紙の本
心で動き、心を動かす
2018/06/22 23:16
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投稿者:夏みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
金はないけど情はある、おっちょこちょいだけど憎めない、個性豊かな人たちが暮らす「おけら長屋」
この長屋に住んでいる人たちは頭で考え、計算するより先に、心で感じるままに動き、周りの人の心を動かしていく。
このシリーズはどれも笑いとほろりと泣かせる話がほどよく組まれているが、本作も笑いと涙と人情が満載。特に「かんざし」と「うらかた」はこの長屋の面々の良さが随所に滲み出ている。「すがたみ」は花魁の切なさに涙がこぼれる。
江戸時代にタイムスリップしたい人にお勧めです!
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おけら著者(畠山健二さん)作「おけら長屋(九)」(2017.8)、まいわし、おてだま、すがたみ、かんざし、うらかたの5話、素晴らしいです!黒石藩の殿様、今回は損な役回りでしたが、部下のために頭を下げる見事な名君ぶりです。花魁紫月と髪結清吉の鏡の中での心の通い合い、幼馴染のお蔦と清吉の恋、白眉でした。そして極めつけは火付盗賊改方筆頭与力根本伝三郎の大和屋の悪女お康への「御上をなめるな」の一言。読者はここで留飲を下げました(^-^) それにしても、殿様や与力が一目も二目も置く島田鉄斎、やってくれます!
再読を初読と感じさせる面白さ、泣き笑い、膝を打つ痛快さ。畠山健二さん「本所おけら長屋(九)」、2017.8発行、5話。「まいわし」:強いから頭が下げられる赤岩兵介、家来に頭を下げる殿様高宗(黒田三十郎)。「おてだま」:隠居と大家をいい気持ちにさせて3両、5両を手に入れたお浅に拍手。「すがたみ」:お満が髪結いになって活躍、花魁紫月と髪結い清吉の淡い恋に涙。「かんざし」:八五郎とお里の娘、お糸の頑張り。「うらかた」:鉄斎とお染が前面に出れば向かうところ敵なし、火盗改筆刀与力根本伝三郎も大役を!
畠山健二「本所おけら長屋(九)」、2017.8発行、再読。まいわし、おてだま、すがたみ、かんざし、うらかた、5話全部いい話です。「まいわし」では名君高宗が。一番の愁眉は、花魁紫月と髪結清吉の鏡の中での心の通い合いを描いた「すがたみ」。そして長屋の衆が大活躍した連作3編「お手玉」~「簪」~「裏方」。
2023.2.20、再読。
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金はないけど情はある、個性豊かな面々が揃う「おけら長屋」は今入も騒がしい。“赤鰯”と呼ばれる腰抜け武士の本当の姿は…。おけら長屋に越してきた謎の女が忽然と姿を消したわけとは。吉原に乗り込んだお満は男と女の深い情話を知ることに。お糸と文七が陥った苦境を知った長屋の住人たちは、陰ながら奔走し―。笑いと涙と人情が満載のシリーズ第九弾
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江戸市井人情小噺系定番の面白さ。
だが、ボチボチちょっと怪しくなってきたか?おけら長屋が神格化してきてるのが若干心配。万松ってヒーローではないだろ?鉄斎先生が請け負ってた役割を、万松が担って大丈夫か?
本巻ではまだまだ面白さを保ってるのでいいのだが…この心配が杞憂であることを祈る。
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どんどん面白くなっていて、最新刊まで近くなってきたのがさみしい!
話のとちゅうに、ちょくちょくはいる、万松、金太たちのちょいボケが面白すぎ。
あと、殿様が出てきたらやったー❗️と思う。
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困ったことがあっても、どこか明るさを忘れずに力を合わせて解決に取り組むところがおけら長屋の魅力です。
万松が大人の配慮ができるように成長しつつ、いい加減さも失わないバランス感覚が良いですね。
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内容(「BOOK」データベースより)
金はないけど情はある、個性豊かな面々が揃う「おけら長屋」は今入も騒がしい。“赤鰯”と呼ばれる腰抜け武士の本当の姿は…。おけら長屋に越してきた謎の女が忽然と姿を消したわけとは。吉原に乗り込んだお満は男と女の深い情話を知ることに。お糸と文七が陥った苦境を知った長屋の住人たちは、陰ながら奔走し―。笑いと涙と人情が満載のシリーズ第九弾は、ますます充実の五篇を収録。
令和2年5月4日~5日
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今回の展開はこうなるだろうと確信したが、やはり裏切られた。作者畠山健二さんは流石だ。100万部売れるのは読者を良い意味で裏切るからだと思う。
今回はお満は登場しなかったが、次作以降も楽しみだ。
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読む毎に…
やっぱり人脈よね…
やっぱり肩書きよね…
と思ってしまう…
まぁ人脈があるのも
肩書きがある人が手助けしてくれるのもおけら長屋の人々の人の良さがあるからなんだろうけど.
今回も泣けて笑えました.
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シリーズ第九弾。
今回もおけら長屋にほっこりさせられ、そして色んな意味で泣かされた。
裏方に徹したおけら長屋の面々が周囲の人たちを幸せに導く話が多くて、読んでいるこちらも幸せ気分を味わえた。
「長屋に十人の人がいりゃあ、十通りの騒ぎが起こる。その騒ぎに十人が首を突っ込むんですから、騒動は果てしなく広がるってわけで。でもね、騒動が丸く収まりゃ、十人が喜べる。しくじったら、悔しさや悲しみを十人で分けりゃいいんで。そんなもんでさあ」
こんな乙なセリフをサラリと言えるようになるなんて、万松コンビも随分と大人になったね〜。感心したよ。
表紙を見ると吉原の悲恋の話を思い出して切なくなるけれど、それ以外の話はスッキリ。
このシリーズの先の展開がますます楽しみになってきた。
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安定した面白さです。
佐渡にサイクリングに行く時、フェリーの中で読むために持っていきました。
江戸っ子の人情噺が盛りだくさんで、読んでいるとあっという間に時間が経ってしまいます。
時間を潰すのにはうってつけです。
飛び抜けたワクワク感はありませんが、面白いです。
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痛快!おけら長屋の面々の活躍が気持ち良い。
一方で、花魁の恋や苦境の切なさも。
思い出深い、読み返すならこの巻かな。
火盗改まで巻き込んでの一芝居、見応え読み応え十分。次も楽しみ。