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2020.9.27
設定も世界観も好きだった。
もっともっと長くてもいいから人物描写や背景を知って没入したかったです。
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こんなに爽快なファンタジー小説は初めてです。10個の願いという制限が、物語にスリルとドラマ性を生み出していると思う。恒川さんはノスタルジックなホラーを書くという印象があったけれど、こんなに明るくワクワクするような話も書けるのかと意外に思った。
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34歳の冴えないバツイチ女性が主人公っていうのに、驚きと親近感(年齢が近いので…笑)を持って一気に引き込まれた。
作者の本は初めて読んだが、ホラー、ミステリ作家らしいという前情報を頭に入れて。
前半の主人公の心情の動きや、スターの使い方のリアルな描写に、彼の別のホラー作品も読んでみたいと思った。
後半につれ、世界の仕組みが少しずつ明瞭になっていき、ファンタジーとしての世界観が広大なのにリアルさを持って、読みながらドキドキ、ハラハラさせらあっという間に読み進んでしまった。
主人公が頭の回転の良い、聡明な人物で良かった。
そうじゃないと、物語は進まないんだけれど。
続編も楽しみ。大方の謎は次回で解き明かされるのだろうか?
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思っていたほどの感動はなかった。でも「やりたいことをするために生きている」っていう言葉には胸打たれた。
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ある日、買い物に行った帰り道で、身長が2メートルくらいある真っ白な大男がくじ引きの箱を差し出してきた。それは、地球人に宇宙最大のチャンスが与えられる運命のくじ引きなのだと言う。
見事(?)一等を引き当てた斎藤夕月34歳はその瞬間白い光に包まれ、気がついたときには見たこともない場所にいた。
一等賞は『スタープレイヤー』。
彼女は地球ではない別の惑星に連れてこられ、「十の願い」という力を与えられた。十個の願いが叶う力だ。これらの情報が表示されていたタブレットをスターボードといい、スタープレイヤーはここに願いを入力して叶えてもらう。
勿論、願いには叶えられないものや制約もある。十の願いを百にするとか不老不死とかそういうことはできないし、ただ漠然ときれいになりたいとか賢くなりたいみたいな曖昧な願い方もダメだ。
フルムメアという人物がこの奇妙な出来事の仕掛け人のようだが、彼(もしくは彼女)は何者なのか、目的は何なのかは一切分からない。
タブレットの中には『石松』という名前のAIが存在してて、必要なときには呼び出し会話することもできる。スタープレイヤーについて不明なことがあれば、彼に聞けば教えてくれるらしい。
本の裏表紙のあらすじにある通り、RPG的な要素満載の夢のような話で、なんだかワクワクする。何もないところに、一から自分の思うような世界を構築することができるのだ。十個のスターを使って。
問題はスターの数に限りがあること。そして果たして自分は元の世界に戻れるのか、または戻るつもりなのか、戻ったらどうなるのか分からないということ。
夕月がスターを使うたびに、自分だったら何に使うか考えた。途中で何人かのスタープレイヤーに出会うのだが、彼らのスターの使い方に「なるほどな」と感心したりした。
ただただ楽しんで読めるファンタジー小説。
でもこんなことを仕掛けるフルムメアの目的は何だろう。
昔観た『CUBE』という映画を思い出した。ある日、たくさんの同じ大きさの正方形の部屋の集合体のような建造物の真ん中の部屋に突然閉じ込められた複数の人間が、そこから脱出する話だ。建物のあらゆるところに仕掛けがあって、次々に人が死んでいく。そこに集められた人間は様々な職業や性格の人間で、数学の得意な子や医者、確か刑事なんかもいたような気がする。で、その脱出劇を眺めて楽しむのが誰だったのか『CUBE2』で分かるんだ。
スタープレイヤーたちがどのような願いでスターを消費し、このフィールドで生きていくのかを誰かが上から見てるんだろうか。それとも彼らの行動を操って、どうなるか楽しんでいる人がいるのかしら。
『ヘブンメーカー』というタイトルで続編が出ているようなので、読んでみたいなと思う。
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いままでに読んだことがないような世界観の物語でどのように話が進んで行くのか想像出来ず新鮮だった。王道ファンタジーって感じがして面白かった。その後どうなったか気になるので続編も読みたい。
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えー、恒川さんこんな系も書くの!とおっかなびっくり読み始めたけれど。やっぱり素晴らしい作家さんだなぁと思った。
このシリーズ、ずーっと続いてほしい。
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突然異世界に飛ばされ冒険が始まるという巷に溢れる異世界転生ファンタジーにあえて挑戦しているようです。「夜市」や「草祭り」といった恒川作品の幻想的な感じは全く無いのですが、ストーリーは良く作り込まれていてとても楽しい作品でした。
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突然の謎くじ引きで一等当選。10の願い事を叶えられるスタープレイヤーになりましたおめでとう、と気がつけばそこは異世界。ルールがありつつも10という限度のある願い事を駆使して生きて行く。願いの使い方はスタープレイヤー次第。
もし自分が謎くじ引きをひいたら〜、スタープレイヤーになったら〜、と思わず想像してしまうけど、無駄に星を消費するか、酷く慎重に星を温存するか、かな笑
マキオのような人に早々に出会って、この世界でスタープレイヤーとして生きて行く知恵をつけてほしいものです。
いやー、面白かった!
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前半は、現実的な世界のまあまあ不幸な感じのくだりがまあまあな分量あって、そのあたりのあれこれがどこかしらで繋がってくるのかと思いきや、まったくそういうわけではなかった。
人生はやり直せる、的な感じをただただ出すために最初の方にそういうパートを置いておきたかった、そのためには不幸話の内容はなんでもよかった、みたいなことなのか?
そのほかにも、小話とか、設定的なことがちょいちょい出てくるけど、伏線的な要素というわけでは特になかった。
伊坂とかが好きだと、散りばめられたパーツを見つけると、これはどこで回収されるんだろうと期待をしてしまいがちだけれども、これは自分の良くない癖なのか?
たしかに、ファンタジーとしては壮大で良質な物語だと思うし、そのように評価する人もたくさんいるけれど、いかんせん前半のパートがあるがゆえに、最後までその影が脳裏に残っているように思えて、どうしても純粋なファンタジーとして没入することはできなかった。
私はきっと、続編は手に取らないと思う。
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ワクワクした反面、恐怖を感じた。
大人になったからだけど、自由に望みが叶うことは夢のようである反面、こわいことだなと思った。
他人にもそれができるわけだし、自分が影響を与えてしまうかもしれない。
それでも、いい緊張感とワクワクしながら読めました。
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10個の願いが叶うとしたら何を願うのか。
叶えられる10個の願いを通して、主人公が成長していき、最初は自分のために、終盤はみんなのために願いを使う。そんな成長の物語。
描写が丁寧なのか、情景がパッと目に浮かぶし、読み終えてから冒頭にあった地図を見てみると、自分が想像していた通りの地図が広がっていた。
ファンタジーと一言で括れない、恒川光太郎さんの独特な雰囲気に終始飲まれ、読み進める手が止まらなかった。
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異世界に飛ばされ、「スタープレイヤー」として10の願いを叶えることができるお話
「なろう系」の異世界転生・転移ものをそこそこ読んでいるけど
そんな「俺TUEEEE」なテンプレートとは違った展開などもあって、面白く読めた
ただ、そんな典型を知っているが故に、願いの使い方が雑だなぁと思うところが多数
願いの傾向が、生きるため、個人の欲望、遺恨の精算、他人のため、多数のためと変遷していく過程は納得
最終的な願いにしても、「願いを国のために使うならばきりがない」というのを体現するためによく表していると思う
解説は芝村裕吏さん
既に他のジャンルで有名な人がファンタジーものに手を出すのは難しいというのはよくわかる
異世界転生・転移は「なろう系」でアイデアが出されすぎている感があるし
敢えてそこに飛び込まなくても……とは思う
でも、宮部みゆきのような大御所も、その難しさを乗り越える面白さを作り出せるわけで、やはりまだまだ設定の余地はあるような気がする
読んでいて、一番ひっかかたのはとあるキャラクターの主張
「その時点では酷い裏切り者でも、長い目でみると、長い無意味な死者を増やす戦争を終わらせた」と評される行為の是非
そんなもの未来の歴史家にしか評価できないし、歴史にifはないんだから、その行為が本当に総合的に適切だったかなんてわからないでしょうに
個々人の思うように行動するのは勝手だけど、他の人にとっても同じことが言えるので、私は同意できないですね
歴史は結果論でしか語れないのですよ
この世界観そのものに対する疑問
労せず手に入れたものに依存してよいのか?自らの手で生み出すべきではないのか?というのは、それこそ神の意思を確認するしかないですね
フルムメアがどんな意図でこの世界に地球人を送り込んでいるのかわからないけど、完全に遊びというか実験というか観察目的にしか思えないかな
あと、終盤で出てくる名称について
漢字は違うものの、単行本刊行年は2014年なのでまったくの偶然の一致ですね
まぁ、意味合いを元に名称を考えるならまぁそんな可能性もありえるのかなーと
ところで、もし私がスタープレイヤーになったらどうするかね?
まずはスタート時点で案内人から様々な情報を引き出そうとするかな
人類の脅威になり得る存在は何か?
魔法的なもの、レベル、スキル等が存在するのか?
世界の概要について
常識についての知識
次に当面生き残れる環境を作る能力
そもそも、ずっと生き延びていかなければいけないので、一回だけでなく永続的に使える機能にするかな
外界と隔離された様々なものが自動化されて自活できる空間を作成できるとか(随時拡張できるオプション付)
悪意ある存在の侵入を阻んだり、排除できるシステムも付ける
悪意ある存在を撃退できる能力も必要ですね
その他には
既存の場所にいつでも行けるとかの移動の短縮方法
現地人とのコミュニケーショ��のための言語の習得、または翻訳機能
スターボードの不所持化(ステータスオープンで代用できるとか)
スタープレイヤー同士の検知のカモフラージュ(相手からは認知・干渉できないけど、こっちからはできる)
他のスタープレイヤーの願いを禁止または無効化する方法
アイテムボックス的な機能
地球の物を呼び寄せる機能
チート並の身体強化と成長補助要素
物質を任意に作り変える能力
死亡のリスク回避と復活手段
一番いいのは、物語のテンプレート的に「超強運」なスキルがあったらいいけど、却下されそう
ストーリーのテンプレ的には結局国を作ったりする事になるのは想定の範囲内なので、そこまで想定した願いを序盤から考えるべきだと思う
ただ、地球から人を呼び出したり、人を生き返らせる事はしない気がするなぁ……
建国ものではなく、世界を救う系のテンプレートに対応するならもっと他の要素が必要になるので、その場合は臨機応変に対応していくしかないですね
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丁寧な描写、どこか不気味で幻想的な世界観。
恒川光太郎のファンタジーがやっぱり好きだ。
内容としてはよくあるなろう系(異世界転生もの)だけど、ちゃんとした小説家が書くと良い作品になるなあって。面白かった。
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あんまりファンタジーはすすんで読まないけど、これは面白かった。読んでいて疲れないしとても読みやすい。久しぶりにワクワク出来た。星5に近い。
他の作品も読んでみたい。