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ドーキー・アーカイヴの第4巻。
いっぷう変わった小説を邦訳しているドーキー・アーカイヴだが、本書はその中でも異彩を放っている。
ジェットコースター的なホラー小説ではあるが、本当はコイツが主人公なんじゃないの? と言いたくなるようなタイプライターの存在感、何処までが夢で、何処までが現実なのか、ストーリーが進むに従ってどんどんと曖昧になり、そしてなかなかぞっとするラストへと繋がる。解説やあとがきも読み応えがあった。
これまでに刊行されたドーキー・アーカイヴ既刊の中では、一番取っつきやすい1冊ではないだろうか。
著者の作品は何冊か邦訳があるようだが、長編に関しては70年代で途絶えている模様。これをきっかけに復刊か新訳が出て欲しいが、難しいかなぁ……。
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南部に住むシングルマザー、執筆業、ある日タイプライターが壊れる。修理に出した所彼女の見た夢、起こる出来事、深層心理が勝手にタイプされる。こ、これは一体何なのか。自分でやっていて忘れてるのか、だったら治すべきは自分の頭でないのか、という話だな。やっぱドーキーアーカイブの変さは群を抜いてヘンテコ。世の中にすり寄るような、ねえこれ位でいいよね?という匂わせるような位置にはいなくて、物置の上に付いてる小さい面積の引戸の戸がピッタリ閉まらなくて気になってしょうがない、みたいな。実はそこが一番まがまがしかったりする。
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ジャンル不明の奇妙な物語。
ホラー。SF?ファンタジー?
夢と現実、さらには作中作まで入り乱れ、読んでいて不安な気持ちになった。その点ではやはりホラーかも。
いくつかの作品や作家のパロディになっているらしい。
結末のジョークの意味だけは理解できた。
ストーリー的には突飛だが、文章自体は読みやすく、続きが気になる展開が多くて、意外とスイスイ読める。
変な作品が好きな人にオススメ。