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マーケティングを学びたいと思い読み進めましたが専門用語は出てきますが、ネット等で調べながら読了しました。そんなに専門性が強くなくいろいろ事例を紹介しながら書かれて関心を誘う話で、さらにマーケティングを勉強したいと思いました。
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マーケティングに強くなる 恩蔵直人著
常識や慣習を壊す戦略説く
日本経済新聞 朝刊 読書 (29ページ)
2017/3/11 2:30
本書の企画から刊行まで15年かかったと著者は言う。この「遅れ」には意味があったと考えるべきだろう。なぜならこの間にコンサルティングのマッキンゼー社が「マーケティング黄金時代の夜明け」と呼んだ時代が到来したからだ。デジタル化の進展でマーケティングの実効性が増大したためと受け止められている。マーケティングが企業内で再評価され、重要視されるようになったこの時期の本書の出版には大きな意義がある。
本書がユニークなのは、著者がデジタル化という見えやすい変化ではなく、「マーケティング3.0」の立場を強調している点である。人々を消費者や顧客ではなく、「マインド、ハート」をもつ全人的な存在として捉え、環境や省エネに配慮する社会的価値を求めるのがマーケティング3.0だ。マーケティングという言葉のもつ、顧客から利益をむさぼる略奪的なイメージを払しょくする。
本書を魅力的にしているのは、豊富な事例とともに展開される戦略論である。例えば、「顧客の顧客」戦略に基づいた前川製作所のチキン自動脱骨ロボット開発の事案。自社の顧客である食品企業のさらに上流の顧客にあたるブロイラー工場に前川の社員が入り込み、自ら「鳥もも」のさばき方を現場で習得し、そこから新たな鶏肉の脱骨機を開発した。「顧客の顧客」視点を導入して従来の「価値連鎖」構造を変え、業界構造を再構築できる可能性があるのだ。
我々は自社の仕事を通じて「常識」を身に付け、仕事に熟練していく。著者の言う「市場の常識」「業界の常識」「自社の常識」である。こうした常識や慣習を壊すことこそが、マーケティングの役割であると著者は強調する。
もう一つの重要な視点が新製品開発チームの組織のあり方である。創造的な新製品を生むにはチームの結束力、突進力と自治力が必要だとされ、こうした視点はマーケティング研究を拡張させ、深化させるのに貢献している。著者は「コモディティ化」など新しい概念をマーケティングの世界に導入してきた。本書は、狭量なマーケティングの「常識」から我々を解き放ち、期待される新市場である「ホワイトスペース」の構想を得るために読まれるべきである。
(ちくま新書・800円)
おんぞう・なおと 59年神奈川県生まれ。早大教授。著書に『コモディティ化市場のマーケティング論理』『マーケティング』など。
《評》中央大学教授
田中 洋
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事例が豊富なマーケティングの解説書。マーケティングの重要ポイントの変遷を俯瞰できるが、マーケティングの基本的なテキストを読んでから本書を読んだ方が、内容がより理解でき、本書の意義もより分かるだろう。戦略策定ではストーリーを立てるのがいかに大切かも理解できる。
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日経の書評にもあったが、学問としてマーケティングを研究してきた著者がマーケティング初心者にもわかりやすくマーケティングを説く。構想から脱稿するまでに15年かかったとのことで、引用は古い本や論文も多いが、今でも十分に通用する。ほんとの初心者にはちょっと難しいかもしれないが、多少、ビジネスやマーケティングに関わっていれば読んでおいて損はない。
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実例がそれなりに詳しくて面白かった。
理論的なところは文章量に対して説明したい内容が多いのか、私の頭の問題なのか、理解しきれなかった。
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2017.11.14 マーケティングの変化と近年の注視すべきポイント、方向性が理解できる。ビジネスモデルとかデザインがやはり扱われていた。
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学生時代に「フィリップ・コトラー」や「デービッド・アーカー」の小難しくて、分厚いマーケティングやブランディングを読んでいるとちょっと頭がよくなった気分になったものです。(読んでも半分も内容を理解できてなかったと思いますが。。。)
マーケティングを使う仕事をするようになって、10年くらいたって少しずつ当時、読んだ意味ってこいうことだったのかなあ?とおぼろげにわかるような気がします。(あくまでも、気がするだけ。。。)
そんな、海外のマーケティング本と並行して読みながら、「わかりやすい!」と思ったのが恩蔵先生の本でした。(早稲田大学に行ってたら、恩蔵先生のゼミに入りたいなあとも思いました。笑)
ふと、書店に行ったら新書で恩蔵先生の本が出ているではありませんか!?あとがきを読むと2000年から計画されていたものがようやくかたちになったのだとか!?「マーケティングってなんだろう?」と思っている初心者のみなさん。一通りマーケティングと触れて、改めて初心に戻りたい方。
すっと吸収できるわかりやすいマーケティングの一冊です。
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・文化ブランドの構築はグローバル化のパラドックスに対応する一つの解決策
・マクドナルド進出国同士で戦争したことがない「マクドナルドの紛争予防理論」
・ベンツなどの高級車はドアの開閉音も情緒的価値ととらえて数億円もの開発費をつぎ込む
・「植林をしています」ではなく自社製品や自社サービスにおいて社会的価値を明確に打ち出しているかどうかが、マーケティング3.0とよべるステージにあるか否かの識別となる。
・現在の提供物ではなく、顧客が求めているものの本質から新たなビジネスが生まれる(マーケティングマイオピア)
・それは無理だ、当たり前だと考えてしまったらせっかく明言されたニーズと言えどもビジネスには結びつかない
・セントラルユニの事例、mashupstudioというモデル手術室のようなをつくり顧客の顧客である医師や看護師との関係構築の「場」づくりを行った。
→mashupとはすでにあるものを混ぜ合わせて新しいものを創生するという意味
・「こちらの方が良いかな」では不十分「とんでもなく好きだ」と言わせることで顧客を味方につける
・既存技術だけでも「組み合わせ」「絞り込み」「拡大」「縮小」「並び替え」するなどして満たされていない消費者の課題を解決できる。
・わるい戦略
空疎、重大な問題からの回避、目標と戦略の取り違え、間違った戦略目標の提示
・グッドデザイン賞は「デザインを終わりのない継続的な創造的思考活動」と捉えている
デザインの守備範囲は広い
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恩蔵先生の本は事例がわかりやすい。
今回は横浜DeNAの初代社長によるマーケティングの実践の事例がわかりやすく面白かった。
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基本的なマーケティング理論を日米の事例を挙げつつ簡単に解説されています。
マーケティング理論に深入りしすぎていない点も分かりやすく、あまり他のマーケティング本で触れられにくいデザイン思考に関しても分量があり役立ちます。
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戦略や顧客視点について知ることに向いた内容かなと。(「マーケティング」の概念理解というか)
読みやすい形で書かれていることと、事例を多く交えているので初学者もイメージしやすく理解しやすいのではないかと思う。
現代なら過去の話も動画や記事で残っているものもあり、遡ることが可能なので一部調べつつ読んだ。
フレームワークや基礎知識など、マーケティングを構成する要素はでてくるが、そこがメインではなく、思考法として学び、自身のサービスでは?と考え抜く力を身につけることに役立つと感じる。
なぜなら、すぐに使える実用書的な立ち位置ではないことと、広告などのプロモーションや、販促、広報などの担当者向けではなく、"組織全体として"「マーケティングに強くなる」がテーマとなっていると捉えたため。
コトラーのマーケティングの変移も図で比較されており、当時どのように市場やマーケティングが「変わってきた流れ」と「変わらないもの」も押さえつつ、どんなサービスが登場したのか理解できる点も良かった。