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先週通勤電車内の広告で見つけましたが、この本は売れているようですね。宝くじで1億円当たった人の末路、というタイトルですが、本の中には、23のパターンに分けて、その人たち(そのような考え方を持った人達)がどのような変遷を遂げているかを、実際にその関係者からのインタビュー等を交えて纏められています。
この本を作り上げるのに、凄く時間を要したことは容易に想像できます。著者の鈴木氏の努力には敬服するばかりですが、彼のその貴重な時間の結晶を、涼しい部屋・通勤電車内で楽しみながら読める時分もぜいたくな気分を味合わせてもらっているなと思い、読み進めた本でした。
この本はただインタビューをして纏めて終わり、にしているのではなく、各章毎に、結論と解説があります。この内容がとても興味深いものでした。
以下は気になったポイントです。
・ヴォルテールは、かつて「労働は我々を3つの大きな悪から逃れしめる」と言った、それは、「退屈・悪徳・欲求」。それほど「退屈」というのは、人生にとっては辛い。宝くじを当てて仕事を辞めてしまえば、毎日その退屈と向き合わなければならなくなる(p17)
・部屋で自殺などの事故があった場合、事故後一人目の入居者には伝えることが潮流になっているが、それ以降の入居者には告知義務がないと考えられている。霊の仕業かともかく、事故物件を借りてしまった人の末路は、心身に支障をきたす者が多い(p30、35)
・キラキラネームの名前そのものが、その人の運の良し悪しうや人格形成に直接影響を及ぼさないが、そういう名前を子供につけた親がどういう価値観を持つ人物かなのかは、かなりの確度で類推可能である(p42)
・親自身がプロフェッショナルとして、日々勉強を重ねる姿を家で見せていれば、子供の自然と勉強に興味を持つようになるはず(p86)
・無理なローンを組んで家を買うというのは、高いレバレッジを掛けて、投資商品を買うのと同じ行動である(p97)
・資産がいくらあろうと、年齢にかかわらず、貯金残高が目減りしていくプレッシャーには普通の人は耐えられない(p101)
・土地神話が崩壊した今、多大なリスクを抱えて庶民が持ち家を持つ選択をする必要性はほとんどない(p105)
・日本の大企業は、新卒での就職に失敗した者への門戸を狭め(年齢差別)、育児中の女性などの重用をさけ(性差別)、日本人と外国人、正社員と派遣社員でそれぞれ給与体系を変え(国籍・身分差別)、海外企業から見ると差別だらけの人事戦略を続けている(p119)
・語学学校では、必ず寮に入ること、寮に入れば放課後も学校に居場所を作れる。そうした環境に置かれて初めて、本物の語学力が磨かれていく(p131)
・地方の多くでは、都会のように「全くのマイペースでのんびり暮らす」などなかなかできない。都会暮らしに疲れて、のんびりしたい気持ちで地方への移住は無理(p146)
・脳は反復して起きるものごとは、習慣化してスルーする機能がある。なので、ただ褒めるのではなく、なぜそれが良��ことなのか、周りはどうして喜んだのか等、「褒める意味」を明確化して褒める必要がある(p132)
・鉄道会社の車内アナウンスは、「中ほどまでお進みください」だけでなく、「そうすれば通勤時間が快適になります」「混雑が緩和します」など、中ほどまで進む意味を付け加えた車内アナウンスをすべき(p161)
・われわれ人間は、ネガティブ情報に敏感であったが故に生き残った個体の子孫だから、ネガティブ情報が心に残るのは当たり前。(p186)
・オフィスでもなるべく下を向かないようにする、スマホを電車の中でみるのは最悪の姿勢、デスク周りだけでも目線を上げるべき(p203)
・実年齢より上に見られる人は、「目の下のたるみ」「眉間の皺」「ほうれい線」の3つの老化現象に要注意(p221)
・生活習慣から改善するには、「目力を落とす原因」を作らない、つまり、眉間にしわをやめ、大口あけず、スマホをやり過ぎない、紫外線対策としてゴルフは控えめ、お酒と高脂肪食は、活性酸素が発生するのでやめる。〆のラーメン、お茶漬けも控える。(p225)
・国際的に半袖のシャツを着用する習慣があるのは、日本と米国のみ、欧州のビジネスシーンではあり得ない。第一印象でいかに相手に「自分ができる人物か」を植え付けることが難しい。但し、長そでシャツをロールアップするのはマナー違反でない(p299、300)
2017年9月17日作成
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読み易く、実用的。
メッセージ性があるようで無い、
ただ気持ちが少し軽くなる事は確かです。
確かに他人はどうあれ、自分は自分ですね。
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タイトルに惹かれて読む。宝くじ以外にもキラキラネームの末路とかグロい漫画が好きな人の末路など普段何となく末路が気になる人のことを取材して結果をまとめたものになっている。面白かったけど、そんなに深くもないのでなるほどね~と言う雑談ネタで使えそうな内容だった。
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様々な人生の選択について、転ばぬ先の杖的な知恵袋としてそれぞれの専門家や経験者にインタビューし、是非を論考。
宝くじの他に、キラキラネーム、友達ゼロ、子供を産まない選択、教育費貧乏、賃貸か住宅ローンか、バックパッカー、学歴ロンダリング、都市脱出、電車で中ほどまで進まない、グロい漫画が好き、外国人観光客が嫌い、癖で首をポキポキ鳴らし続ける危険、睡眠時間、不機嫌、体が硬い、禁煙にしない店、日本一顧客思いのクリーニング店、リモコン発見器、ワイシャツの下に何を着るか、男性全般
など。
末路と言うと聞こえは悪いが、実際には同調圧力の強い日本社会の中で、社会や世間に同調できずに苦しむ者へエールを送る事に本書は主眼が置かれている。
以下「アジアの路上生活障害者の末路」のトピックから抜粋です。
神奈川県大和市と横浜市にまたがるエリアに「いちょう団地」という団地がある。
全世帯の約2割が外国出身の日本有数の超国際エリア。
ベトナム、ラオス、カンボジア、中国、ブラジル、ペルーなど10カ国以上の出身者が住む。
外国人労働者が集中的に住む地域は、トラブルに見舞われる事が珍しくない。
が、いちょう団地には壁の落書きも、無秩序なポスターも、怪しいマッサージ店の客引きも、住民がたむろして通行人を威嚇する光景もない。
外国人には難しいはずのゴミの分別もできており、夕方、人が行き交う光景は、少子高齢化が進む日本人だけの団地より寧ろ明るく賑やか。
異国からの人々が溶け込めるのは、団地側とボランティア団体が一体となり、まず日本語をとことん教える仕組みがうまく回っているからなのだが、この日本語教師を買って出ているのは周囲に住む高齢者たち。
アジアや南米からやってきた若者たちを自分の孫のように扱い、日本語を教え、若者たちは少しずつ日本の生活に慣れていく。
彼らはいずれ日本とベトナム、ラオス、カンボジアなどの橋渡し役となり、祖国の経済発展の原動力になるだろう。
そう考えれば、これもまた貧しい国の経済発展への立派な貢献である。
一つ一つの作業はたとえ些細なものでも、それは現地経済の活性化に繋がり、現地で明日なき日々を生きる路上生活障害者の希望にまで繋がっている。
私たちが働いているのは、会社や自分の為だけではない。
間接的かも知れないが、海外で苦しむ子供たちの未来の為でもある。
そう考えると、目の前の仕事に対しやる気が出てきませんか?
すべての仕事には意味があるのです。
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題名からはふざけた本かと思ったが、会社員ではない進路や行動とった人がその後どうなったか知ることが見れる
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息抜きに読むのにちょうどいい本です。
好き嫌いは分かれそうですが^^;
タイトルや帯の印象では、いろんな人の末路をくわしく追いかけていくタイプの本かと思っていましたが、そういうかんじではなかったです。
その道を末路まで歩んだ人の人生をトコトン追いかける、というよりは、いろんな人の末路を見てきた専門家に、テーマに即したインタビューをしていく、というトピックの方が多かったです。
ぱっと見の印象とは裏腹に、「楽しようとか一攫千金しようとか考えないで、地道に働いていきましょう」という主張が透けて見える本でした。
そんなわけで、期待とは違う本でしたが、「ワイシャツの下に何を切るか論争」が思いの外おもしろかったのでよかったです。
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人は人、自分は自分
他者と自分との境界線をひく
という着地点にたつものが多いように思う。
その一方で
国際基準のビジネスマンとして
日本企業に勤める会社員として
といった、結局自分を他者との集団の一部においているものもある。
なんだか一貫性がないと思いつつ読んでいました。
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1.持ち家のリスク、災害、やばいひとの引っ越し、人生自由度の低下、ローン破産、
土地価格が上がるときだけの神話、
2.宝くじ7億円は1000万分のいち、
3.日本のルンバは仏壇のろうそくを懸念してつくられなかった
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ツカミはOK。で、キャッチーな標題掲げた割に、言ってることは当たり前だったり、極論や飛躍が多くて、ツッコミ処多数。タイトルにもなっている一億円当たった人の末路と、自己物件の話くらいまではまあ良かった。良かったけど、新しい情報は無し。しかし、ページをめくるたびに湧き上がる違和感。学歴ロンダの話から、何故いきなり地道な努力で成功を納めた事業家の話になるのだ?(ちなみに学歴ロンダの人だって努力してる。一発逆転狙いばかりではない。)あげく、怠惰な人の末路に、なぜ首ポキと、ロングスリーパーがカテゴライズされるのか不明。
よくあるネットに氾濫するキャッチーな題名でクリック誘導して、中身スッカスカの記事に同じ。評価が星1つでなく2つなのは、身銭を切ってこの本を買い、私に貸して下さった方への名誉の為です。実際は1もないかも。
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テーマがよく分からなかった本。最終的に同調圧力に屈するなってまとめかただけど、扱っている問題に統一感が無さ過ぎて説得力がない。無理やりまとめたという感じ。内容も著者の見識がいまいちで、結論ありきな会話がだらだらと続いているだけで面白くなかった。つまらない本でもマーケティング次第で売れるというのことが唯一学べるポイントか。
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宝くじで1億円当たった人たちのその後を調査した本だと思ったら全然違いました。「ワイシャツのしたに何を着るか悩む人の末路」は予想外に面白かったですが、「いつも不機嫌そうな上司の末路」や「体が硬い人の末路」なんか聞いても仕方ない。
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偏った視点からものを見ている感じはする。
日本一顧客を思いのクリーニング屋さん、大変だけどいいお店でなくなってほしくない。ホッチキスの針で怪我をするといけないから、手で一つづつ外す。近くにあったらいいな。
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ゴシップ的なタイトルだが、日経ビジネスの特集寄せ集めなので、あんがい、しっかりした内容。
教育費貧乏、キラキラネーム、宝くじ破産、留学による学歴ロンダ、電車内で他人に気づかいできない、友だちゼロ、事故物件などなど。ビジネス誌にありがちな、意識高い系のいじわるな指摘ではない。
最後のシャツの話だけ、なぜかヒートアップして笑ってしまう。
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宝くじで当たった人達がその後、人生が変わったのか興味があり手に取ってみたが内容はちょっと違っていて、そこはちょっとがっかりだった。
様々な末路が短編式になっていて、虐待を受けていた子の成長後や首ポキをする人、クリーニング店の話などが好きかな。
ワイシャツの下に着る透けない下着は知って良かった。
豆知識的な誰かと話すときのちょっとした話のネタにいいのではないだろうか。
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タイトル詐欺感はある。”末路”というから、趣味の悪い実話を期待したのだが、抽象的な話か、まじめな統計的な話ばかり。これはこれで面白いけど、タイトルから悪いほうに裏切られたと感じた。