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●サルとヒトで遺伝子はほとんど同じなのに、なぜ見た目はこんなにも違うのだろう?
ヒトゲノム(ヒトの全遺伝情報)のうち、遺伝子部分はわずか2%。残りの98%は「非コードDNA」と呼ばれ、意味のない無駄なものと長らく考えられてきました。意味がない=ゴミということで「ジャンクDNA」とさえ呼ばれていたのです。ところが、じつはこの”ゴミ”こそが生命の不思議に迫る重要な役割を担っていることが近年になって分かってきました。サルとヒトの違いを生み出し、老化と寿命に関わり、進化の原動力ともなる「非コードDNA」の仕組み、そして驚きの発見の数々をエピソード豊富に紹介します。
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概要: タンパク質をコードしている領域以外(非コード領域)は遺伝子の発現制御や進化に非常に強く関わっている; ヒトゲノムが全て読まれたと言われているが、読み方の都合上繰り返し領域はうまく読めない; スプライシング; エクソンとイントロン; 偽遺伝子; レトロトランスポゾン; 遺伝子を眠らせるヘテロクロマチン化; リボソームRNA遺伝子; 脆弱X症候群; グロブリン遺伝子の再編成; 胎盤とレトロとランスポゾン; イントロンと転座と進化; 遺伝子増幅; 色覚; 偽遺伝子が発現制御に関わる; 非コードDNAと寿命、がん
感想: けっこう難しいが非常に面白い。もう1回読む。
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ヒトゲノム計画終了直後、非コード領域はジャンクと言われていた。その後NGSの登場等で解析が進み、それらにも重要な機能が隠されている事が明らかになりつつある。ゲノムの不思議、面白さがよく伝わってきた。
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ヒトゲノムの解析も終わり、事前の予想とは異なる結果が生まれ、非コードDNA領域というものの存在があきらかになりました。この領域は無駄なものだと考えられ、科学者の間ではジャンク(ゴミ)と呼ばれていましたが、近年になってその役割が明らかになってきました。この本は、その非コードDNA領域の重要性について解説しています。
この本を読むことになったきっかけは、『DNAの98%は謎』という題名をみて遺伝子学に興味があったために読んでみたいと思い、手に取ったことです。BLUE BACKS社の本は科学者の専門的な研究内容について、主に高校生、大学生向けに解説してくれているため、最新の研究に触れたいけど、難し過ぎてわからない、もしくはそもそも最新の研究に触れる方法がわからないという人にオススメです。実際にこの本の冒頭では、遺伝子学に関する知識が乏しい人のために高校生物程度の遺伝子学についての分かりやすい解説が書かれています。高校や大学で生物に触れている人はその部分を読み飛ばして、1-6ゲノムとは何かというところから読み始めるといいと思います。
この本を読んで、僕達ヒトの体の中には、まだまだ研究しきれていない未知の部分が数多く存在することを知り、これからの新しい研究結果を追いたいと思う気持ちと、自分でも研究してみたいと思う気持ちが生まれてきました。少しでも遺伝子学に興味がある方はどうぞ読んでみてください。
徳島大学附属図書館 二階新刊コーナー
080Bu2034
2170035232
とわ
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非コードDNAに色々な役割があるということは知っていたが、実際に詳しく知らなかったので、興味があったので読んだ。非コードDNAが生物にもたらす影響について、色々な例を紹介してくれていて、面白かった。
特に、寿命に関する話は興味深かった。寿命といえばテロメアを誰もがイメージするだろうが、リボソームRNAをコードする領域も重要であるというのだ。この領域は、リピート配列で成り立っており、切断と挿入がくりかえされる不安定な領域であるようだ。この挿入に関係する酵素をノックアウトすると寿命が短くなるらしい。
他にも、非コードDNAのおかげで遺伝子の重複が起きやすくなっていること、コード領域へのダメージのおとりとして非コードDNAが大量に存在していることなど、非コードDNAに対する理解が少し深まった。読んでいて、DNAのメチル化についての話や、DNAの物理的構造による影響の話は少し複雑で理解するのが少し難しかったので、この部分が頭の中で整理されれば、もっと理解が深まるのではないかと思った。
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いきなりこれを、生物分野に無知な人が読みには難しいと思います。実際、自分は最初の方しか分からず途中からはほとんど分かりませんでした。でも、分からないことがたくさんあるんだと知れて良かったです。
なので、もう少し生物分野に関する基礎的な本から読みまくろうと思いました。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057458
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学生の頃に学んだ遺伝やDNAに関する歴史を再復習できました。それと同時に、記されている段階での科学的な見地も理解できました。