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『ほとんど取材を受けない高倉健が認めた貴重なインタヴュー集。
日本を代表する映画俳優・高倉健。
「すみません」「お願いします」「ありがとう」
──寡黙で、礼儀正しく、思いやりに溢れる稀代の名優の言葉は、
日本人が忘れ去ってしまったものを思い出させてくれる。
健さん自身のセリフや演技への想いをはじめ、
『網走番外地』『昭和残侠伝』『八甲田山』『幸福の黄色いハンカチ』
『駅 STATION』『夜叉』『居酒屋兆治』『鉄道員 ぽっぽや』などの
多くの人が励まされ涙した名作の台詞分析など、知られざる事実が満載。
映画のワンシーンや、ほかでは見ることができないプライベート写真も掲載。
“このインタヴューは映画に関するものだけれど、彼がしゃべっているのは人間についてである”
(「まえがきに代えて」より)
健さんファンはもちろん、確かな言葉を求めるすべてのひとに薦められる1冊です。』
一度インタビューの本は出され、その後残ったインタビューをまとめたものらしい。散髪屋など周囲の人がからむ話が多く雑駁な感じだ。
受け答えは健さんらしいが、新鮮な感じは受けなかった。
それよりも個室を持つ散髪屋の佐藤さんは、日本に来たジャン・ポール・ゲティに気に入られて、「お前のこと、気に入ったからアメリカに来て、オレの頭だけを刈れ」と言われて断ったそうだ。スゴイ。健さんの方が上なんですね。
またあとがきに健さんが雑誌掲載のインタビューで「『八甲田山』の撮影はほんとに過酷だった。このままでは死んでしまうと思ったから、願をかけようと思い、好きだったタバコかコーヒーのどちらかをやめることにした。それで、タバコをやめたんだ」と言ったら、雑誌にCMを載せていたタバコ会社と広告代理店が怒り心頭。雑誌社の広告部長が呼びつけられて土下座したそうだ。その程度で怒り心頭だから映画を作る人はそんなことばかりを気にして作ってしまうのだ。