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大王製紙の元社長、創業家。カジノでのバカラにおいて、子会社からの融資を実行させて、それらを熔かした。
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人の成功話よりも、
失敗話の方がすらすら読めるという不思議w
成功話は結果論になるので、失敗話の方が学べる気がする。
井川意高氏といえば、
エリエールなどでおなじみ大王製紙の元社長で、
100億円をギャンブルで溶かした漢(おとこ)である。
この人がギャンブルで100億円使おうが、
僕には一切の迷惑はかかっていないし関係ない。
僕にとってはただの他人だが、ついつい考えてしまう。
その100憶円をせめて国内で使ってくれていたら国益になっていたのにと。
そしてそのうちの1憶くらいは僕に分けて欲しかったなと・・・
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この本の著者井川意高という人は、つくづく真面目な人だと思う。人間の持つどうしょうもない矛盾というか性(サガ)を持つ自分が翻弄されながら、なんとかなると思っていて、カジノで106億円の損失を出し、会社の特別背任罪で、4年の実刑を食らい、そして今は娑婆で生活している。
カジノは人生を狂わせ、ギャンブル依存症になるという典型の人として認知されている。106億円は、全て、自分が社長している会社から工面し、そして全て返済するほどの資産を持っていたのだ。返すことができたというのは自己完結はしている。また、大王製紙のいろんな事業では、井川意高は、赤字部門を立て直して、黒字にする優れたビジネスマンでもある。(本を読んだ範囲内の判断であるが)
シンガポール マリーナベイサンズ のカジノのVIPルームで、井川意高の目の前にカジノのチップ20億円分がある。タネ金は、500万円から始まって、48時間で20億円になったのだ。さらに倍にしようとしている。それは、今までの借金を返済するための賭けである。運と偶然性のみが支配しているバカラの勝負に、全生命を賭けて挑んでいるのだ。しかし、淡雪のごとく20億円は溶けてしまった。井川意高の中では、20億円というお金は、記号や数字にしか見えず、そして借金を取り戻すことしか見えない戦いだった。なんだろう、このヒリヒリ感。500万円から20億円になった時点で、とりあえず、手を打てばよかったのだ。波に乗っている高揚感が、次を目指す。勝ち逃げしてまた次を狙えないという貪欲さ。井川意高には、リミッターやブレーキがない。だから尋常でない金額の106億円で負け、借金となる。ここまで、愚かでどうしようもない自分と付き合って生きて行くのは、楽しいだろうね。
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決して褒められたことではないけど、一夜で50億溶かすってやっぱ常人では経験できないことなので、凄いなと、、、
人の話として聞く分には刺激的で面白い笑
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タイトル通り、ただの懺悔録なので学びはほぼない。
1日で読み終わる文量です。
表紙の紙は何か良いやつを使ってる感じもあり、やっぱ紙へのこだわりはあるのかな。などと邪推した。
ちなみに余談ですが
著者は2020年頃までInstagramも更新していたようです。初投稿は2017年で「初Instagramなのに、安いシャンパーニュで自己嫌悪」というコメントとともにKRUGの写真。ジョークのつもりだと思いますが、そういう所だよ。思った次第です。
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もっとギャンブル中毒から抜け出せなくなる様をリアルに描写してくれると期待していたが、有名人の名前を羅列したり、全体的に稚拙な内容に終始した。
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興味深い記述も多かったが、単純に読み物としては非常に浅くもう少し踏み込んだ内容を期待していた分、肩透かしを食ってしまった。
稀有な体験をしているだけにもったいない。
どこかもう少し絞り込んで掘り下げてくれたらよかったなぁ、。
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大王製紙の事件当時、中堅出版社の編集部にいた私はこの社長についていろいろ耳にした。出版社の部署としては紙屋さんと関係が強いのは製作部で、私は編集部の人間より製作部の人とよく呑みに行っていた。そうした席で、業界で取り沙汰されている井川社長の話を聞かされたのだ。いわば酒の肴である。
「タレント(女優)のFと深い仲である」とか、「社内でも評判は悪いようだ」というような、今で言うディスる内容がほとんどだったため私もよい印象をもっておらず、本が出ても興味は湧かなかった。
で。
2022年になって井川氏のツイッターを知った。すごくまともな発言をされているし、しかもユーモアもある。で、ファンになってしまったため(笑)、本書を読んでみた。
経営者としては非凡な人で、(ギャンブルにはまりさえしなければ)会社をさらに成長させていただろうし、面白い経営者ではないか。社会が混迷しているときに才能を発揮する経営者と思われるため、コロナ禍でも踏ん張ったのではないか?
経営の才がありながらギャンブルで身を持ち崩す、というのは小説だとうそくさいが、現実にあるというところが怖い。人間的魅力のある人物と思うので続編も読んじゃおう。
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ギャンブルで106億円もの大金を溶かした人間のお話。ギャンブル依存症の人の考え方、そしてどんどんと沼にはまっていくその様を知れる。どうしてはまってしまったかわからない、と本人は言う。ただ、読むとその理由は一目瞭然だ…… 薬物と同じで、とんでもない量のドーパミンに抗うことができなくなっている。人間は皆意志が弱い。本人は、おそらくまだ、このギャンブルの虜のままなように感じた。美しい部分だけを武勇伝のようにして語る。負けた描写が薄いのは、おそらく純粋に買った時の強烈な印象が色濃く残るからだろう。またやってしまうのかもしれない、と思わされたのが正直な感想だ、、
ギャンブル依存症の人が、ギャンブルで勝ったお金をその人は何に使うか。それは、ギャンブルだ。買っても負けてもドーパミンが出る。やめられない。一切やらないこと。それが鉄則だ。カジノに入ってお金を失わない方法。それは、即座に出口に向かうこと。…だが、こういった教訓は、この本には書かれていないことに、なんだか複雑な感じがする。
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読み物としては面白いが、ぶっ飛びすぎてて読者の人生にとって参考にはならない。
他の人のレビューにもあるが、せっかく稀有な経験をしているのだから、もっと学びのある書籍になっていればいいのだが。。凄い経験をしているのに言い訳が多すぎる。
ただし、この目線には普通の人は一生立つことがないので、社会を知る上で非常に貴重な内容を知ることが出来た。
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熔ける
大王製紙前会長 井川意高の懺悔録
著者:井川意高
発行:2013年11月17日
双葉社
*文庫版ではなく単行本版
カジノで100億円以上もの大金をすり、その金を自らが社長を務める大王製紙の連結子会社7社から「個人的運用のため」と言って金を出させ、特別背任罪で有罪となった著者。その著者が、どのようにギャンブルにはまり、負けを埋めるために子会社から資金を引っ張ってきたかを書いた本。とはいえ、半分以上は生い立ちや会社経営者としての実績を語っている。創業者の孫、裕福な家庭に育った東大法学部卒のエリート。経営者としての手腕も評価され、若くして社長の座についた著者。その途端のギャンブル奈落だった。
なお、この本が出版された2013年は、最高裁まで争ったが懲役4年が確定した年。今にも収監されそうなタイミングで締めくくられているが、新聞報道によると、刑期満了から1年にもならない2018年には韓国のカジノでまたはまり、3千万円を9億円にしたという。ところが、2019年にシンガポールで1ヶ月間やり続けたら、突然、熱が冷めたとのこと。そのあたりの後日談は、今年出版された「熔ける 再び」に書かれているのではないかと思われる。現在、図書館予約中。
◇ ◇ ◇
著者がカジノで賭けたのはバカラのみ。バカラはプレイヤーとバンカーがカードで対戦し、合計数の下一桁が9に近い方が勝つ。そのどちらが勝つか、あるいは引き分けるかにチップを賭ける。ほぼ丁半博打であり、ブラックジャックのように考える余地などはなく、全くの運次第の賭け。これにどっぷりとハマってしまった。
2011年5月、シンガポールの「マリーナ・ベイ・サンズ」のVIPルームで、著者の前には20億円のチップが山積みされていた。シンガポールに来て2晩、VIPルームでのカジノを始めて48時間たつが、時間の感覚は消失し、眠気も食欲も全くなく、バカラの攻防戦に没入していた。20億円はただの通過点、これを起点にさらなる頂の高みを見据えていた。これから地獄に落ちていくとも知らず・・・
初めてのカジノは1996-97年頃に数組で家族旅行をしたオーストラリア・ゴールドコースト。100万円だけ用意し、全部使っても構わない覚悟で臨むと2千万円になって帰国することになった。しかし、それでギャンブルにのめり込んだわけではない。カジノ側としては、一般の人々が出入りできる広いところ(ザラ場という)では商売にならない。限られた人だけが出入りできるVIPルームでのギャンブルこそが本当のビジネスの場となる。ホテルのスイートルームのようなところで行われている。著者がそんなVIPルームに出入りするようになったのは、六本木の飲み屋で知り合ったK氏との出会いがきっかけ。そこからのめり込みへと向かう。
K氏は、マカオ特有の制度であるジャンケットというカジノの仲介業者の免許をまもなく取得し、著者をVIPルームへと誘う。ジャンケットは、信用できるお金持ち客をカジノに紹介するだけじゃなく、コンシェルジェとして客の面倒をみる。例えば、家族が同行すればギャンブルの間に子供をサーカスなどに連れて行ってくれたりも。また、資金がつきると借金の手配もしてくれる。この人ならいくらまでなら貸しても大丈夫という見極めができるので、カジノ側も安心して貸せる。客が使ったお金のうちの一定割合をギャラとしてもらっているらしい。もちろん、客にお金を使わせるばかりではなく、頭を冷やさせるためのアドバイスをしたりもする。
K氏の案内で2003年ごろから時々マカオに行くようになり。大王製紙社長就任の1年後にあたる2008年ごろからエスカレートしていき、2009年になると一度はそれまでの負けを全て取り返せた。ここでやめておけばいいのだが、逆にエスカレートしてしまった。
22億円にまで勝ちが膨らんだ瞬間もあった。しかし、ギャンブラーはそこが目標ではなく、これと同じ時間かければこの22億円がさらに何倍にもなると考えてしまう。突然、マジック・モーメント(魔法の時間)と呼ばれる奇跡的な連続勝利が起きることがあるそうで、そうなると止まらなくなる。いつも何も食べず眠らず、もちろん酒も飲まず。36時間とか、コーヒーだけで賭けつづけることもざら。豪華ホテルの宿泊費も飛行機代も全部無料だが、そっちに気はいかない。
持ち金を全部すってしまうと、お金を借りる。カジノで借りる、ジャンケットに借りる、ジャンケットが紹介してくれる業者に借りる。それでも枠がいっぱいになったことがある。著者はアメックスとダイナースのブラックカードを持っていて、各3000万円の買い物限度がある。マカオには質屋と金貸しが一体となった業者があり、そこで宝石やロレックスの時計などを購入し、質入れする形で金を借りる。
それでも資金が足りない。ついに連結子会社からお金を引き出しはじめる。個人的な運用をしているので金を振り込めと各社の役員に指示する。井川一族のいうことは聞かざるを得ない。振り込ませたのは、一族が半数以上の株式を持っている会社ばかり7社(37社中の7社)。そして、2011年9月、ついにそれが明らかになり、その年の3月になったばかりの会長職を辞任し、特別背任の容疑で検察の取調を受けることに。その額、106億8000万円。
なお、最もエスカレートしたのは、マカオよりも掛金の上限の大きいシンガポールのカジノに通い始めたころからだった。金曜日の夜に飛行機に乗り、土曜日、日曜日の48時間を賭けで費やし、帰りの7時間で眠り、月曜日の朝から会社に行く。そんな週末だった。
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朝鮮戦争特需=「三白景気」
①紙・パルプ、②セメント、③砂糖
92年1月に名古屋パルプの社長就任、95年6月までつとめたが、年間70億円近い赤字をトントンまでに回復させた。
2007年6月、父親からの一言により42歳で大王製紙の社長に。
リーマンショックにより会社全体の業績が一気に2割減。WIN95の普及でペーパーレスの動きがありパラダイムシフトをしなければいけなかったが、10年かけるところを一気にしなければいけなくなった。
社内でよく出る「今後はコミュニケーションを密にする」という言葉はなにも言っていないに等しい。具体論が必要。
2011年9月に不祥事で会長を辞任、その際に社長も交代し6代目として佐光正義が就任。「不祥事を起こした私が2期連続赤字を他人事のように非難することはできない、佐光氏に経営を託すのみ」といいつつ、美辞麗句が多すぎる、安全策を取り過ぎる、オンリーワンへのこだわりを持ってもらいたい、など著者は批判を重ねている。
著者は第五章「疼き」で六本木や銀座において芸能人や金持ちなどの有名人と交遊したことを、淡淡と語るフリして自慢している。
・大学合格した高校3年の春休み、初銀座で「しょうこ」というホステスに出会う。予備校に通うため。後に判明したが渡辺淳一の小説でモデルになるほど人気だったという。
・大学に入った当時から井川家ファミリー企業の役員に就き、株式を所有。そこそこの交際費を使える立場だったため銀座の飲み代も自分の分ぐらいは払えた。
・穴吹工務店の社長らと開拓した六本木などのバー。西麻布のバーで開かれたパーティに行き、宮沢りえと出会う。貴花田と付き合っている時期でまだ10代。その後、別の西麻布のバーでは親しくしていた大物歌舞伎役者と一緒にいた(勘三郎→勘九郎と思われる)。大王製紙は宮沢りえ主演「ぼくらの七日間戦争」に1億円ほど出資していたため、その映画のころからファンだと著者が言うと、きゅっと睨んで「そんな昔のことなんか忘れているわ」と機嫌が悪かった。
・FRIDAYで関東連合と親密な関係にあると報じられた。親密ではないと言いつつ、当時のリーダーの石元太一と交流があり、ABCホーム会長の塩田大介と面識があることも書いている。このあたりは「いびつな絆 関東連合の真実」(工藤明男著、2013年、宝島社)にも書かれている。
2回目のマカオ(2泊3日)で、種銭の100万円をすり、初めてジャンケットを通じて金を借りるシステムを知る。借りた500万円もゼロにならんとしている終盤、最後の30分で奇跡が起き、残りの100万円を全賭けしたところ、借金をその場で返し、種銭の100万円まで残せる勝ち。こういうミラクルがあるとカジノはやみつきになる。
アメックスのブラックカードを使っていると、ある時、チタンカードが支給された。金槌で叩いても割れない。しかし、機能はブラックと同じ。財布に入れ尻ポケットで割れないようにと言われ、笑ってしまった。世界の大富豪にはクリスタルやスケルトン、パープルと呼ばれるカードをもつ者もいる。戦闘機など億単位の買い物ができるという。全盛期の小室哲哉が持っていたという都市伝説も。
会長就任時までに47億5000万円は返済済みだった。
東京地検特捜の任意段階での事情徴収は、初期は溜池山王にある全日空ホテルだったが国費がもったいないと検事に言われて検察庁に出向くことに。朝9時45分に全日空ホテルB3駐車場で特捜部のバンに乗り、取り調べが終わると日比谷の帝国ホテル立体駐車場で降りた。尾行に気づきやすい構造だったため。(213-214)
検事が逮捕状を読み終えると検察事務官が手錠をかけた。予想と違い軽い金属。特殊な軽い合金で出来ているとのこと。東京拘置所では刑務官3人に繰り返し質問される。「入れ墨は?」「同性愛に関心がありますか?」「ホモには興味がありますか?」など。後ろを向いてパンツを脱いで前屈み、尻を広げて見せろ、とまでは言われたが、心配した肛門に棒を突っ込まれるのはなかった。
取調の可視化は拒否した。経営者や政治家、芸能人の名前まで否応なく出るだろうから、それが記録として残ってしまうから。
取り調���の中で、経営者仲間と麻雀をする場合のレートを聞かれた。いつ、誰としたのか詳しく聞かれると思ったがそれまでだった。弁護士に聞くと、検事も麻雀をやっているから、検察は、賭博罪は捜査しないんだ、と説明された。
週刊現代に連載された佐野眞一の記事はいい加減な点がとても多かったことを指摘した上で、ある時、深夜3時にうろついていた週刊現代の記者を「いい加減にしろ!野間さんに言っておけ!」と怒鳴りつける。野間省伸(よしのぶ)社長とは面識がある・・・などと書いている。著者は全編を通じて常にフェアを装いながら、結局は金持ち繋がりの権力で報道を抑え込もうという傲慢さを露呈している。
精神科医の診断書によると「抑鬱状態」「アルコール依存症」「ギャンブル依存症」の三拍子が揃っているとのこと。酒は飲まない日もあるし、カジノではコーヒーしか口にしないので、アルコール依存症ではないだろうと問うと、いろんなタイプがあり、朝から晩まで飲んでいないと気が済まないタイプもあれば、著者のように一度飲み始めたら最後は飲み潰れてしまうまで飲んでしまうタイプもある。それもアルコール依存症だと言われる。
2012年6月26日、井川家は大王製紙並びに関連会社のすべての株式を北越紀州に売却した。一審判決を前にすべての借金を返済した。
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神経を昂らせ、正常な判断を狂わすギャンブルの魅力と恐ろしさ………。
100億負けても、まだ飽きたらない……。
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カジノで100億円以上の会社資金を使ったノンフィクション失敗談として面白かった。成功ストーリーではなく、失敗ストーリーとして参考になった。
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このような体験をした方は中々いないので興味深かった。何度か同じ話が繰り返し出てくるがら、そこが作者にとって重要な価値観なのだと感じた。
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転落記として面白く読めた。稚拙な感想だが、お金持ちだとグラビアアイドルや芸能人をアテンドされるんだなと羨ましくなった。別世界のような話だが、シンプルにお金持ちの世界は羨ましいなと…