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ああ、恩田さんだなぁ、という世界にどっぷりはまって嬉しくなる。
閉ざされた世界、少女たち。そして不思議な現象。
隠されていた事実は、とても悲しい。
引き続き少年編へ。
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こちらも素敵な装丁!!
2冊買って良かったーーー。
「八月は冷たい城」と対になってる本作。
どっちから読んでもなるほどと思い、こちらの作品もラストもきちんとしており良かった。
ミチルが「みどりおとこ」に追われるシーンは読んでいてぞくりとし、不穏でとても良かった。
またこんな作品描いてくれないかなぁ。
ノスタルジーで不穏な世界観の本。
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なんだかひどく長い間待っていたような気がする。
ひとたび手に取れば不協和音が流れ、とても不安になる。
これぞ恩田陸なのです。
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とっくに完結したと思っていた『講談社ミステリーランド』から新刊が出た! とはいえ本書と同時刊行の『八月は冷たい城』で全30巻完結……ということになるようだ。
当初より『子供向け』を謳っていた叢書だけあって、さほど長い物語ではない。そのせいか、恩田陸のエッセンスを凝縮したような雰囲気で楽しめた。
因みに本書が『女の子側』の物語で、同時刊行の『八月~』が『男の子側』の物語とのこと。
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…というわけで、こっちは後に読んだのですが。
そのせいもあって、こっちのほうが落ち着いて読めたと思っていたけど、登場人物が少女たちというのもあるのかも。いつもどこか少年よりも少女のほうが先に理性的に大人になる。
こちらも同じように夏の物悲しさの中で淡々と進むけれど、自分が落ち着いたせいなのか、もともとなのか、ドキドキ感よりは、美しい儀式の流れを追っていくような感覚。
こうやって「夏流(かなし)」の人たちが生きていく世界は、音の通りに「かなしみを夏に流して」過ごすのか。
切なく美しい、残酷な世界。
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夏流(かなし)という街に転校してきた中学生のミチルは、終業式の日に全身緑色の「夏の人」から「夏の城」での林間学校に招待された。ミチルは5人の少女たちとともに夏の城で静かな共同生活を開始する。
ダークファンタジーというか静謐で悲しい話。
恩田ワールド全開、面白かった。
(図書館)
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どうも恩田陸さんとは微妙に響き合わないんだよなぁ…これも相性なんだろうな、読んでいてなんとなく不協和音を感じてしまう。私の感性とはしっくりこないのかな。面白くなくはないんだけれど…
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良かった。みどりおとこが出てきた時は、読んでいる私もドキドキして、こわくて。謎もいっぱいで。その謎の答えが知りたくて一気にページを読み飛ばそうかなと思ったけど、グッと我慢して1ページ1ページ捲りました。その謎の答えがわかったときは意外とあっさりしてました。
「麦の海に沈む果実」や「黄昏の百合の骨」の雰囲気に似てるなと思いました。
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鏡の中に不気味な「みどりおとこ」の影を
見つけたミチル。手元には夏流城での
林間学校への招待状が残されていた。
ミチルは5人の少女と、濃い緑色のツタで
覆われた古城での共同生活を開始するが…。
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10年以上この本を待ち続けていたかと思うと感慨深い。装丁がよすぎて震えた。このシリーズが祖父江慎さんの手によるものだっていうのは知ってたけど、恩田陸の描く少年少女に酒井駒子はズルいとおもう。正直それだけでいいくらい紙の本として取っておきたい一冊。こどものころに読んだらたぶんみどりおとこの悪夢みる。オチは相変わらずあっさりめです。
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ミチルは母親の都合で中途半端な時期に夏流へと転校してきた。時期が悪かったせいもあって友人と呼べるひともいないまま夏休みは始まろうとしていた。そんなどこか憂鬱な昼下がり、母の使いでよく行く和菓子屋まで気分転換に歩いたミチルは、そこでおかしな〝もの〟に出会う。全身、肌も髪も緑色の、長身のなにか。それはいつぞやの工作の時間に先生が出した「夏の人」というテーマにミチル以外のすべての人間が描いていたものと同じだった。恐怖に逃げ出すミチルをそれは追いかけ、捕まるという瞬間誰かがミチルへ声をかけた。それはクラスメイトの佐藤蘇芳だった。彼女はミチルに手紙が入れられていると知らせる。あのみどりいろのものが入れていったであろう手紙には、夏流城への林間学校への招待状だった。
何のために、何故自分が正体されたのかも分からないまま、ミチルは林間学校へと向かわされる。
そこで集った少女たちと、不思議なルールに戸惑いながら、なんとか日常を続けるミチルに、不可解な出来事が続いていく。
鐘が一つ鳴ったら食堂へ、三つ鳴ったらお地蔵さんへお参りに、そして城を走る水路を流れてくる花の色と数をノートへ記すこと。
そしてミチルは二度とない夏休みを過ごすーーー。
児童へむけて書かれているために、いつもより語彙は少な目。おどろおどろしさもスパイス程度。でも、ミチルを通して知らされていくお城の、夏流の秘密は、なかなかに残酷。そして城を出ていく場面の少女たちの清々しさが鮮烈だった。
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図書館で。挿絵もステキ。女の子が主人公の物語。子ども向けみたいだけど、十分大人でも楽しめる。わくわく。はらはらしながら読了。八月~の方も楽しみ。
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坂道と石段と石垣が多い静かな街、夏流(かなし)に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城――夏流城(かなしろ)での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。
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ミチルが六月という半端な時期に転校してきた理由。転校して間もないのに六人という少ない人数の林間学校に招待された理由。なんとなく思わせぶりな参加者の少女たちの様子。そのすべてが明らかになったとき、深い悲しみと慈しみ、そして命の終わりということを前にした無力さが押し寄せてくる。謎めいた設定と、なにが起こるかワクワクドキドキする雰囲気が、とても著者らしい一冊である。
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恩田さんお得意の不思議な…
直木賞受賞作とはかなりイメージが違う本だが、ヤングアダルト向けのぐいぐいと読者の気持ちを引っ張って行く感じは絶妙。
すぐ、「八月~」を読む予定。
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恩田陸、いっときずっと続けて読んでいたけれど、しばらくご無沙汰。
7、8年ぶりか。
あいかわらず巧みなストーリーテーラー。
が、続きの『八月は冷たい城』を読むまではまだ評価ができない。
それにしても、酒井駒子さんの挿し絵も装丁も素晴らしく、なんと美しい本だろう。