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面白かったっちゃあ面白かったけど、所々いまいち釈然としない。
確実にベストセラー作家になる為に注目を集める殺人を犯すのは合理的なのか?と思ってしまうからか。
理屈としては合っているんだろうけど、筋が通ってるかと言われると、うーん、腑に落ちない。
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なんとか1/4まで読みましたが、どうしても主人公が好きになれずにやめました。
こんな人の友人にはなりたくない。まして恋人なんてもっての外。
半年も仕事せず奥さんに頼りっぱなしだったくせに、子どものことさえ任せてたなんて自分勝手もいいところ。
一番腹立ったのはゆとり世代を馬鹿にしたところですね。自分もゆとり世代に分類される年なので。
あれは作者さんの本音でしょうか?
あと「昔は良かった」的なスタンスなのも鼻につきました
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乱歩賞の講評にも書かれていましたが、誰が会話しているのか判らない箇所が多くて、話に引き込まれる事が出来ませんでした。色々な出来事の関連もいまいち説得日本欠けるというか、退屈な本でした。
この年は乱歩賞受賞作無しでも良かったのでは?
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まず驚愕なのはこれがデビュー作という事実。凄い。凄味がある。先が気になって仕方がなかった。
作中の伏見同様、読んでいるこちらもフラストレーションを感じる‘勿体ぶった感’は確かにある。明らかになっていく真実も決して仰天する様な爽快さは無い。9.11テロの史実が混じる部分も個人的には物語から覚まされてしまうように感じた。
それでもページを捲る手は止まらなかった。
書籍化にあたって加筆修正が行われたとの事だが、元の文章もとても気になりました。
1刷
2021.1.6
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数年前と最近の事件を並列させて話しが展開する複雑な物語だが、ジャーナリストのあり方を問われる話でもある.伏見祐大は仕事を干されているが、旧友の田辺からドキュメンタリー作成のカメラマンとして仕事を打診される.伏見の町では近年いたずら事件が多発して犯行時に奇妙なメッセージが残されていた.地元出身で青柳南房が亡くなった所にも『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』というメッセージが残されていた.伏見は田辺から越智冬菜を紹介され彼女が以前の事件に関連したドキュメンタリーを作成するので、伏見は参加を要請された.向晴人が恩師の正木を講演会場で刺し殺した事件を越智が映像にまとめるようだ.向は捜査中も裁判でも無言で、ただ『これは道徳の問題なのです』とだけ発言した由.越智と伏見のやり取りが楽しめた.向の友人で梶村晋と宮本由紀夫が向事件のカギを握っていた.両方の事件を苦しみながら解明していく伏見の行動が良かった.
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ビデオジャーナリストの伏見が住む鳴川市で、「生物の時間を始めます」「体育の時間を始めます」と書かれたメッセージが置かれる連続イタズラ事件が発生。そして地元の名家出身の陶芸家が死亡し、そこにあった落書きは…。
2015年度江戸川乱歩賞受賞作。ハードボイルド気取りの地の文が鼻につく、しゃべっているのが誰なのかわからない…で、挫けそうになったけれど何とか最後まで読めた。選考委員の池井戸潤の酷評に激しく同意する。
(D)
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2022.09.08
中盤から怒涛の展開で一気に読んでしまった。
巻末解説にもあったが、確かに犯人の動機が薄い。
もう少し具体的にしてくれてもよかったのになあと。
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江戸川乱歩賞受賞作品ということで読んでみましたが、イマイチ。
まず、登場人物の会話が誰の発言なのか、非常に読み取りにくい。
読んでいてストレスでした。
ストーリーも分かりにくく引き込まれないし、
ラストもよくある感じで、がっかりでした。
2016年8冊目。
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「道徳の時間をはじめます。殺したのはだれ?」のフレーズとストーリーの骨組みは好きだった。
しかし、たしかに浅さが目立っていた。
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すごくおもしろく一気読みしたのだが、評価は分かれるようですね。
動機が弱い…という意見が多いようだが、巻末の解説文に、「そうか、たしかに…!」という動機にまつわるある出来事に触れられていて背筋が寒くなるようだった。
また、最近はまっていたドラマ『エルピス』に通ずるものも感じた。「荒削り」と言われるのかもしれないけど、複数のテーマを絡めて(なんなら時代を先取りし)一気に読ませるのはすごいのでは。
ちなみに明らかな誤植を見つけたので出版社に問い合わせメールを送ったけど、返信なしで残念。
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『爆弾』を拝読し、かなり好みでしたので呉さんが乱歩賞を受賞したこちらも拝読。
皆さんが仰るようにどの登場人物が今話しているのか分かり辛い事も多かったですが、ご本人もその指摘を受け止めていらっしゃるのか『爆弾』では見事に進化をされている事が分かり驚きました。
難点と言えばその位で、ドキュメンタリー映画を作って行く行程で謎が謎を呼び、叩き上げのジャーナリストであった主人公がそれを追って行く展開がどうなるのか予想も付かず、ミステリーを読んでいる!と満足感に満ち溢れました。
最後の方で明かされるある人物がとんでもない事をしでかしていた事実に『道徳の時間』と言うタイトルがずしんと響きました。
たった1つの難点についても、根底にはそれぞれの人物を掘り下げようとする呉さんの熱意が溢れており、途中から気にならなくなりました。
またお気に入りの作家さんが増えて嬉しい限りです。
余談ですが、巻末に江戸川乱歩賞の選考経過と選考書評も載っており、最終選考に残った作品ですらこんなに酷評されるのか…と青ざめました。
「もっと小説を読んで下さい」の評にはびっくりしましたが、これらを糧に進化できるか否かがその後の分かれ目なんでしょうね。
小説家の皆さんに対する尊敬の念がまた増しました。
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江戸川乱歩賞選考にあたって審査員も紛糾(というか池井戸潤氏が厳として異議を唱えたようだが)し修正のうえ正式受賞となったいわくつきの作品。T県鳴川市で起こった現在と過去の事件。2つの事件を交錯させながらビデオジャーナリスト伏見の視点で真相に迫る。
本作で描かれるのは人間の持つ狂気と根源的欲望。以降の呉作品に通ずるテーマである。自分の都合の良いフィルターを通して解釈する世界は本当に正しいのか?自分の常識は他人の非常識なのではないか?道徳は「みんなくん」というスケープゴートの無邪気な悪意ではないか?池井戸氏の指摘通り衝撃度を優先するあまり人物や動機の描き方が些か甘い点は否めない。特に2つの事件の犯人の人物像はやや雑な印象はある。とはいえ、理解不能でありながら物凄くシンプルな犯行動機は呉小説の特徴といえよう。
500ページの大作だが読み進めるうちに次の展開が気にある良作である。
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面白かったが、周囲から見た犯人・向の人物像と、終盤で明らかになった向の犯行動機が、自分の中では一致しなかった。
単行本で読んだが、文庫本の方には「文庫化で大幅加筆、完全リニューアル」と紹介されてるので、どう違うのか気になるところ。
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【第61回江戸川乱歩賞受賞作】
呉勝浩さんのデビュー作
こないだ呉さんの『爆弾』を最後まで読み終える前に図書館返却期限がきてしまい泣く泣く返却したんです。最初の何ページかでグイグイひきこまれて面白そうだったのに( ; ; )
というわけでこちらをお借りしてきました。
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主人公はとある理由から仕事を休業しているビデオジャーナリストの伏見裕大。
伏見の住む鳴川市では連続イタズラ事件が発生。イタズラの現場にはそれぞれ『生物の時間を始めます』『体育の時間を始めます』といったメッセージが。そして、地元の名家出身の陶芸家が死亡する。そこには『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』という落書きが残されていた。
同じ頃、伏見のもとに仕事の依頼が入る。過去に鳴川市で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラマンとして。十三年前 教育者の正木が 小学校の講堂で小学生を含む300人の聴衆を前に演説中に青年に刺殺された。犯人は完全黙秘ののち無期懲役で服役中。たった一言『これは道徳の問題なのです』という言葉だけを残して…。
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映画撮影が進むにつれて、話を持ちかけてきた越智という女性の本当の目的は何なのか?とか越智は一体 何者なのか?(これは早々にわかってしまうけど)と謎が謎を呼んで楽しく読めた。イタズラ事件の方も途中から 伏見の息子が何らかの形で関わっているのでは?となってから親目線で「やめてー」となりハラハラ。
レビューの多くにあった 会話文の読みづらさは、これの前に読んだ原田厚さんの『他人の中に居る私』の方が遥かに読みづらかった(しかも「」の誤植もあった笑)ので耐性が出来てたっぽい笑
『道徳の時間を始めます』のメッセージと
『これは道徳の問題なのです』の言葉から
犯人の動機に何か深い意味とか期待してしまった。何を考えさせられるのかとか伏見親子は何を得たのかとか思ってたけど、、、これはちょっと期待はずれ というかなりはずれでした。残念。
最後まで楽しく読んだのに 辛口レビューになってしまったのはきっと選評で池井戸潤さんの酷評に引っ張られてる!笑 めちゃくちゃボロクソに言ってて笑った!
次は「ライオン・ブルー」(* ˊᵕˋ )ノ
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「爆弾」が面白かったので読んだ。
最初からこの作者さんは「人間」が書きたかったんだなぁと感じた。若干入り組みすぎてる感じもあったけど展開は好みだった。