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とても、怖い。怖い、怖いと呟きながらぐいぐい読まされてしまう。そして時々、抉られるようなフレーズに声も出せずに泣く。これだけ限定的な設定で極限の状態だけを丹念に描写していくのが凄いと思った。叩きのめされたけど、読んで良かった。多分時々思い出してしまう作品になると思う。
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「穴それは群」?
タイトル、「落ちてしまった」ではなく、「落とされてしまった」なのでは?
思ってた以上にそこそこグロでした。グロというか。虫食ってたしな……。弟、頭の具合がよろしくなくなってたしな。
深い穴に落ちてしまった兄弟(人間とは言ってない)の話。
短いのでさくっと読める。訳者あとがき読んだけど、読んでも意味は分かりませんでした。
弟が呟いたところって、数字の羅列のところ?
「97,26,32。89,110,2。37,1,8。61,43,34。61,29,21。」
三つずつ、句点で区切られてて、三つの数字の最初は全部素数なんですよ。
数字にはひとつひとつ対応している言葉がある、っていうのがヒントだそうで。だったら、章番号が素数なことに関係あるのかな、と。「対応する」というなら、表みたいなものかな、ってことで、「章、行、字」数なのではと思って真面目に数えたら「群はれそ穴」になりました。こじつけすぎるか。
とりあえず、ひとにはあまりオススメしない話でした。面白くないわけじゃなかったんだよ。狂った弟はめちゃくちゃ面白かったんだよ。ただ、内容的に勧めづらいっていう。
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暗くて重い。なのに、割とすらすらと読めてしまう。
終盤に明かされる袋の意味にぞくりとしたものを感じた。母親も、なんかの例えなんだろうな。
あとがきで触れられていた暗号は、思っていたよりも直球なメッセージで、かつ、この本の最も伝えたかったことなんだろう。
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読みやすいが寓話の意味をあれこれ考えてしまい、悶々となる。簡単に正解がわからないのが、本の醍醐味ともいえるから、これはこれで個人的には結構気に入っている。
映画化が決まっているらしいことが書いてあったが、もうできたのだろうか?どちらかというと舞台向きの内容なようにも思えるこの作品が、映画でどう描かれているのか非常に興味がある。
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題名のとおり、深い穴の中に落ちてしまった兄弟のサバイバルな物語。
内容は暗く、緊迫していて、とにかく恐ろしいが、文体にはおとぎ話のような雰囲気があり二人の対照的なキャラクターも相まってどこか安心して読める余地もある。さまざまな寓意が巧みに組み合わされ、1回目ではよくわからなかったことが2回、3回と読むにつれわかるようになるのが面白い。
母親を権力者、兄弟を底辺にいる人を暗に示しているようで、暗号を解読してみるとどうやら政治的なメッセージが込められた作品のようだととれるが、それだけではない重厚さを感じられた。
良質な考察系インディゲームを楽しんだ後のような満足感。
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サッチャーとブレヒトの言葉で幕をあけカミュの言葉で閉じるこの物語は、暗黒時代に生きる人たちのための寓話、ということなんですが、2013年に書かれたものなんですよね。もう明るい時代なんてくるんですかね?
とにかく真っ暗いお話です。兄弟ふたりが深い穴の中に落ちちゃって、そこで這いあがれずに木くずやイモ虫なんかを食べて過ごすんです。章立ては素数。散りばめられた暗号たち。そしてまさかの結末。す、救いがない……。
ネタバレしちゃいますが、これは革命のお話ですね。深い穴ぼこをクルッとひっくり返さない限り俺たちに明日はない。しかし問題はこの「明日」ってなに? ってところ。なまじ明るい電気のもとで暮らしちゃってるから……。
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映像でみるのは憚られそうな過酷な話だった。
これが権力者とそれに屈せざるを得ない弱者のいる現実世界を反映していると思うと、やるせない気持ちになる。
筋トレを続けたり、食糧分配比を決めた兄を思うと、当初から弟を助けるつもりだったんだなと思う。
負の感情をぶつけ合いながらも、お互いを想い合う姿に温かいものを感じたりもした。
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兄と弟が深い穴に落ちてしまった。そこからどうしても外へ出られない。これは比喩なのか、ダークファンタジーなのか。重苦しい雰囲気のまま、二人だけで物語は進行する。不気味な余韻が残る大人の童話である。
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夢を持ち行動することを教えてくれる本。
内容は暗い話ではあるが、謎がとても多い小説です。
その為、一度では理解できない内容だと思います。自分の置かれている状況で感じ方も変わると思います。
僕が感じたのは、組織にずっといることで、みんなと同じ考え方になる当たり前の怖さ。そして、組織から出るために勇気を出して行動することの大切さを学んだ気がします。
ただし、謎が多い本なので、読み返す機会を持ちたいと思います。