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貧しかった家族と故郷を捨てるようにして、ニューヨークに出てきたルーシー。
入院中に、突然母親が見舞いに出てきて、いろいろと話をする。
ルーシーの心の機微が丁寧に書かれていて、おもしろく読んだ。
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ルーシーの人生の中で出会った人々との出来事を振り返ることで、ルーシー・バートンという一人の人間がどんなふうに育ち、何を思うようになったのかを感じる小説。
人との出会いが、人生を進めていくのだな。
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これはルーシーバートンの物語。
隋書に小説を書くアドバイスがでてきます。
自分にはさっぱりでした。
著者なのか主人公なのか過去なのか現在なのかなど人物像が曖昧で時間軸も曖昧ですが、意図したことなのかはわからないです。
難しい本ではないですが、僕は一度読んだだけでは理解できなかったところが多かったです。
なんだかルーシーの姉が怒りっぽかったり、兄が少々変わっていたり、母親も父親も愛情の示し方が難しかったり家が貧しかったりしますが、ルーシーはあまり不幸に思っていないようで素敵な主人公です。
でもこれはルーシーバートンの物語なので、ルーシーバートンが素敵な人だということを意識したいと思います。また何回か読みたいとおもいました。ほかの著作も読みながら。
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1980年半ば、ニューヨークの病院に入院していた作家のルーシー・バートンのもとを訪れた母親との取り留めのない会話とルーシーの追憶を交えて綴られた物語。母親が無雑作に話す知人のゴシップや懐旧談に反発を覚えながらも気分を害さぬように相槌を打つ心の機微がさり気なく描写され、母娘の情緒面での軋轢を窺い知ることができる。両親の粗野な言動の中で育ったルーシーの抑制された情緒が淡々と描かれ、季節や自然などの彩りを添える写真のない人物だけが貼られたモノクロのアルバムを眺めているような一冊でした。
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入院中、音沙汰の無かった母親が5日だけ見舞いに来た時の思い出と、今までの人生を振り返って断片を集めて散りばめたような文で構成されている。置き去りにしたはずの過去が立ち上ってくる心情、なんだか心に染みてきた。
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入院をきっかけに再会した母との会話、かつての幼少時代、退院した後のことを行ったり来たりしながら自身が体験した寂しさ、娘に体験させてしまった寂しさを綴っていた。
複雑な感情だからこそ言い表せないこともある。
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私が好きそうだな〜と思っていたら。
やっぱり好きなテイストでした。
過去と現在を行きつ戻りつしながら、主人公をとりまく登場人物が姿を現す。
特に派手な事件は起こらない、静か〜なアメドラを観ている感じ。
お母さんとの距離感も、なんだかわかるなぁ…と。
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長らく疎遠になっていた母が突然お見舞いにやってくる。久々に母と過ごした5日間は、核心をはぐらかしながら、とりとめのないゴシップ話で過ぎていく。その断片断片に見え隠れする、母と娘のいびつな関係… 貧しく、荒んだ家庭で、毒親と言われても仕方ない母親に育てられた少女時代のことは、ニューヨークで作家となり、自分もまた娘を持つ母親になった後も、ルーシーにずっと絡みついていました。入院と母の訪問をきっかけに、過去を受け入れ、母を許し、そして愛していることを悟るルーシー。母もまた、歪んだ形ではあったけれど、ルーシーのことを愛していたんだと思う。紅茶に溶けていく角砂糖のように、静かで、優しい物語です。