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『子どもの脳を傷つける親たち』(友田 明美著/NHK出版)vol.436
http://shirayu.com/blog/topstory/brain/6548.html
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先日、『子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害 』を読んで、
脳の神経発達について書かれていたのが気になってか、タイトルを見た瞬間に衝動買いしました。
第2章でマルトリートメント(身体的・性的・心理的虐待、ネグレクト)が脳に及ぼす影響が書かれています。
まさか脳に影響があるとは知らず、驚きました。
自分も比較的厳しく育てられたので、自分の脳にはこのような影響があったのかなと考えながら読みました。
また、子どもが受けていたマルトリートメントの内容と生活への影響、先生の治療とその後子どもたちが社会に適応していくケーススタディも書かれています。
こんな親がいるのかと腹立たしくなりながらも、その親も実はマルトリートメントを受けていて、連鎖しているケースもあり、親に対するケアが必要になるケースもあるようです。
さらに、精神科医や発達心理学者の研究を引用して、子どもの愛着(attachment)行動に愛情をもって応えることで、安定した愛着を形成し、健やかに成長することができると書かれています。愛着形成には、スキンシップを取るのがいいようです。スキンシップにより、「オキシトシン」というホルモンが分泌され、穏やかな気持ちになるからだそうです。
イライラした時こそ、ベビを抱っこしてあげようと思いました。
子育てと脳に与える影響はとても面白いと思います。
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医学的で難しいところもあったが、ポイントは、虐待は、脳を変形させるということだろう。脳を変形させるって恐ろしいことが、習慣の中から生まれてしまうことに、驚きがあった。虐待といっても、気をつけるべきは、心理的虐待やネグレクトで、虐待というつもりがなくても、日々の中でありえるマルトリートメント(不適切な関わり)だと思う。目に見える傷は治っても、脳の傷はめに見えないし、心の傷は治らない。
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虐待ではないが、子供にひどい扱いをするマルトリートメントはしつけを考えさせられるきっかけとなった。発達障害ではない愛情障害という考えも知ることができた。
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マルトリートメント(=不適切な養育)の概念についてや、マルトリートメントが子どもの発達や行動にどのような影響を及ぼすかについて、さらには子どもや養育者(親など)へのケアの理論や方法について記されている。
子どもが安全かつ安心できる場所を整えることが、子どもの発育や発達を促すが、マルトリートメントは子どもの安全を脅かすもの。安全が確保されない環境下では、子どもの脳はその環境で生き延びることが出来るような形で「変化」するが、それは本来なら必要のなかった傷なのだ、という。子どもに適切に関われない親自身も、こういう傷を負っている可能性があり、子どもだけではなく親へのケアも必要だと強く感じた。
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「仕事の流儀」録画DVDと合わせて義父に勧められ借りて読む。親になり始めたこのタイミングで出会えて良かった本。近頃は子に十二分のスキンシップをお見舞いしているので、分泌過多気味のオキシトシンのおかげで、最近の自分は とても幸福感に満ちている。両親が わたしにとってそうであったように、この子にとっての、無条件に存在を肯定してくれる人、いつでも安心して帰ってこれる場所になりたいと改めて強く思った。
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初めて「マルトリートメント」という言葉を知った。何も身体に与える暴行や罵声や怒号だけが子どもにとっての虐待ではないということ。「不適切な関わり」は子どもの脳を歪め、悲しいくらいに子どもは大人の在りように順応しようと脳を歪める。読んでいると、子どもはただ単に愛されたいだけなのだと涙が出てきた。自分を取り巻く世界に対して果てしなく無力な子どもたち。惜しみなく愛されるべき存在の彼らがきちんと愛されるべき存在で居続けられますように。
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新聞の土曜版でも取り上げられていた医師による著作。
掲載された記事は、取って置いているけれど、読むたびに胸がひどく痛んで、先を読み進むのが困難だった。
どんな親であっても、子供を傷つけてしまうことはあるだろう。
親自身の余裕のなさから生まれるマルトリートメントは、決して人ごとではない。
私は悪い親だ。
叩いたこともあるし、暴言を吐いたこともある。
いや。
どうか、責めないで、もっと、もっと、もっと私は。
それは、私に過剰な負担がかかっていたせいだ。
周囲の「頑張って」や、見知らぬ高齢者から吐かれる「かわいそう」や「ちゃんと見ていなさい」が、いつも私を追い詰める。
難しい子どもを二人も抱えて、仕事をして、家事もする。
もっと頑張りたいのに、時短勤務を取らざるを得ない。
それが周回遅れにも思えるし、迷惑をかけているという気持ちにもなる。
職場の人はとても理解があるのに、だ。
そんなの言い訳でしょ、お前がやっているのは虐待だ。
そうだ、そうだ、そうだ、だから、だから、私はそうなりたくなかった。
自分が心から望んだ子どもを、愛しているこの子達を、どうやったら傷つけないか、私は救いを求めた。
きつかった。
針のむしろだった。
でも、これだけは、なんとか受け取った。
182頁、「積極的に使いたい三つのコミュニケーション」
①繰り返す
②行動を言葉にする
③具体的に褒める
逆にダメなのが
①命令や指示
②不必要な質問
③禁止や否定的な表現
である。
とても難しい。
でも、もう少しだけ頑張れば、きっと、打開策があるはずだ。
助けは決して十分あるとは言えない。
孤独だし、成果もすぐには出ないし、褒められもしない。
でも、でも、でも、もしかしたら、明日は少しかわれているかもしれない。
せめて、今日はあの子達を抱きしめて眠ろう。
いつも、「ママはダメじゃないよ」と言ってくれるあの子たちのために。
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19年30冊目。6.0/10点
この本によって得られた最大の情報は「傷つけられた子供の脳は物理的にも変化する」という部分。それについて詳細に書かれているのは二章。画像付きでの解説は新鮮で良かった。
あとはわりと普通の内容ばかりという印象。
著者は虐待という言葉の代わりに「マルトリートメント」という表現が広まるように、と書いているがこれ弊害の方が多い気がする。正確に理解しようとする日本人はかなり少ないよきっと。「表現を変えよう」と主張するにせよ、もっとしっくりくる言葉が良いと思う。
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脳科学の知見を踏まえつつ、マルトリートメントが脳に与えるダメージを解説した本。しつけと称して行われる不適切な関わりをマルトリートメントという概念で捉えるのは良いと思った。一方で発達障害を持つ子の親からすると、障害を親のせいだと言われてるようなきになるかもしれないとも思う。読む側が愛着障害や発達障害の違いをしっかり押さえておく必要があるのかもしれない。
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[図書館]
読了:2019/5/3
MRIで撮影してVBMやフリーサーファーで解析した結果、マルトリートメントを受けた脳には以下のような変化があった。
・厳格な体罰:前頭前野(感情・思考のコントロール)の容積減少。右前帯状回(集中力・意思決定・共感)の容積減少。
・性的マルトリートメント:視覚野の減少。特に紡錘状回(顔の認知)の減少。視覚野は映像の記憶形成とも強く関わるため、視覚的なメモリ容量の減少につながる。苦痛を伴う記憶を脳内に留めておかないようにしているのではないか。
・暴言:聴覚野の肥大。特に上側頭回灰白質の増加。シナプスの刈り込みの時期に言葉の暴力を受けることで、正常な刈り込みが進まず容積が増えると考えられる。
・面前DV:視覚野の減少。
言葉によるマルトリートメントを受け、視線が合わなかったり何にも興味を示さなかった9ヶ月の子がケアの結果3週間で子どもらしい笑顔を見せるようになったーーまではいいのだけど、9ヶ月で「お水を飲む?」といった問いかけにうなずく、なんでできるのだろうか…発達の早い子だと言葉を理解するの?
EMDRの応用版でバタフライハグなんてあるのか。
EMDRの眼球の動きは脳をレム睡眠に近い状態にする。レム睡眠には記憶を整理する働きがあるため、生々しい記憶や感情を遠い過去の記憶のように錯覚させ、言語化し、整理することにより通常の記憶として置き換えていく。
療法受けてたわりにレム睡眠に近い状態とか知らなかった…
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11/5著者がTV出演で人気急上昇!
友田明美さんがNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演!
傷ついた親子に幸せを……
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こどもが0歳の今の時期に読めてとても良かった。マルトリートメントの事例を書いた箇所は子どもたちがかわいそうで胸が痛くなって読めなかった…。
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子育て世代だけでなく、全ての人に勧めたい。
虐待を受けた子どもの脳はどのように傷付きその後の人生に影響を及ぼすのか。被害者だけでなく加害者支援もしていくことの重要性。傷付いた子どもの脳の回復過程。全てが勉強になった。科学的根拠もわかりやすく示されていてとても読みやすい。
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育児に関するプログラムを学校教育にも導入できないのでしょうか?家庭科や総合として、数回幼児とかかわる機会を設けている学校もありますが、ほんの少しです。この先、もっと未熟な人たちが親になっていく時代がきます。親になってからの見守り体制やフォローといった消極的な対応ではなく、親になる前から小さな子どもたちとふれあい、マルトリートメントの知識をもつことで、苦しむ子どもたちも親たちも減らすことができるのではないでしょうか。