、いろんな意味で。
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かなりの読み応えのある作品でした。
時間がなくて、なかなか読み進められなかったけど、途中でやめようと思わず隙間時間でも読みたいそんな作品です。
6歳の娘の失踪事件。
母親の辛さを考えたら、胸が張り裂けそうです。
その結末もまた切なくて。
その中で、探偵のニコの存在は、力強く安心感がありました。