投稿元:
レビューを見る
伝説のドラマの小説化。
元となった小説「檸檬哀歌」のエピソードを追加し、
(この小説と同名のDVDで紹介されている)
他にも幾つかドラマと違う点が見受けられるが、
結末が二つあるドラマと主人公視点の小説の構成の違い、
影が薄かった四人の少年達を掘り下げるための違い、
今度公開される映画に対するエールと思しき違いであり、
基本的には同じストーリーを小説化したものである。
解説にもある通り、銀河鉄道の夜がモチーフであり、
広瀬なずなは「君の名は。」の三葉のような存在だが、
奥菜なずなはカムパネルラのような存在なのである。
アニメ版とは同じ登場人物、同じシーン、同じ台詞でも、
全く意味合いが異なる別の物語と言わざるを得ない。
そう言った意味ではリメイクではなくオマージュだろう。
結末の後に書いてある文章を見てハッとさせられる。
そして表紙の写真に胸を締め付けられる。
夏はまた訪れるが、同じ夏は帰ってこない。
投稿元:
レビューを見る
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の放送からもう24年も経つのか。
『if もしも』もその前番組の『大人は判ってくれない』も大好きだったけれど、この映像は異色でテレビに釘付けになって観たのを今でもはっきり覚えてる。
最後に流れた「Forever Friends」の余韻が花火が消えていくイメージと相まって、次の日にCD化されないのかを問い合わせるためにフジテレビとフォーライフレコードに電話したもんなぁ。
高校生の迷惑な電話にどちらも丁寧に応えてくださった。
何年か経って『Undo』と同時上映でスクリーンで観た時も全然色褪せていなかった。
だからこそ、この小説を読んでいても全部、奥菜恵や山崎裕太など映像の中の役者さん達がそのまま頭の中で物語を紡いでいってくれた。
表紙の主人公二人、見てるだけで泣けてくる。
ドラマ版とは微妙なパラレルワールド。
だから多少の違いがあって「あのシーンはカットされちゃったのか」とか思うところもありながら、やっぱり良いストーリーだなと再確認。
前日談、後日談とドラマで描かれていない部分もあって、嬉しくなっちゃう作品。
しかし、この帯のコピー酷いな…。
テーマそこか?
かけおちなのか?
しかも夜じゃないし。
これ、新作映画のコピーじゃなくてこの本の煽りだよね?
映画観ていないからわからないが、『打ち上げ花火…』の映画化なのだとしたら、アニメじゃ無いよなぁ。
アニメにしちゃったら何でもアリになるからタイムリープが魔法みたいになっちゃうもん。
やっぱりどうせリメイクするなら実写がいいなぁ。
でも、最初の壁は超えられないだろうけれど。
投稿元:
レビューを見る
打ち上げ花火の映画が大好きな諸氏には堪らないだろう、幻のプロットを基にした監督本人によるもう一つの『打ち上げ花火』のノベライズ。
久々にREMEDIOSのサントラを聴きながら、読み返したい。
投稿元:
レビューを見る
岩井俊二は僕達の世代にとって特別な映画監督です。おしゃれな雰囲気で透明感のある女の子達、見ているだけで特別な気持ちにしてくれました。本作はその出世作「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を本人が小説化した作品。打ち上げ花火を横から見たらどんな形にみえるか?小学生の男の子たちの素朴な疑問と同級生の美少女への淡い恋心がみずみずしく描かれています。花火、夏祭り、浴衣、プール、スーパーファミコンなど時代を彩るテーマが沢山。この小説版を読んで当時の日々とドキドキを思いだしました。ただ、その頃より感動が少なかったのは、美しい映像がなかったからなのか。それとも僕がおっさんになったからなのか。近々、アニメ映画化されるのに伴い、昔の映像を見る機会があると思いますので無垢な心を思い出してもう一度見たいと思います…。
投稿元:
レビューを見る
同じ夏は帰ってこない。
我々のアレを具現化しているのであるから、設定からのめり込んだアレの原作者自らのノベライズ…?
私は大好きです。
投稿元:
レビューを見る
打ち上げ花火、
下から見るか?
横から見るか?
と読み比べるみると
あれ、この重要なアイテムの
使い方があれ、違っている
ということにびっくり
けど、物語としては
色んな視点で花火を見る
ひと夏の思いでみたいな
感じでよかった~
短い小説のための
長いあとがき
なかなか面白かったです。
なんか
secret base ~君がくれたもの~
の曲を久々に聞きたくなったね
投稿元:
レビューを見る
アニメ化のおかげで岩井俊二監督の映画版に出会えた世代。奥菜恵がホントにかわいい。小さい頃にはドラマ「ふたり」を毎週たのしみに観ていたことを思い出した。
なずなが言う「今度会えるの二学期だね。……楽しみだね」の破壊力。これは、典道がナズナはもういなくなってしまうということを知らないと思うからこそではないか。
小学生男子のあの頭のなかゲームとマンガとうまい棒みたいな感じがリアルに描かれていて、初恋とよぶにはぼんやりとした親しみの置きどころがわからない感じが懐かしい。
投稿元:
レビューを見る
2017.9.16
アニメから、本作。次にアニメの脚本を読もうとおもう。
大根さんが加えた部分、消した部分、もろもろを、考えて行くと。ならほど、と、あとあとがきもふまえていろいろ繋がった気がする
投稿元:
レビューを見る
1993年のドラマ版「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を原作者の岩井俊二が24年後の2017年にノベライズした作品。
原点となったドラマは「if」というテレビ企画の中で進められた物で制約も多かった。その制約を無くして書き直すとしたら・・・そうして1993年のドラマ版や2017年のアニメ版とも異なるこの「打ち上げ花火」の物語ができた。
ドラマ版の前日談として、なずなと典道が典道の部屋で一晩過ごしたり、なずなが朝の海でもしも玉を拾ったりする部分が追加されている。もしも玉はアニメ版に登場したアイテムだが、こちらではなずなはもしも玉を使うことがない=運命を受け入れる大人、として描かれている。
また、1993年のドラマ版は「銀河鉄道の夜」がベースになっているが、このノベライズではさらに直接的な表現で「銀河鉄道の夜」が出て来る点も注目ポイント。
小学6年の課外授業のプラネタリウムで銀河の説明を聞いて「銀河鉄道の夜」と指摘するなずな。
駅から引き返すバスの中で、雲に映る花火の反映を見て「なんか銀河鉄道に乗ってるみたい」と言うなずな。
なずなと典道がプールで仰向けになって浮かびながら話す夏の大三角形アルタイル、デネブ、ベガは銀河鉄道の夜に出てくる三角標だ。
監督の構想にあった「銀河鉄道の夜」の幻想的な世界が、この物語とオーバーラップする。
気付いた点を羅列しただけの文章になってしまったが、このノベライズのおかげで1993年のドラマの世界がより味わい深いものとなるはずであり、1993年のドラマのファンにとっては喜ばしい一冊となっていると思う。
投稿元:
レビューを見る
映画のノベライズ版を先に読んでいたために、読み進むに連れて先回して予測しまったせいで、ワクワクがちょっと減ってしまたかな。心のより深いところまで入っているので、感情移入はしやすい。結末がモヤモヤっとしていて物語としてはちょっと消化不良。でも現実ってそういうものかもしれないね。
投稿元:
レビューを見る
アニメがファンタジーなのに対し、
原作の本作はリアリティー小説。
工夫があって、面白かった。(自分が行かなかった灯台遠足は、中学、高校になって、聞いた話として描いてあったり。)
それと、母親の違いが面白かった。
アニメはヤンママをちょっと上品にした感じの若いお母さんなんだけれど、
原作は、野性的と言うか、田舎でのびのび育った感じのお母さん。なずなと「一緒にお風呂入っちゃいなさいよ。」と言うところが面白かった。(いや、ま、それだけではナインですが(^^ゞ
投稿元:
レビューを見る
アニメ映画の原作版を読んでいたので、展開については予想がついていたが、映画とは描写が異なるので面白く読めた。
投稿元:
レビューを見る
下から見るか?を読んだばかりなのが裏目に出たか…。雰囲気が好みじゃない。岩井さんの映像見たら印象変わるかも。
投稿元:
レビューを見る
去年夏公開の劇場アニメ「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の元になったテレビドラマ版を、岩井俊二監督自身がノベライズ化。
こちらを知っていてもいなくても、アニメ版を観るのに支障はないと思うが、作品の成り立ちを考える時、頭に入っていると、興味深いんではないかと思う。
文章が端正で美しい、青年期の入り口に立つ少年達の、ひと夏の物語。
投稿元:
レビューを見る
花火大会、少年達の思い出、友情と初恋。
つい、同じ年頃の息子を置き換えて読んでしまったけど、少6にしてはませていると感じてしまう。
この手の小説はもう響かないかな…