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鎌倉時代末から南北朝時代、室町時代初期にかけての臨済宗禅僧,夢窓疎石。朝廷と幕府双方,後醍醐天皇や足利尊氏など,時代のリーダーたちから教えを求められた彼の生涯を通して混沌とした時代を解き明かす。大好きな作家さんなのだが,これは読むのに苦労し,途中で挫折。
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南北朝時代を描く歴史大河小説。
タイトルから夢窓疎石の伝記的小説家と思ったら、結構骨太な歴史小説でした。
夢窓疎石を下地に、鎌倉から南北朝の時代を縦軸に、後醍醐天皇・足利尊氏・直義を核に物語が描かれていると思います。
時間軸に沿って物語が進むので時間的な混乱はないのですが、一章では高峰顕日の視点で鎌倉初期から末期までを一気語らせるので、小説では馴染みのない時代のためとっつき難いように思います。
しかし、二章の後醍醐天皇視点、三章の足利兄弟視点は、昔読んだ吉川英治の「私本太平記」を思い出したり、現在モーニングに連載中の「バンデット」と重なったりでのめり込めました。
四章の足利義満視点は南北統一まで駆け足ではありますが、各節も短く良い着地をしていると思いました。
それにしても少し前には「応仁の乱」が話題になっていたと記憶していますが、今は南北朝動乱が流行ってきているのでしょうか。
平安末期から室町初期は生前退位の上皇ばかりで、今上陛下のご退位に対してもタイムリーなのかもしれませんね。
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夢窓疎石を縦軸に引きながら、4編の連作で持って南北朝の発端から収束までを描いています。特に、ミカドの子にして禅師である高峯顕日の第1章と後に後醍醐天皇と呼ばれる尊治春宮の第2章は切り口が新鮮でした。歴史が動き出すダイナミズムを見せてもらいました。とても力作で、最後まで一気に読みました。読む前は、作庭にこだわった夢窓の内面が描かれるものと思っていました。1つ1つの庭とそのこだわりの中身というのも知りたいですね。
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オムニバス形式っぽい感じ。
両統迭立から南北朝の合一あたりまで。
文章自体があまり肌に合わなかったので、さっくり読んだ。