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インバウンド対策を考える上でのPRに力点を置いた基本書。中身としては、中国向けの話が中心であるが、考え方は同じであるため、広くインバウンド対策を考えるでの基本を押さえてくれている。どうやって誘客をすれば良いのか迷っている方、インバウンドについて基本を押さえたい方は読んで損はない。
一方で、どうやって隠れた観光コンテンツをつくるのか、それをどうやって提供していくのかについては深くまで入っていない。それはこの本が「PR視点」というタイトルからわかるとおりであるが、観光コンテンツの創出について知りたい場合は実りは多くないでしょう。
私としては、PRも絶対大切だけれども、それ以上にいかに地元から地域の魅力を創出しそれを提供していくのかがインバウンド対策(通常の観光施策)では重要であると思う。隠れた地域の魅力を発掘し、それを磨き上げ、観光客に提供できるまで昇華させ、それを持続的に回していく体制を整え・・・なかなか骨が折れる作業になるが、こういった取り組みは地元のプレイヤーがどう関わるかがキーであると思う。
ただこういったことを考える上で、マーケットイン思考ではないが、PR視点を持っておくことは必要だろうと思うので、この本は読んでおいてよいと思う。