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面白かったー。
王子と猛獣使いの話をもっと読みたかったが、まぁ他の話も面白かったのでよしとする。
アニメ好きの一人として、とても楽しめた小説でした。
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短編を一つ一つ読み終えるたびに、心が体が震えて熱くなる、熱くさせてくれる、そんなお仕事小説でした。
好きな事を仕事にする。
これはアニメやドラマ、小説なんかでよく描かれる世界だけど…仕事にした結果、楽しいことばっかりじゃなくて、むしろ辛い事の方が多い。それでも立ち上がって、立ち向かって行き、情熱をもって取り組む。
登場人物の、その姿勢がとてもかっこよくて、羨ましく感じた。
アニメって、それだけで「=ヲタク」みたいに偏見持つ人もいるかもしれない。
けれど、これ読んで改めて、「アニメ=ヲタク」って簡単に馬鹿にできるものじゃなくて、
作る人は、魂削って作ってる。作中にあったように「職人もの」だと認識させられた、そんな情熱のこもった作品でした。
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さすが、辻村深月さん。アニメ文化をよく分かっておられる!そして、ちゃんと愛しておられる。
どの話もとても良い。まず、王子監督と有科さんの話で引き込まれて、そこからは、それぞれの登場人物が魅力的で楽しくて、そして、選永市でのお祭りに繋がってゆく感じ!あぁ、たまらない。
「リデル」も「サバク」も、めっちゃ観てみたいもん。
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『ぼくメジャ』に続き、辻村作品六作目。わたしが元業界人なので、どこか懐かしく感じましたねぇ。「サバク」「リデル」共に設定等、もっと深く掘り下げればちゃんとアニメ化出来そうな内容でビックリ。ちゃんと取材して描いたんだなぁと嬉しく思いました(^^)
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表紙イラストは右から、1章の香屋子、2章の瞳、3章の和奈。
目次イラストは右から、1章の王子、3章の宗森、2章の行城。
名前は京都奈良などの古風な名前?地名?
学生のころは自分に似た人としかつきあわなかったが、仕事をすると否応なく別世界の人と関係を深めざるを得ないことになって、苦手ながらも認める、嫌いながらも助けられる、という感情の揺さぶりがかけられるのが、億劫ながらも面白い。
王子の制作発表会でのスピーチは珠玉。
「(オタクだって呼ばれていじめ)そんなとこまで行かないような浮き方や疎外感っているのが、この世には確実にあるんだよ。で、そういう現実に溺れそうになった時、アニメは確かに人の日常を救えるんだと思う」「暗くも、不幸せでもなく、まして現実逃避するでもなく。――現実を生き抜く力の一部として俺のアニメを観ることを選んでくれる人たちがいるのなら、俺はその子たちのことが自分の兄弟みたいに愛しい。総オタク化した一億の普通の人々じゃなくて、その人たちのために仕事できるなら幸せだよ」「一人でできる楽しみをバカにするやつは、きっといつの時代にも一定数いる。(中略)誰にどんなにバカにされても、俺はバカにしない。(中略)君のその楽しみは尊いものだと、それがわからない人たちを軽蔑していいんだと(後略)」
また瞳が子供に言う、「この世の中は繊細さのない場所だよ」「だけど、それでもごくたまに、君を助けてくれたり、わかってくれる人はいる。わかってくれてる気がするものを、観ることもある」
筋もキャラも優等生的内容で物足りないところはなきにしもあらずだが、このセリフに出会えてよかった。
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アニメ制作、アニメによる地域振興に関わる人間の織り成すドラマに、はあそんな苦労があるのか、喜びやこだわりがあるのか、と引き込まれて読んでいた。彼ら彼女らの熱い仕事ぶりは美しさも感じた。そんな、魅力あふれる一冊である。
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辻村深月さんが好きで、前からこの作品は知っていたのに、なんでもっと早く読まなかったんだろうと後悔しました。
辻村作品のとても好きなところは、小説やゲーム、アニメ、もしくは思い出とか、記憶とか、広い意味での「物語」というものの価値を、とても大切にしている点です。
どの作品にも、その考えは通っていますが、この作品は、そういう物語と、それを紡ぐ人への愛が真正面から叫ばれていた作品のように思います。
全体として、きれい事で収まってしまうと話ではあるのですが、そのきれい事がとても魅力的で、きっと誰もが望むのではないかと思ってしまう世界観。誰も悪い人はいない。
なぜか現実ではうまくいかない気がするけど、きっとそんなことはない。こういう世界を目指していきたいなって、勇気をもらえるような作品でした。
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【あらすじ】
1クールごとに組む相手を変え、新タイトルに挑むアニメ制作の現場は、新たな季節を迎えた。伝説の天才アニメ監督・王子千晴を口説いたプロデューサー・有科香屋子は、早くも面倒を抱えている。同クールには気鋭の監督・斎藤瞳と敏腕プロデューサー・行城理が手掛ける話題作もオンエアされる。ファンの心を掴むのはどの作品か。声優、アニメーターから物語の舞台まで巻き込んで、熱いドラマが舞台裏でも繰り広げられる―。
【感想】
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アニメがどれだけの熱量を持って作られているのか、監督、プロデューサー、声優、作画などの裏側にスポットライトを当てて描かれた小説。
最初は9年前に自分がつくった傑作を超えられないのではないかとプレッシャーに苦しむ王子千晴監督とそのプロデューサー有科の物語。2番目はその王子と同クールの覇権アニメの座を争った斉藤瞳監督と行城プロデューサーの話。3番目は神原画を描いたとして話題になった並澤和奈の話と、それぞれが「どうしてアニメ業界に入ったんですか」という同じ質問から始まり、主人公の視点を変えながら繋がっていく短編で構成されている。
プレッシャーから逃げ出してしまったり、周囲と上手くコミュニケーションがとれなかったりとさまざまな困難に見舞われつつもみんな1つのアニメを作るために全力を尽くしている。アニメ業界のリアルな裏側が知れるのももちろんだが、その人間関係の様子が面白い。
スロウハイツの神様でお馴染みチヨダコーキにまた会えたのも嬉しかった!アニメが好きな人はもちろん、そうでない人でも楽しく読めると思う小説。
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面白い作品はいっぱいありますが、何年も心に残る印象的な作品を多くありません。その理由がこの作品を読んでいてよく分かりました。面白い作品というのは誰か一人の力でできるものではありません。監督、脚本家、声優等々、作品に関わるすべての人が一丸となってこそ珠玉の作品は生まれるのです。革新的な作品で魅了する王子監督に、堅実な作品で感銘を与える斎藤監督。両極端な二人に思えるけどアニメを愛しアニメの力を信じる二人は、とても似ている。そんな二人の思いを受け止め、関わる人みんなが熱量を持って作った作品が面白くないわけがありません。
監督の失踪という暗澹とした出だしに、辻村氏の心の闇を描く描写に今回も心抉られるかと思いましたが、予想に反して王道なエンターテイメントでした。
久しぶりに寸志を惜しんで小説を読んだよ。
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本屋大賞2015年3位。アニメ業界を題材とした女性スタッフ視点のお話。アニメの覇権争いや地域とのタイアップ企画の内幕が章毎にプロデューサー、監督、アニメーターを主役として生き生きと描かれている。とにかく登場人物が魅力的で躍動してるし、話も引き込まれて何度か感動してうるっとくる。平易な文章で展開も自然でわかりやすくラノベっぽいけど、サクサク読めるし自分的にはこういうのはとても好み。終盤まではこりゃ最高傑作だなと思って読んでたけど、最後に関係者が全員集まって大団円を迎えるところで、さすがにこれでは話が甘すぎるしちょっとしまりがないって感じになる。もう少しピリっとした何かが欲しかった。自分はアニメ全然興味なかったので業界も全然知らなかったけど、いろいろ知識が得られてお得感あり。
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アニメ業界を描くお仕事小説。
主人公はそれぞれ違うのだけれども、いろんなところでリンクしている短編連作。
SHIROBAKOの外伝的な感じで楽しめるといいんじゃないかな。
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アニメはあまり見ないし、なんかマニアックな話だろうなと思ってなかなか読まなかったけど、読んだらずるずる引きずり込まれてっておもしろかった。
アニメってすごいなと。
ここまで書ける辻村さんもすごいなと。
文章力乏しいけど、作中にデテキタアニメを見たくなったし、新潟にも行きたくなった。
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『2017年 9月 6日 第1刷 発行』版、読了。
同名タイトルですでに単行本化された、文庫本です。
文庫化にあたって、文庫版特別編の短編エピソードが1本(逢里くんのお話)と巻末対談が追加で収録されておりました。ただ、ペーパー的なショートショートは未収録。
単行本化された時以来、ひさびさに再読的に読んで「ああ、やっぱりおもしろかった……」と、感慨深く読みふけっておりました。あと、何度読んでも、もしこの作品がアニメ化されたら、王子役は神谷浩史さんだよなあ……なんて、個人的に思いつつww
単行本を読了したときにも思ったものですが、各エピソードにおいて「この場面をもう少し描いてほしいんだけどなあ……」なんて、思うところは、この文庫版でもやはり思いました。特に最終章にあたる内容は二人の主人公の後日は描かれておりましたが、3人目の主人公に関してはほとんど描かれておらずでちょっと残念。
今後、作者がこの作品の続編を手がけるのかどうかは、現時点で把握していないのですが……個人的には、続編が刊行されたら、やっぱり手にとって読みふけるだろうなあ……なんて、思いました☆
文体も読みやすくて、心地よかったです♪
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楽しかったーーーーーー
とってもわくわくして面白かった!強いて言うなら軍隊アリより最初の二編を一番長く読みたかったなーという感じ
シリーズ化してぜひアニメ化してほしい