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ハリウッド的なエンターテインメントの構造は、巨大なものと平行させて小さな事柄が同時並行的に動くことが成功の方程式として重視されている。戦争と国境を超えた小さな恋とか、大怪獣襲来と子どものいる家族の再生とか。ダイナミックさとフラジャイル(繊細さ)のアンビバレンツ(二律背反)。彼の地の投資家たちはその視点で脚本をチェックするらしい。
例えば、かつてのニューヨーク大停電。その深刻さは真っ黒に静まり返った摩天楼の俯瞰を見せられるより、巨大なビル群の一角にある病院のひと部屋にカメラが潜入し、そこに並ぶ小さな保育器、呼吸器をつけられた生まれたての赤ちゃんの安らかな眠り顔を見せられると、もし大停電が起きたらこの小さな命が危ない..。こう説く方が大きな問題を人は"自分ごと"化しやすいのだ。
Great brands do not talk about who they are, but what they love.(Lee Clow)
従来のクリエイティブはWHATやHOW(何を、どう表現するか)を考える仕事である。その手前のWHY(何故)、つまり、そもそも商品やサービス、そしてブランドは、何のために存在しているのか?このWHYを鮮明にすることこそ企業に真の成功をもたらす!というその後の広告コミュニケーションにおいてもっとも重要な課題を与える契機になったという意味でも、この「FOR GOOD」ブームはひとつのエポックメイキング出来事であった。
多くの場合、人々はネットの中で日々の事象を眺めつつ、リアルと向き合っている。だからこそ、この時代、リアルの中にドラマを見つけ、ストーリーとして語るのが相応しい。ネット時代のストーリーテリングはノンフィクションこそが決め手なのだ
今の時代は、ブランドの存在意義を商品レベルでも都度証明していかないと、社会の共感を得ることは不可能な時代だ。フューエルバンドの役割は単に広告表現を開発するだけではなく、クリエイティブの力で商品やビジネスモデルそのものを創出するというものだった
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広告の、コミュニケーションの真髄を伝えてくれるいい本。インターネットのない時代の手法でも今十分に使えることがわかるし、ネットが発達した分、気を使うことが少なくなったのかも。広告の関係者のみならず、コミュニケーションズに関わる人にオススメだが、若い人には生まれる前のモノも多いので、CMのURLをつけて見ました。
P8 Where’s the Beef?
https://www.youtube.com/watch?v=Ug75diEyiA0
P10 Fast talker
https://www.youtube.com/watch?v=NeK5ZjtpO-M
P12 Diner
https://www.youtube.com/watch?v=qy4_XKYo0rQ
P24 Hamlet Cigars (1966 - 1997)
https://www.youtube.com/watch?v=NIckHmwZAeI
P32 Got milk?
https://www.youtube.com/watch?v=OLSsswr6z9Y
P36 The Best Job in the world
https://www.youtube.com/watch?v=SI-rsong4xs
P40 Dumb ways to die
https://www.youtube.com/watch?v=UGi1ikpobuU
P50 Lemon
http://d.hatena.ne.jp/chuukyuu/20071115/1195069561
P66 国鉄
https://greengreengrass.hatenadiary.jp/entry/2017/05/18/163535
Discover Japan
https://www.youtube.com/watch?v=LmVVocTbe_0
P73 War is over
http://imaginepeace.com/warisover/
P78 Life Span
https://www.youtube.com/watch?v=iuXdh_H_FAg
P82 My Daddy Loves Me-Volvo
https://www.youtube.com/watch?v=wtZu-yd260A
P86 スラムダンク
https://www.pressnet.or.jp/adarc/ex/ex.html?a0093
P92 Double Life
https://www.youtube.com/watch?v=6Bqq38WZctA
P96 Think Different
https://www.youtube.com/watch?v=W5GnNx9Uz-8
P104 勝手にしやがれ 予告編
https://www.youtube.com/watch?v=w2hDR_e1o1M
P108 I have a dream
https://www.youtube.com/watch?v=smEqnnklfYs
P116 Daisy girl
https://www.youtube.com/watch?v=dDTBnsqxZ3k
P126 Calvin Klein
https://www.youtube.com/watch?v=YK2VZgJ4AoM
P134 APPLE 1984
https://www.youtube.com/watch?v=2zfqw8nhUwA
P148 Hathaway print ad
https://www.campaignlive.co.uk/article/history-advertising-no-110-hathaway-mans-eyepatch/1317084
P154 Haagen Dazs, dedicated to pleasure
http://www.ina.fr/video/PUB160512146
Johnnie Walker - "Fish"
https://www.adforum.com/talent/50928-amy-sugden/work/29981
P157 Levi’s Launderette
https://www.youtube.com/watch?time_continue=50&v=wT4DR_ae_4o
P158 Dove evolution
https://www.youtube.com/watch?v=iYhCn0jf46U
Real beauty Sketches
https://www.youtube.com/watch?v=XpaOjMXyJGk
P170 Sound of Honda
https://www.youtube.com/watch?v=uBKbxZktw34
P180 I Love New York
https://www.youtube.com/watch?v=3qG72jPE9qw (77年のものではありませんが)
P204 Bouncy Balls
https://vimeo.com/29493568
Sony Bravia "Paint"
https://www.youtube.com/watch?v=Ah-b5JrlMb4
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広告業界で働いていない身として、世界の秀逸な広告を学べる教科書。知っている広告もあったけれど、改めて、何が、どうすごいのか勉強になった。
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CMなどの広告が世間の話題に上るようになったのは
いつ頃からでしょうか。
そして今やCMの主戦場はネットに移っていると人々
が知ったのはいつ頃でしょうか。
しかしこの本を読むと、米国のスーパーボウルの
ハーフタイムに流すCMには絶大なパワーと話題力を
持っていて、企業もその一回だけに莫大な制作費を
充てています。
日本にはこんな場は無いですね。
ここら辺がイノベーション力の違いとなって表れて
いるのでしょうか。
そんな彼我の差も含めて、広告の真の意味を知ることが
できる一冊です。
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2019/01/11:1960年頃の、アメリカ広告が最も充実した頃の、広告の歴史的な説明が面白かった
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YouTubeの広告収入が桁違いだと聞くと、一人の視聴者として、その広告にそこまでお金を払う効果があるのか不思議に思う。全く気にも留めず、聞き流すような広告も多いだろう。購買意欲を喚起するものという目的においては、必ずしも有効ではないような広告も目につく。税務対策?大企業の広報部隊における仕事のための仕事ゆえ?大手広告代理店の利権的な構図?ーわからない。
ただ、単に購買意欲の為ではなく、時代を象徴するような、世界に影響力を齎らした広告がある。ブームを作り、価値観を変える。練りに練り、しかし、シンプルに、時にアイロニカルに。本著は、そうした象徴的な広告と時代背景、テクニカルに触れる。若干、一つ一つが浅いのが残念ではあるが。
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タイトルの響きが良かったので購入した本。ただ、実際にはタイトルのまさにその通りの内容で広告業界において世界に影響力を与えた広告の紹介が全てであった。したがって業界に関わりのない私にはその素晴らしさや難しさがわからなかった部分があった。
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世界にインパクトと与えた広告50の解説。ビジネスを構築し、展開する上で広告の持つポテンシャルの高さを知れた。ビジネスはただモノが良いだけでは売れない。ただ数字だけを追う仕事はしたくない。