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2018年1月発売、「今の歌舞伎界」についての本。海老蔵の成田屋を中心に、主だった家のここ数十年の歴史や最近の動向が、中川右介さん視点でまとめられています。
中川さんの書くものは、読みやすいし、こと歌舞伎に関しては好みも合うので、好きである。となれば、なんとしても書きたてホヤホヤで読むのが吉!というわけでわりと発売直後にだだっと読みました。
・成田屋が好き、海老蔵が好き
・年功序列の門閥・権威主義よりも、スター至上主義
・三代目猿之助(現、猿翁)、故十八代目勘三郎、らが切り開き、海老蔵世代の多くの役者が受け継いでいっている、自由で観客本位なエンターテイメント性の高い歌舞伎が好き
・ではあるけれど、数々の新作歌舞伎に対する"歌舞伎らしさ"を判定する目はシビア
という基本姿勢に基づき、役者、演目、興行、家風、いろんな単位でほめたたえたり切り捨てたり。
どんな劇評も同じですが、自分の好きな役者がけなされていればつまらんだろうなあ。
そのあたりの好悪は人それぞれかと。
(愛之助には興味がないのか、ほとんど登場すらしませんでしたが・・・)
この本では、十八世中村勘三郎、十二世市川團十郎を相次いで亡くし、市川猿翁・猿之助・中車・團子が襲名し、新歌舞伎座が開場した・・・といった事柄の続いた、2012年暮れごろからの歌舞伎界物語がつづられます。それは私がちょうど歌舞伎を観始めた時期にぴったり重なるため、何年何月のどこどこの公演ではこうだった…といった話はだいたい記憶があり(実際に観てはいなくても、そんな公演があったことはだいたい知ってる)、そこも読んでいて楽しかった理由のひとつ。
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歌舞伎の〈いま〉を知る!
近年の市川海老蔵をとりまく舞台模様を中心に、
見るべき役者、人間関係、注目すべき演目などを解説。
読めば舞台がグンと近くなる歌舞伎読本。
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「アウトプットする年」と「インプットする年」を交互にするように意識しています。
昨年は、本当に出し続けた一年だったので、今年はゆっくりと取り込む年にしたいなと思い、茶道にも少し関係しそうな「歌舞伎」や「能」などの伝統芸能を深掘りしています。
そうなると手にする本も必然的に影響してきます。書店に行って「歌舞伎」なんてキーワードを見つけた反射的に手が!?笑
その中の一冊がこちら!
はじめは、市川海老蔵さんについて知れるのかな?という気持ちで手にしたのですが、実はもっと深くて「歌舞伎の世界の裏側」を知れた気がします!
歌舞伎ってなんだか「難しそう!」とか「ドロドロしてそう!(梨園ってやつですね)」と思っている方は是非読んでみてください。その「謎?」が解けると思いますよ。笑