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2018.3.14
今までと系統が違いすぎてびっくり。
こういう話って、創作で書けるもんなの?
男の子が、傷つきまくる話
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今回の住野さん新作は、大学生、青春小説。自分の価値観から抜け出せず相手を受け入れられず、そして傷つけてしまう。名簿売りとかSNSでの拡散とか行き過ぎな分も感じたけれど、痛々しさがみずみずしく書かれていた。最後の方の二人の会話は、よく書けていた、心を震わせ読んだ。こういったことは誰にもある。そうやって人ができてゆくのだな。青春過ぎた方が読むといいのでは。
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本に慣れてない人にはなかなかオススメ出来ない。
だが、慣れてる人にとってはとても面白い本だと思う。
まさか少しのすれ違いがここまで人を変えてしまうとは思わなかった。
人の大切さ、友情の脆さ、感情の痛さ、若さなど色々詰まってて面白い本だった。
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主人公は、誰かを傷つけたり、自分が傷つかないために、人に近づきすぎない事をモットーに、人生を歩んできた。
そこへ、空気の読めない「イタイ女子」が話しかけてくる。
「戦争がない世の中になればいい」と理想を掲げる彼女と、何故か「モアイ」と言う秘密結社を作ることになる。
2人は色んな事を話して、友情をはぐくんでいくけど、いつしか、気持ちや行動にずれが生じて・・・
主人公は、変わってしまったモアイと言う組織にダメージを与えて、変革しようとする。
理想と現実、建前と本音。
誰もが、気づかずに、自分のために人を傷つけている。
大人になると、社会の汚さは慣れてしまうけど、若いときは、気持ちがついて行かないんだと思う。
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心をおろし金で擦られているようだった。
生きづらくて
ちゃんと歩けない、
あの時こうしていれば
何か1つでも違えば
なんて
自分のことばかりだけど
その後悔の外にも
傷つけてしまった人がいるんだろう。
空っぽで
完璧なんかには程遠い自分に
絶望がつきまとう。
でも
まだまだ青くて
いたるところが痛くて
ぼろぼろに崩れてしまうほど脆い自分を
誰でもなんでもないって言葉が
支えてくれた。
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伊丹空港→福岡空港機内で読了。
中盤までは読み進めるの苦痛ながらも、後半は収まるとこに収まる。
大学時代のフワフワした感じを思いだしながら、少し憂鬱な感じにも。なる。
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あまり感情移入もできなかったし、同じ立場だったらと考えることもできなかった。ただ、思い込みやすれ違い、嫉妬や憐憫や痛さや脆さというのは誰もがいつかどこかで感じるものだから、いつ誰が読んでもいいと、逆に言えるのかな。
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デビュー以来、発表後すぐに読んでいる住野よるさんの小説。今回の舞台は大学。これまでの作品の純愛や胸キュンな話とは少し違った切り口で、次の行が目に入らないように指で隠しながら読み進めた。
主人公の楓は、これまでの人生で人との距離感を大切にし、人に意見することもなく、影を薄くすることをモットーに生きてきた。
そんな楓が大学に入学し、平和に関する授業に出ていると、一段後ろの席に座っていた秋吉寿乃が、講義中に張り切って手を挙げ理想論でしかないような意見を言い放ち、呆れ顔であしらわれるという場面に遭遇、絶対関わりたくないと決めたが、昼食でその寿乃から声をかけられたことをきっかけに、講義中に突拍子もない意見を言うこと以外は、自分の理想を追い求める姿に共感するようになり、二人で『モアイ』という理想の自分になるためのサークルを作ろうという話に発展していく。
『モアイ』は当初、二人だけで講演を聞きに行ったり、大学のOBの話を聞いたり、社会問題になっている映画を観たりと、他愛もない活動だった。
しかし時が経ち、秋吉寿乃がある理由から居なくなり、理想を追い求めて結成したはずの『モアイ』は、寿乃や楓が理想とした『モアイ』ではなくなってしまう。大学内で幅をきかせる大所帯のサークルへと姿を変えてしまった『モアイ』は、就職活動のために社会人に媚を売るような活動や、むやみやたらに人脈を広げようとする活動が目に余るようになる。
結成当初の『モアイ』を取り戻すことを大学生活の総決算にしようと考えた楓は、『モアイ』の不正やイメージダウンになるようなことを調査し、ネットやTwitterで拡散、炎上させることを企む。
『モアイ』を乗っ取ったヒーローと呼ばれるリーダーから、『モアイ』を取り返すことができるのか。
人はそう思っていなくても、ついつい心の奥底では常に自分の考えこそが正義で、自分こそが正しいと考えていることが多い。思うようにいかなくなった人に対しては、あの人は変わってしまったと嘆き、その人が成長した結果が昔と違うというだけのこともある。また、取り返しのつかない間違いをしてしまったり、後悔してもしきれないようなことがあったとしても、その後の人生でいくらでも取り返せるし、その失敗を糧にすることもできる。ネットやSNSの怖さ、自分の手を離れてしまった情報が一人歩きする怖さも垣間見える一冊でした。
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今までの住野さんの本とはまったく別のタイプの物。しかし相変わらず登場人物に容赦のないストーリー構成はそのままです。ただし、文自体はなかなか上級者向けのものではないかと思います。今までの住野さんの本のようにさくさくとテンポよく読めるようなものではありません。時間をかけてじっくり読むことをお勧めします。
作品自体の感想としては、隙のない緻密な文章構成、全ての伏線の回収、登場人物の個性などどれをとっても非常に考え抜かれたものでした。読み進めていくうちに胸のうちを抉られていくかのような感覚を覚えます。しかし最後にはきちんと物語をよい方向で完結させています。また、人間の特徴をよく捉えて書いているので多くのことを学ぶことができる一冊でした。
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大学入学後の授業で出会ったちょっと空気を読まない女の子。他人の意見に反論しないことで人間関係をやり過ごしてきた楓の世界にその彼女は屈託もなく飛び込んできた。最初は引き気味の楓だったが臆面もなく理想を追求しようとする彼女に半ば引きずられるようにして二人で「秘密結社」を立ち上げる。世界を変えるために、理想を追求するために。やがて組織は大きくなるがそれとともに組織は当初の理念を失ってゆく。目的は捻じ曲げられ、楓は居場所を失い、彼女も彼のいる世界から去って行った。。。
4年になり就職も決まり、ふとしたきっかけで改めて今は変容し巨大化した組織を潰すことを決意した楓。友人の董介やその後輩の協力も得ながら組織を探って行くと...。
それぞれの登場人物が抱く青春時代の痛みが後半ぶはっと噴き出してくる。特に最後は楓が一番痛い奴になって、組織に対する意趣返しは成功するんだけれど、結局彼がやった動機の根底にはなんの正義も理想もない、でもきっと多くの人が身に覚えがあって共感してしまう、自分勝手でわがままで一番認めたくない感情が潜んでいたのだ。そして取り返しのつかない過ちを犯してしまった彼は、何もかも失った喪失の後で新たな道を歩み始める...。
それぞれの登場人物が好きか嫌いかはともかく、彼らの抱く思いや感情はリアリティがあって共感する部分も多くて、決して爽やかだけではない青春小説として良かったと思う。ただストーリー運びに少々説得力がなく、ちょっと変わった女の子とたった二人で立ち上げた団体があの程度の活動内容でたかだか2年ちょっとで大学にまで注目されるような巨大組織に成長するわけがないし、またさらにあんなに簡単に相手の弱点なんて入手できるわけがないだろと、そんなところは気になってしまった。
それはともかく、読後朝井リョウの『何者』をちょっと彷彿させた部分もあって、就活時期ってきっとほとほと「自分じゃない」「何者」かになって企業に自分を売り込んでいかなければならないわけで、そんな中で多くの若者が青春を喪失し現実にまみれてゆくんだなあと、それをしみじみと感じさせられたのが一番の感想かもしれない。
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2018031
ひとが変わっていくってどういうことだろう。自分の居場所を守りたいから。まわりが変わっていくから自分も変わらなきゃいけないから。
理想を語るって、格好悪いけど格好いい。ひとが変わっていくって、寂しいけど、その背中を追いかけていたい。自分も傷つくけど、相手も傷付くか。
学生であることと、社会人であることの違いは大きいと思うけど、もうあの頃には戻れない。ひとは誰かを傷付けて、傷付けながらじゃないと成長できない。今さらながら、若さって偉大だなと思う。
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名前にギミックがあるのはいつものこと。持って回った言い方をする語り手に、バイアスバイアスとつぶやきながら読み進め、気持ち悪いの一言と共に読了。これがイタいという意味であったなあと、
自分の書く感想もイタい。あ、高評価です。
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リアルな大学生の4年間を写し出してる1冊。恋愛小説というより、成長もの。
自分の大学生活を振り返って読むと深くのめり込んでしまった。今から大学生になる方、大学生にはぜひ読んでほしい。
大学という舞台においてこその個人の自由さがよくある高校生ストーリーよりも面白くテンプレのようなものを感じない。
団体活動に伴う各人の主張や考えに加え、それにつく周りから見る風景と中の違い。自分から見る世界は本当に正しいのか。あの日の友はずっと仲がいいままではいられなかった。
苦い経験に蓋をしないで乗り越える、それは必要なことだから。行動をおこさないと行けない。
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『君の膵臓をたべたい』の著者の新作。過去のある出来事から意識高い系サークルを敵視する大学生の物語。文章が一人称視点のため読者もどこか冷めた卑屈な目線で“イタい奴ら”を見ることになる。そんな自分に牙が向けられる視点の転換が実に痛い。この感覚は朝井リョウの『何者』と通じるかも。
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自分が以前作ったけど今は変わってしまったグループを壊して以前のように戻そうとする大学生の話
タイトルはヒロインの秋良さんのことを言ってるんだと思う
この作者の話は文章も展開もわかりやすいところがいい
過去のよかったころに縛られすぎて、変化を恐れてしまった主人公の気持ちはよくわかる。自分も昔は「気持ちや考えが変わるなんてありえない」と思ってたから。でも、考えが変わるのはごくごく普通なことで悪いことでもない、というのを知ったから、この話は面白いなと思った。知らないままの自分だったらきっと納得も共感もできなくて、面白くないなと思ってたと思う
この小説が言いたかったのはきっと「変化を恐れるな、成長しろ」ってことなんじゃないかなぁと思った