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名づけようのない、あるいは名も知れぬような生きづらさ、はたまた名たるものを持たぬことの生きづらさについて綴られた一冊。
第1章では、野田さんが、名前のない生きづらさを名のなきままに語る。その生きづらさはしかと存在する。とても共感を呼び起こされた。
第2章では、山下さんが、名前のない生きづらさに纏わる社会的な背景と考察を示す。紹介されている色々な著書の引用文には興味深い内容が多く、思惟を進めるのに役立つ。また、第3章では、名前のない生きづらさを抱える人々の居場所と取組みが紹介されている。
生きづらさは、その存在が認められ、どうしてそう感じるのか分かるだけでも、思いの外苦しさが和らぐ。そうしたら、生きづらさを齎す源泉との関係をこれからどう構築していくか、歩みを踏み出す先を、落ち着いて考えることもできるだろう。
著者(野田彩花氏)による紹介記事 http://foro.jp/narnywa_blog/wordpress/?p=352
著者(山下耕平氏)ブログ記事 https://maigopeople.blogspot.com/2020/03/blog-post.html
書評
•岩間華奈子「書評 ズレつつ、葛藤しつつ、生きづらさを内と外から考える。」(ひきペディア、https://hikipedia.jp/info/hiki-book-review/6944/)
•こゆるぎ「【書評】「名前のない生きづらさ」を読んでみた。」(ひき☆スタ、https://hkst.gr.jp/review/17175/)