投稿元:
レビューを見る
知性>知能(探索+評価)
知性; 目的を設計できる能力
知能; 目的に向かう道を探す能力
アルファ碁
13層、192個のチャネル/層
19*19*192*13
CPU; 1202個
GPU; 176個
3つの画像; 白、黒、ブランク
DQN; Deep Q-Network
過学習を防ぐ技術; ドロップアウト
碁は評価方法が見つからなかった。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。とても分かりやすい。と、言いつつ、もっと詳しい話も読みたかった。しかたないからもう少し詳しいDeepLearningの本を読む。
投稿元:
レビューを見る
将棋AI「ポナンザ」開発者・山本一成さんの著書。cakesの連載も楽しみに読んでいたもの。どのAI関連書よりも、シンプルに人工知能や知性・知能の本質が記述される。羽生さん『人工知能の核心』と併せて読むと、理解かなり深まります。
知的な活動はおおよそ二つの行為を駆使しています。それは「探索」と「評価」です。p20
知性=目的を設計できる能力
知能=目的に向かう道を探す能力
p171
「目的を持つ」とは意味と物語で考えるということ p179
投稿元:
レビューを見る
すごい
人工知能はこんなことになってるのか
人工知能だけでなく学習するとは?とか知能とは?とか自然とそんな問題まで話がおよぶ
すでに人工知能は人にわからない指し手を指しもはや政治だってできてしまいそうだ
これは確かに自分の仕事は将来あるか分からないかもしれない
投稿元:
レビューを見る
こちらも読み物として面白かった。結構軽やかに飛躍するのでガチ勢からは賛否ありそうだけどどうなっていくのでしょうか。統計学界隈でも読んだ話ですが、根拠はよくわからないがこれをやると〇〇が良くなる!と断言され、それを信じて人間が行動せざるを得ない社会というのはなかなか心躍りますね。
投稿元:
レビューを見る
ニューラルネットワークを用いた最適化問題を卒論に選んではや25年。
全く違う道を選んだ自分には到底ついていけない領域だ。
すごいということだけは間違いないことだけはわかる。
しかし、これほど多くのリソースを必要としているとは驚きでした。これではこの分野でGoogleがリードするのは必然なんだろう。
ネットサーフィンしているときもGoogle様の領域に足跡つけまくっている感じがする今日この頃、この本を読んでさらに恐ろしくなる。
なにはさておき、開発者のロマンを感じたければ、読むべき本であることは間違いない。
投稿元:
レビューを見る
非常にわかりやすい文章なので人工知能について知りたい入門書としてオススメ。あと、著者の人工知能という存在に対する価値観が面白いと思った(あとで詳述)
投稿元:
レビューを見る
2017年4月についに現役名人を破った将棋ソフト「ポナンザ」の開発者自らが、将棋や碁の人工知能開発について書いた本。実際にこの世界の先端を歩んできた開発者であるためその内容に信が置ける上に、表現も読者にとって非常に読みやすく興味を惹くように書かれている。論理的であるということと文章の才は関係もあるのかもしれない。
人口知能は、将棋界だけでなく、囲碁界でも躍進し、AlphaGoが2016年のイ・セドルに続き、現囲碁界の頂点に君臨するカ・ケツにも2017年5月に圧勝した。それまでは一線級の棋士にはまだまだコンピュータは勝てないだろうと思われていたものが、正に一瞬にして様相が変わり、もはや人間はコンピュータには勝てないだろうという認識が支配的になった。そういう意味でもこの1年は人口知能界にとって画期的な年であった。そして、この先もどんどん進化していくだろうと、多くの人がそのことに若干の不安を持ちながら期待を持って確信した年でもあった。
ポナンザも開発当初は将棋もそこそこの腕前であった著者が、勝つためのロジックをプログラマである自身が考えて組み込んで作ったものであった。その成果としてできあがったソフトは、残念ながら全く人間に歯が立たなかった。もちろん著者自身にも。つまり、人間のロジックを上手く言語化して計算可能な問題にすることができなかったのだ。その限界を変えたのが機械学習とディープラーニングだった。著者はこの技術について、計算不可能と思われていた問題が計算可能な問題になったと表現する。その表現は納得感が高い。ポナンザの開発経緯を辿って、強化学習の導入やコンピュータ自身による「評価」の調整方法などが説明されるが、具体的な事例に沿っているため非常に腹落ちしやすい形で説明される。たとえばAlphaGoが使ったモンテカルロ法の説明も非常にわかりやすい。
ポナンザの生みの親である著者が、ポナンザに負けたとき、自分の子供の成長に例えてその喜びを表現した。また一方、2013年にプロ棋士(佐藤四段)をポナンザが破ったときの記者会見のことをゾッとしたと表現する。しかし、現在では状況はずいぶんと変わった。ポナンザが新しい戦法を指すようになり、将棋界でもポナンザ流というものが出るようになったという。そしてついに名人が破れてもそれほど驚かれないような世界となり、佐藤名人自身もオフラインの対局でもほとんど勝てなかったと認めるような状況になった。現在将棋界では新しい星として、14歳中学生の藤井四段がプロになってからの連勝を伸ばしているが、彼も将棋ソフトから大きな影響を受けて強くなっているのかもしれない。
本書の中では、当然将棋が中心になるのだが、人口知能一般にも話が向けられている。人口知能については「解釈と性能のトレードオフ」がある。つまり性能を上げるほどなぜ性能が上がったのかわからなくなるというものである。それは将棋ソフト以外でもあてはまる原則だという。そして、将来そこにはある種の倫理の問題が出てくるのではと指摘する。そこが気味の悪さの大きな要素でもある。
ディ��プラーニングの未来について「言葉」と「音声」と「画像」が大きな応用先であることは間違いない。Googleの動きを見ていてもその通りであり、音声認識率や翻訳の自然さ、Google Lensの話などますます精度があがることがほぼ確実に期待できる。だからこそ、その先に何があるのかを倫理的な角度からも考えなくてはならない。
著者は、開発を経て、ときどきポナンザの指し手に意思を感じたり、目的を感じるようになったという。人口知能は「知能」を獲得したが、そのうちに「知性」まで獲得するようになるかもしれない。かつて、人口知能は人間の脳に近いやり方ではうまく行かないと言われていたが、それは道具立てが追いついていなかっただけで、今では人間の脳に近いほどうまくいくと言われている。人間の脳のメカニズムの解明にもつながっていくのではないか。
とにかく将棋がわからない人にもお勧めの本のひとつ。そこいらの人口知能の解説本よりよほど本質がわかるような気がする。
投稿元:
レビューを見る
今年は正式に名人と人工知能が対局した記念すべき年。2局指して2局ともズタボロだった。見ていて切なくなるくらいだった。
この本の作者は名人をコテンパンに負かしたソフトの作成者。今、世の中で一番強いだろうと言われるソフトを作っている人だ。
将棋ソフトを作成している立場から巷のAIについて解説しているんだけど、これが実に分かりやすい。例えなんかもうまい。「機械学習などをさせてくると論理では説明できず、黒魔術のようになってくる」などの説明は思わず唸らされた。
とにかく、すごい人というのは、難しいことを簡単にわかりやすく説明することが上手だということを再認識してしまった。
投稿元:
レビューを見る
人工知能を用いた最高の将棋ソフトとして名を知られている「ポナンザ」作者が、自らの開発プロセスや機械学習、ディープラーニングといったテクニカルタームの解説、人工知能と倫理等の問題について、平易な言葉で語る。難解な概念を決してそのまま語るのではなく、自身の言葉に置き換えてわかりやすく説明されており、なおかつ読み物としても非常に面白い。
特に面白かったのは、ディープラーニングが”黒魔術化”しているという話だった。これは、従来の科学の基本的なアプローチである還元主義(要素を分解していくことで、物事の理解が進み、全体を再構成することができるという考え方)が、知能を理解するには役に立たなくなりつつあり、なぜ上手くいくのかが開発者にもよくわからないような黒魔術的なテクニック(その例としては、ディープラーニングにおける過学習を防ぐために、意図的にニューラルネットワークの一部を欠損させるドロップアウト等が紹介されている)による、ホーリスティックな理解が必要、ということらしく、改めて人工知能の面白さを感じたポイントであった。
投稿元:
レビューを見る
今や最強の将棋ソフトであるポナンザの開発者による本。アルファ碁対イ・セドルの臨場感あふれる解説や対談も含め、非常にわかりやすい内容。
著者は知性とは探索(未来を予測すること)とその結果を評価することの二つから成るという。
・これまで人工知能の開発が困難であったのは、1つには人間が自分で知っていることをもれなく記述することが困難であったから。フレーム問題として知られているように、例えば「机」ということば1つをとっても色や形、硬さなど様々な要素があり、コンピュータにはこれらをすべて伝えないと「机」を認識できない。AIの開発者らは正しく定義することを諦め、ニューラルネットに机を見せた時に机と判断するようにコンピュータに値を調整させることにした。
最初は正誤をフィードバックしてやる教師あり学習であった。その後はコンピュータが自分で対局などを繰り返してパラメータを調整していく強化学習を取り入れた。ニューラルネットの層を深くしたディープラーニングの手法と強化学習によってAIの能力は飛躍的に高まった。
・チェスは盤面に残ったコマの数が局面の評価につながるのでプログラムしやすかったが、将棋はコマの配置というプログラムしにくいニュアンスが評価につながるのでプログラムが難しかった。
・ポナンザは王を含む三駒の関係で評価している。王の近くの金は価値が高いとか。一局面あたり三駒の関係が1600ぐらいあるのでそれを計算している。
・アルファ碁は評価のためにモンテカルロ法を使っている。ランダムに打った手の結果、勝ったか負けたかによってその手を評価する。ある意味、評価を諦め、探索のみで手を決めるやり方。サイコロにも知性がある、ということになる
・人間はあらゆることに意味を感じ、物語を読み取ろうとする。この能力は知性として飛躍的なパフォーマンスを示すこともあるが、意味や物語から離れることができないという制約にもなる。人工知能は意味や物語から自由であるため人間を超えることができる(思いもよらない手を売ったりする)ことができるが、目的を設計することができない(将棋であれば人間が優勢を積み重ねていこうとするのにたいし、人工知能は最終的に勝つことのみを目的にしている)
・本格的な自然言語処理ができるようになると人工知能がインターネットから自分で学ぶようになる
投稿元:
レビューを見る
コンピュータにできることは簡単に言えば、1計算、2記憶
知的な行動とは、1探索、2評価。探索+評価=シミュレート
現在は、探索にあたる部分をプログラマが書き、評価にあたる部分はコンピュータ自身が行なう。
人工知能>機械学習>ディープラーニング、ロジスティック回帰など。
ディープラーニングの前身は「ニューラルネットワーク」。でもこれは全然うまくいかず廃れていた。
ディープラーニングはそのままだとどこまでも学習を進める「過学習」状態に陥る。それを防ぐテクが「ドロップアウト」。でも、なぜこのテクがうまくいくかは説明がつかない。
ディープラーニングの得意分野①言語,②音声、③画像。とくに画像がすごい。
機械学習には2つある。教師あり学習と強化学習。教師あり学習とは、人間の何かの手本をまねていくこと、強化学習は自ら行なったことを評価してそのフィードバックを得てさらに学習していくこと。
知能よりも上位にくる概念が知性=目的を自分で設定できること。
投稿元:
レビューを見る
【指数関数成長】
人工知能の成長が見れる内容でおもしろいです。
将棋も囲碁も人工知能はすごいです。
いままで誰も打ったことがない新手を打ってくるのです。
この成長速度からすると、今、まあ人と同じようになるには後50年はかかるのでは。。。と思っている事柄もおそらく十年以内にできてしまいます。
ここまで来るとやはり仕事はAIに任せて、人間は「遊び」に専念するしかないですね。
奴隷という犠牲の上に成り立っていたギリシア時代がやってきます。
文学、芸術、研究、あと好きなことに専念すればいいのです。
お金に困ることはなくなるのですから。。。
投稿元:
レビューを見る
将棋の名人を破ったポナンザの製作者が書いたものだが
かなり読みやすく整理されている。
まず、コンピュータは
記憶と簡単な計算しかできない、という
前提から入っているのもいい。
しっかり初心者の視点を押さえてくれている。
自分より優れたものを生み出すために使われている技法は
専門的なようでいて、似た形で
我々自身が自分を教育している方法にも共通するポイントが感じられる。
丸暗記では応用が効かない。
ひたすら実践を繰り返すのもいいが、固定化してしまう恐れがある。
抽象化して捉え直すことで応用力の高い判断ができる。
こういう捉え方をしていると、まだ人間のモノサシで考えているわけだが
もっと考えられないようなやり方で変わっていくことで
進歩のペースは速くなっていくのかもしれない。
まぁ、しかし、巻末を読んでいると
ポナンザによって開拓されたフロンティアで
より人間の将棋が広がったことへの期待感が強く表れている。
製作者の将棋への愛情が感じられるのがこの本のよい所かもしれない。
投稿元:
レビューを見る
「人工知能はどのようにして「名人」を越えたのか?」
佐藤将棋名人に勝った将棋ソフト「ポナンザ」を開発した山本准教授が初めて書いた本である。ポナンザの他、囲碁のα碁についてもいろいろと解説している。
まず、コンピューターは記憶と計算しかできないと言うことから話を始めている。至極もっともであるが忘れがちである。
そして、ソフトが何をどう計算するかを決めており、ソフトを作るに当たっては将棋の局面の評価が難しいと言うことである。
当初は人間がすべて局面評価を記述するというような方法をとっていたが、すべての曲面を合理的に評価することはできず、行き詰まってしまう。
そこで、人間の考え方を記述、理解することはやめて機械学習によりプロ棋士のデータを学習し局面評価のパラメータを調整していって開発を進めたと言うことである。なお、ディープラーニングはα碁で一躍有名になったが、機械学習のひとつの方法であると言うことだ。
ポナンザは機械学習を進めるに当たり機械同士で対戦させて勝った方のパラメーターを採用するという方法をとっているが、なぜそのパラメーターを調整すると勝つようになるのかは明確に説明できないようで、著者曰く黒魔術化していると言っている。
また、α碁は盤面を画像認識としてディープラーニングを使い成功を収めたが、将棋はコマの位置と機能の関連性が問題なのでもちろん評価方法が違い、差し手の探索方法も違うようだ。
面白かったのは人間とコンピューターの差し手の読み方である。コンピューターは決められた手順でモンテカルロ法などを使って差し手を決めて評価しているようだが、人間は物語性を持って差し手を読んでいると言うことに大きな違いがあるようだ。
本書は将棋という面から人工知能の仕組みを垣間見ることができる。
しかし、まだまだ知性(強いAI)に至るまでは相当な時間がかかるような気がするが、著者はコンピューターは指数関数的に学習・進歩しており、追いつかれたと思うやいなや遙か先まで到達していると指摘していることに若干の不安を感じざるを得ない。