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紙の本
手をうってもうまくいかない
2022/10/04 22:27
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投稿者:オデダンクス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ペストの流行を考えて、原神教授は、次々と策を講じます。
コロナを経験しているわたしたちにとっては、
とても理にかなった正しい方法
でも、うまくいかない
最善の方法を講じてもうまくいかないときどうするのか
まともそうに見えているひとも狂っていく
伝染病の恐ろしさを感じます
誰でも言う事ですが、病よりも人の方が恐ろしくなりますね
紙の本
世界は複雑
2021/01/27 19:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この漫画のタイトルでもある第十話、十一話の「リウーを待ちながら」(前編、後編とつづく)が、とくに印象深い回だった。
世界は複雑なんだよと言った原神先生のセリフが、全てにつながっていて、まさにこの作品のテーマなのかと思えた。
まだまだ澄み切っている高校生二人のシーンと、感染後、意識を取り戻した若い自衛官のシーンとの対比が、あまりにも辛く、深く心に刻まれる。
同じ場所で、同じ瞬間に、その背中合わせに起こる、相反する事象。正義と不義。受容と排除。清潔域と感染域。光と闇。生と死。そしてその「間」もまた、確実に存在する。
答えはシンプルでなんかいてくれない。
どこまでも意地悪だ。それがこの世界。
複雑さから逃げずに、感情を一旦そばに置き、絶えずその間を行き来し闘い続ける主人公たちの日々は、それこそ容易に想像なんか出来ない。
決してしたくないはずの、選別と、「その瞬間」の、医師としての判断の連続。
認めなければならない、敗北。
それでも、だからこそ、絶望もあれば希望もあると、繰り返し教えてくれる原神先生の言葉は、読んでいて本当にただただ、優しく、救いだった。
記者会見をする時のアドバイスをするシーンでの一連のセリフ、忘れられない。
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