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過去に起きた事件の真相について、限られた記録と生存者の記憶を元に、あらゆる可能性を列挙する。
その状況自体有り得ない、という思いが先立つ……。が、推理合戦、ゲームと割り切れば面白い。次々と仮説が繰り広げられ否定されていく展開には、舞台を見ているような気分になった。
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面白い。毒入りチョコレートやプリズムを連想させるけれど、エンタメ度が圧倒的。ドラマ化とかしたらうけそう。
解説に「知的遊戯」という言葉があって笑う。やってることは壮大な揚げ足取りだし、主人公はインテリ設定だけど、読者はインテリぶるだけで大丈夫だし、これは漫画だ。漫画(褒めてる)。
キャラクター設定も漫画っぽく、オタクっぽい。闇の世界で生きてる!って主張が中二病ですねーって流したくなるくらいヒロインがアホかわいい。すき。
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『そもそも人間など、神に見捨てられて当然の糟粕だ。この血と暴虐、私利私欲、自己保身と他者への無関心で綴られた、人類史の残虐滑稽絵巻を見てみろ。誰も人間を上等な生物などとは思うまい。
むしろ怒りを覚えるなら、神の気まぐれな恩寵のほうー見捨てるなら等しく見捨てよと思う。線を引いた右側で幸せな家族の団欒の明かりが点り、左側で不幸と苦痛と慟哭が飛び交うこの世界の有り様は、何とも歪で滑稽だ。美しき調和のとれた自然を造った創造主が、なぜこんな人間社会の不調和だけを放置するのか。』
素晴らしい!ロジックの可能性をとことん突き詰めた作品。
隔離された山村、密室、首斬り、超常現象、新興宗教、名探偵、推理合戦、最高の組み合わせで奇想天外なストーリー。よく出来ているし、最後はあくまでフェア。
いい作品に出会えたなぁ〜。
ほかの作品も読みたい!
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真面目なんだかふざけてるんだかw。結局残った者は真相が分からずモヤモヤしながらも精一杯生きて行かねばならないんだろう。この主人公の探偵って日本人設定なの?オッドアイとかビジュアルが日本人離れしてるんだが。怪しげな中国人美女とか枢機卿とか出て、いったい日本で何したいのかな?
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今月の2冊目。今年の4冊目。
久し振りにガーッと読みました。そう言えばこんな感じのミステリーないなという感じですね。最初から最後まで面白かったです。けど、この調子でシリーズ化するのは難しいかなーといらんことを思いました。
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「本格ミステリにまだこんな発想があったのか」
帯に書かれたこの謳い文句に興味を惹かれて読み始めて見ましたが、最初は「伝奇ミステリじゃないか、これ」という印象。登場人物や事件現場(?)の環境などが現実離れしているため、そんな風に思ってしまいました。
しかし読み進めていくと、そうした設定は非現実的なものですが、謎解きに関しては論理的な推理になっているように感じられます。これは確かに本格ミステリと呼んで差し支えなさそう。
これまで本格ミステリと聞くと、現実的な世界観と設定が基になっているという先入観がありました。けれど極端な話、舞台設定がたとえ異世界だったとしても、その世界のルール・理に則ってロジカルな推理が成立するなら本格ミステリになるのかも、ということに本作は気づかせてくれたような気がします。
キャラクター設定はちょっと造りすぎ感があるというか、ビジュアルや言動が大仰すぎるきらいはありますが、良い意味でインパクトがあって記憶に残ります。主人公・上苙丞の「奇蹟の証明」が達成される日はくるのか。姚扶琳との関係はどうなる? カヴァリエーレとの対決は?
登場人物に関わる未解決の事柄がいくつも残っているので、続編である「聖女の毒杯」もいずれ読んでみたいです。
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話題性があったのかな、、ひとまず読んでみようと手にとってみたのですが、読み進めるのが苦痛・・退屈・・
文章自体に魅力がないのかなぁ・・。
途中で他の小説に手を出して読んだら、やっぱり文章力(表現力?)の違いが歴然で、とってもつまらない平凡な出来事でも、文章がうまい人は読ませるものになると思うのですが、この方は、ミステリ作家としてのメソッドは評価されているのかもしれませんが(それも私にはわからないです)、読めたものではないな、、、と思いました。
せっかく買ったんだから!・・と(ケチかよ)流し読みでひとまず最後まで読みましたが、二度と読まないと思います。
ごめんなさい。
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めちゃくちゃ頭を使うため、メモ取りながらこちらもシミュレーションしながらでないと話についていけない。
時間やタスクに余裕のあるときにしか読めない。
久々に読み進めるのが億劫な作品だった。
多分文章の相性が合わなかった。
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玄人受けするの良く分かる作品。
多重解決モノを読んでみたくて、評判の良い本作品が文庫になっていたので手に取った。
10年前に起こった新興宗教の集団自殺(というか無理心中)でただ一人生き残った当時の少女が、探偵に真実を知りたいと依頼に来るところから物語は始まる。
果たして、少女を助けた少年が首を斬られて死んでいたのは少女の犯行か、それとも首なしの少年が少女を集団自決の現場から助け出すという奇蹟が起こったのか。
奇蹟の存在を信じる探偵がこれを奇蹟だとするレポートを完成させた刹那、殺人の可能性を示唆する「敵」が現れ、推理合戦が始まる。
地の文章で読ませる類いの作品ではなく、展開で引っ張っていくタイプ。
殺人の可能性を探偵が論破して否定すると、すぐ次の敵が現れて新たな可能性を提示して…という勝負が、コメディっぽいノリで都合4回行われる。
なんというか、確かに発想が斬新で、それぞれの推理も非常に論理的で、一気に最後まで読んでしまったけど。
結局10年前に起こった事件だから確かめようがなく、机上の空論に机上の空論で応酬してゆく展開を、読者は傍観するしかないというか。
玄人は好きそう。とくに同業者は。
登場人物はみな地頭(じあたま)が良く、ひいては作者の地頭の良さはひしひし伝わった。
推理合戦は読ませたけど、物語としての世界観には充分に浸らせてもらえなかった気分。青髪のイケメンとか、ふくよかで美人のヤバイ中国女とか、キャラは立ってただけに残念。
もう一度読みたいという気持ちにはならなかったな。
まぁ続編も読んじゃうんだろうけど。
可能性を否定して否定して、最後に残った限りなく真実に近いであろう可能性が、ドウニ少年の優しさを炙り出してくれて、この凄惨な事件に一筋の光明を見せてくれた感じ。
少年も生きてて欲しかった…
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奇跡以外のあらゆる可能性を否定することで奇跡を立証する、という一風変わったミステリ。
そんなわけなので流れを追うのにも頭を使う。
面白かったが、ここまでグロテスクにする必要があったのかとも、ちらりと思う。
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不可能状況の事件に対しての状況推理を、奇蹟を立証する(
!)という目的のために反証していく、多重解決ミステリ
あらゆる論証はすでに考え済みだという超個性キャラの名探偵が登場
探偵のキャラより脇役達もものすごい
何より畳み掛ける論理展開がすごい
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これは本格ミステリィ大好物,という人向け.恐らく,一つ一つの可能性についてノートにまとめながら著者のプロットを再現するようでないと,表層的に確かめられるものではない.
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そういえばデビュー作、読んでたなぁ。原理原則っていうか、厳密なロジックは変わらず。
論理学っていうのかな。なんていうか、こういうことを研究してる人っていそうだなぁって思ったし、そういうことを大学時代にやってたんかなぁと思ったりした。理系的でもあるのかもしれん。
なんにせよ、ミステリーの奥深さというか味わった気がする。世の中の不思議をミステリーとして「解決できるもの」として扱いつつ、かつそこで起こる矛盾を「奇跡」という宗教的な色をまとわせて、解決するが故に解決できないミステリーが生まれるみたいな。おもろいけど、ちょっと難しかった(笑)
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よくわからない推理合戦。
推理自体は面白いんだけど、その形式をとらなくてはならなかったの?という疑問がふつふつと。
あと文体が、ミステリの作家さんのどなたかに非常ににていて思えて、独自ぽくなくてあまり好みではなかった。
全作こんななのかな。
もう1作くらい読んでみたいなとは思った。お話の核は面白かったし。
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一つのの謎に複数の謎解き。しかし、奇蹟を証明するために反証しなければならない。ミステリのようなそうでないような。
特異な状況であるために現実味がなく、ひたすら純粋にトリックの可否を精査する。
趣向としては面白いが、ストーリー性はない。