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これを知ると、最近のニュースの意味が分かる
2018/03/18 22:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トコトコくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
国際政治の場において、プレイヤーである国が、自国の利益を最大化するために、どのように行動するべきなのか。地政学を知るとそれが、分かる。
世界で起こっていることをニュースで知ることももちろん大事だ。だがもっと重要な「これから先、世界でどのようなことが起こるのか?」を高い確度で推測するツールとして、地政学は有益だと思う。
本書は、地政学を全く知らない者でも、よく理解できるように書かれている。
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地政学とは、地形によって、国と国の関係がどう変わるかを考える学問。地理的条件からその国の利益と繁栄を思索するとともに、国家の行動を説明する。基本原理は、①『国家の行動原理は生き残りである』②『隣国同士は対立する』③『敵の敵は味方』
ハマンによる2類型。ランドパワー、シーパワー
チョークポイントは紛争多発地域。世界地図の西より、①ジブラルタル海峡(スペイン・モロッコ)、②ドーバー海峡(イギリス・フランス)、③ボスフォラス・ダーダネルス海峡(トルコ・ギリシアおよびトルコのヨーロッパ・アジア側)、④スエズ運河(エジプト)、⑤ホルムズ海峡(イラン・オマーン)、⑥マラッカ海峡(マレーシア・シンガポール)、⑦バシー海峡(中国・フィリピン)、⑧パナマ運河(パナマ)
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米国・英国・ロシアといった大国や、東アジア・中東・欧州から見た世界を地政学の観点から解説したり、日本の置かれている状況について、これまでの歴史や地理的な側面からマンガなどを用いて解説したりして、地政学とはどんな学問かについて理解を深める内容。
マンガ部分は思ったほど多くなかったけれど、地図上での解説が多くてとっつきやすかったです。ヨーロッパを半島と捉える視点や、ランドパワー・シーパワーの動き、いま世界で起こっている出来事についての地政学的な解釈など、勉強になりました。
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何かの本で地政学は海外では教養として誰もが学ぶもの
という記述を読んで地政学について気になっていたのと
最近ニュースやら本やらで世界の情勢などを目にすることが多いのですが
国の名前を知っていても地理的な話が頭の中で整理できておらず
曖昧なままだったのでこれを気に勉強してみようと思い手に取りました。
マンガの部分はあんまり必要ではないのですが
ビジュアル的な図が多用してあり位置関係などを
確認しながら読み進めることが出来たので
非常に理解しやすかったです。
初めて知る話はあまりありませんでしたが
知識を固めることが出来たかなと思います。
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漫画とは言うけど大半はわかりやすい文章で書かれた参考書って感じ
詳しいことをシンプルにわかりやすく伝えてるし,ポーランドやフィリピンといった普段はあまり関心が向かない国にもスポットを当てていてとてもよかった
やっぱり地政学は面白いね
そろそろ日本も戦争を煽ったのが地政学に起因するからと牽制するんじゃなっくて,今後を見据えてもっと重視すべきだと思うな
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地政学は地理的条件が国交関係にどう影響するか、地理的条件から外交政策を考える学問。
基本的には「隣接する国は敵対する」「敵の敵は味方」というシンプルな考え方。複雑に思える関係性も地理的条件と照らし合わせながら全体を眺めていくと納得できていく。
地理や歴史を「暗記モノ」と捉えている学生にお勧め。世界史の本や地球儀も用意して読み進めたほうが、より理解を深められる、近年の世界情勢のニュースも広い視野で見れるはず。
第3章は様々な国から見た世界地図で解説されていて、より分かりやすい。
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マンガというほどマンガはなく、やさしめに書かれた参考書といった感じ。
地図が多く位置関係が分かりやすかったです。特に中東当たりの地図が多いところが助かりました。なかなか位置関係がわからないので、、、
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地政学ってなんだろうな私がメルマガで紹介されたのを機に購入。各国ごとに焦点を当てて地政学について漫画を交えて初歩的な紹介をしてくれている。珍しく漫画が効果的に作用している本。一国多くて10ページほどで読みやすく、また内容も程よく、地政学について学ぶステップ1としてはとても良かった。
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国際問題や時事ニュースを見る上で、この本はとても役に立った。
なぜ、国々が争いをするのかを地形から紐解いていくこと、それが各地で同様に起きることが理解できた。
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図書館本の合間に暇を見てちょこちょこ読んでいましたが、ようやく読了。
地形が、その国の取るべき立場を決めているところがある。
そういう視点で世界政治を見たことがなかったので、とても勉強になった。
長い国境を接している同士は、反目しあう。
敵の敵は味方。
陸続きに領土を広げていくランドパワーの国と、海を越えて領土を広げていくシーパワーの国。
しかし、地形は変わらなくても、政治のトップが変わればパワーバランスは簡単に変わる。
ふむふむ。
インドがなぜ核を保有するのかとか、ベトナムの独立志向とか、言われることは何となく理解できる。
しかし、それを自分で読み解くことができるかというと、これがなかなか難しい。
歴史上何度も侵攻してきた中国を警戒し、中ソ対立を利用して核兵器を開発した北朝鮮。
かつて南ベトナムを見捨てたアメリカを信用していない韓国。
国力の落ちてきたアメリカを見て、中国との関係を強めようとする韓国に対して、北朝鮮はどうするのか…というと、アメリカを挑発する。
ちょっと意味が分からない。
とりあえずかまってってこと?
中国の部分を『楊令伝』の参考に、中東の部分を『海賊とよばれた男』の参考に読む。
なるほど、だからああしてこうなるのか。
たまには勉強になる読書。
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一気に読めて、出版間もないのでトピックも鮮度がある
著者は、駿台の講師とのこと。
地政学(Geopolitics)、地理的条件が国際関係にどう影響するかを理解する学問。
最近まで「地政学」という用語はややタブー視されていたという。
戦時下の戦略立案を想起させるためらしいが、学問自体は「国際関係論」などに名を変えて存続してきた。
響子先生が、対中問題を中心に手厳しい(右寄り)コメントをさらっとするのが、快感。
ヨーロッパを半島と見立てたり、
インドの核保有が「真珠の飾り」で納得できたり、
ブラジルとアルゼンチンが比較的平穏なのはバッファ国家(ボリビア、ウルグアイ)のおかげ、
中国の新ニカラグア運河の動向。
などなど、興味深かった。
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投資をはじめようと思って、それなら地政学を知ってた方が良いと目にし、図書館で借りました。理系の私にとって、地政学という学問は全く馴染みがなかったのですが、元々地理歴史は好きだったので、すーっと頭に入ってきました。とても分かりやすかったです。これを読むと、いままで??だった、ニュースの裏側が分かります。気に入ったので、自分で購入しようかと思ってます。
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Vol.402『マンガでわかる地政学』(茂木誠監修/池田書店)
http://www.shirayu.com/letter/2017/000819.html
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現在の日本の経済・政治状況、国際情勢を地政学目線から分かりやすく説明されていた。中国・韓国などとの摩擦、日米同盟、その他国々の関係性などが地政学により繋がる。情勢を国や時代で切り取ってみるのではなく、地政学を用いて、俯瞰的に把握することが大切だと感じた。
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防衛に関する知識を得る上で恐らく避けて通れない学問だと思い、まずはマンガから入ってみるかということで購入。地政学とは、「地理的条件が国際関係にどう影響するかを理解する学問」とのこと。
思い浮かべるのが、ジャレド・ダイヤモンド『銃・病原菌・鉄』。アレは、ヨーロッパが世界をリードすることになったことについて、「ユーラシア大陸が横長、アメリカ大陸は縦長」であることを理由の根底に置いている(と思う)。
米国を島とみる視点、英国の「オフショア・バランシング」政策、シーパワーを拡充せんとする中・露、そして勢力の揺らぎの中で地政学的に考えた日本の未来……と、世界各国の歴史と現在を地政学的視点で解説する。 一般的な歴史と比べ、地図をざっくり見ることになるので、例えば西欧を大きな半島と見る等、普段は気が付かない視点がある。映画とかで権力者の部屋にでかい地球儀がある意味が何となく分かった気がした。
一方で、上述した『銃・病原菌・鉄』で抱いたのと同じく、演繹的ではあるが情報の選択に恣意的なものが含まれていないか?といった疑念を抱いてしまう。地政学という学問に対する批判は本書の中では言及されていないため、この点は次の本で。
一応、日本で地政学的思考が育たなかった理由については、終盤で解説されている。日本ではドイツ地政学を取り入れたが、大東亜共栄圏の正当性の根拠として用いられ、GHQにより禁止され、以降学問の分野でタブー視されていたことが一因であるという。
確かに、「国際関係では、他国どうしの紛争は大歓迎!」(p.117)とあるように、各国は勢力を拡大することは前提として語られており、まるで二度の対戦前のヨーロッパ列強について勉強しているような気分にはなる。こうした学問が、戦後の日本で疎まれるのは分からんでもない。
だが、それだけに、本書では今こそ地政学が学ばれるべきだとの考えを強調する。
今までは米国の保護国だったために自主防衛や独自外交の必要性が相対的に低く、戦略的なものの考え方が育たなかった。一方、米国の国力衰退とトランプ政権によるモンロー主義の復活、中国の海洋進出等の事情から外交の岐路に立たされており、地政学は非常に重視されているとのことだ。
特に、中国については踏み込んで書かれている。ゆるいイラストのマンガと思わせておきながら、解説役の家庭教師のお姉さんは、女子高生相手に「日本国内で反米運動反基地運動が高まって米軍が徹底すれば 誰の利益になるのかな?」「すでに中国は日本からの沖縄分離工作を始めているわ」とセンター試験には出ないことを、よりにもよって本の最後の最後のコマで教えている。その発言をする家庭教師はなぜか後ろ姿であり、表情は読めない。その後、外交が国の存続に関わることであることを最後に、この本は締めくくられている。
以上から、地政学の重要性は当然のこと、その学問が持つ、使用方法を誤ったときの危険性も感じることができた。次以降の本を読み、世界情勢・政治や防衛政策を読み解く視点としてより理解を深められたらよいと思う。