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<目次>
まえがき
第1章 僕の読書生活
第2章 自由な読書、本の選び方
第3章 文字を読む生活
第4章 インプットとアウトプット
第5章 読書の未来
<内容>
作家であり、元大学教授の読書論。遠視で文字が読めなかった子供時代。雑誌フリークといい、創刊号は興味関心ではなく、買って読むという。小説は海外ミステリーと詩歌専門。それでいて漫画を描くという奇才ですね。私は著書の本を1冊も読んでいないが、視点のユニークさは面白かったし、物を覚えるのは、教えるのが一番という経験談は、「然り」であった。変わり者だが、その視点と指摘は、なかなか鋭い。
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ブクログで読書目標を設定し、その目標冊数に向かっていままで多くの本を読んできた。目標を達成することが目的となり、とにかく流していくかのように本を読んでいた。
この本を読んで、時間をかけてでも内容をしっかりと理解し、自分の考えを持って読むべきだった、と読書の仕方を見直すきっかけとなった。
読書目標は、冊数ではなく、内容を理解して自分が考えたものの数等、アウトプットを対象にしたい。
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この著者の本を読む動機は著者への興味だということが分かった。著者の生い立ちとか学生時代とか研究者や教職のころの話が好き。
それは自分の人生と異なる世界で、著者の趣味とか感覚とか生活でのプライオリティが全然違うからだろうと思った。
読書に関する話には興味無し。
本との出会いも人との出会いも一緒みたいな話は成程と思ったが、本は図書館で借りて読み捨てるような自分からすると、やっぱ違うよな、と。
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「わかる」という状態になってこそ本当に文章が読めたということになる。文章を読み、自分の頭の中で展開することで、初めてそれが「体験」になり、自分の地肉となる。
本選びは、人選びである。あの人と話すと面白そうという感覚と似ている。選ぶ際のパターンは大きく2つで、未知の経験ができそうかと、自分の考えを確認できるのかである。
そんな本選びで大切なことは一つ。自分で本を選ぶこと。お金を出して自分で本を買うことで、真剣に考えるし、読まされるという感覚がなくなる。
なんとなく新しいことを求めているとき、自分が知っている関連ではなく、遠く離れた他分野へいきなり飛び込むことが比較的楽にできるのが、本のいいところだ。
ベストセラーを避けた方が良い理由は、既にその知識を持った人が世の中に大勢いて、それを知っている価値が弱くなるからだ。
読書の良いところは、誰にも縛られず、自分が自由に本を探し未知の世界を発見できることである。
知識を得ることも大事だが、発想、連想することが大事で、自分の興味の範囲外の無関係なものを眺めることが有意義なものとなる。
そこで注意が必要なのが、ゆっくり読むこと。文字や文章を追うだけでなく、そこからイメージされるものを頭の中でじっくり「展開」することが大切である。
自分で展開したものに対してどう感じるのか、どう考えるのかという部分が読書の肝となる。こうして、いろんな本と出会って、自分のわからない世界に多く触れていくことが、楽しさであるし、読書の醍醐味なのだ。
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なぜ人は本を読むのか。
共感できるところもできないところもあった。自分にとって読書はもっと適当なものだし、気楽なもの。本が友人と同じで、どんな人/本と付き合っていくかで、人間が出来ていくというのは納得。でも、どんな人と友人になったらいいかを人には訊かないけど、どんな本を読もうかというときに、人の意見を訊くことはある。実際それが自分に合うかどうかは、確かに読んでみなくてはわからないけど。本の未来像の話も面白かった。本が注文してから印刷するようになって、ある意味コレクターズアイテムになる、それはわかる。
こうやって読んだ感想を書いている自分にぐっさりと刺さる、「ネットに本の感想を上げる意味」について。「どこが」だけではなく、「どう感じて」も書いているし、やはり共感を得たいことは否定できない。備忘録でもある。そして、私は感想文を書くのが好きで(世の中では少数派だろうけど)、人の感想文を読むのも嫌いではないのであった。
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『集中力はいらない』を読んで森博嗣という人間に興味を持ったので、本書を読んだ。
森博嗣氏の主張が腑に落ちるのは、論理的であり、分からないことは分からないとする誠実さであり、不合理を主張するような力みがないからだ。
しかし、本書は作家・森博嗣としての本の読み方を基にしているため、新しい発見は少なかった。
本書で注目したのは、「僕は言葉で考えない」の章である。「人は言葉で考える」という主張があるが、筆者の思考は映像的であり、構造的である。もしかしたら、それは一部の人間だけが持つ特殊能力のような気もするし、誰しもがそのように考えているような気もする。
私自身は算数の計算はブロックのように考えているので構造的であり、文章を読み書きするときはキーワードの並びで考えている。
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森博嗣の読書に対する考え方が書かれている。まわりに流されることなく自分の考えをしっかりともっている人だと感じた。そのため今までに触れたことのない考えがたくさんありおもしろかった。
考えを深めていくため、これからは本との出会いを大切にし、しっかりと情景を想像しながら精読していきたい。
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森博嗣さんは好きな作家です。
読書についての本はよく読むけど、
結局は自分が読みたい本を何も考えず読むから
そういう考えも読み方もあるんだなぁくらい。
こういうブクログも読んだ記録というよりも
こんな本読んだよ見て見てというアピールの方が強いのかもしれない。私もあらすじだけツラツラ書く人は好きじゃないです。
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読書は須く精読あるべし,の立場で本の存在理由を明文化する.どこに本の価値を見出すかは人それぞれなので,一視点として捉えれば良いかと思う.それ以上に,本の将来予測には唸る.
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自分もやってみようという読書術というより、こういう方法もあるんだなと思う内容。何か役に立つと思って欲を出して読むとと空振りしたような後味になってしまうかも。
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著者が自分の読書体験を踏まえながら、読書、ひいては本という存在について語ったもの。
興味深ったのは読書のインプットと、このサイトに行われているようなアウトプットの記述。
他にも著者が気づいた様々な世界の見方を教えてくれる。
著者独自の考え方が好きになれれば、非常に面白い作品だと思う。
ただ、著者も作品内で言うように、読書は「人との出会い」なので、森博嗣という著者が合わないと思う人には駄作にしかならないだろう。
話はよく飛ぶし、まとまった書かれ方してない(というか”あえてしてない”のだろう)ので、読書の価値を探る本として、完成度は低いとは思う。
自分は森博嗣大好き人間なので、非常に楽しめました。
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現実とは違う世界ってわくわくする。そんな好奇心から小説を読み初めて、ファンタジー、ミステリー、恋愛もの、時代小説割りと色々読んだけれど、半分くらいは覚えていない。
そのときは面白かったのかも知れないが、心に刻まれるほどではなかったのかも。確かに衝撃だったり胸がざわついたものは何年たってもぼんやりだけど残ってる。
読みやすかったものは、さらっと溶けて無くなる確率が高い。速読、多読が流行って、何か自分に課してしまった時もあったけど、その時期は自分に取り込むというより、ひたすら目の前の文字をこなしていた気がする。
最近は宇宙、経済にも興味があってなるべくゆっくりと噛みしめながら読むようにしている。消化不良が起きないように。
森さんは自分とは違う視点なので、これまた読む価値がある。
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わからないことは何でも検索できる時代だ。娯楽だって山のように溢れている。それでも読書でしか得られないものがある――。読書が苦手でしかたのなかった少年は、どのように本と向き合い、大学教授・ベストセラー作家となったのか。並外れた発想力と知的生産術を可能にする「読書の効能」がいま明らかに! 著作累計1,600万部超を誇る作家・森博嗣が、「きれいごと」抜きに語る体験的読書論。
いずれ、もう一度読み直そう。
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森博嗣的読書論。
読書から連想や発想を得るためには、「文字や文章だけを辿るのではなく、そこからイメージされるものを頭の中で充分に「展開」する」ために、ゆっくりと読むことが必要だと説く。遅読の私としてはちょっとうれしいが、さりとてそのような読み方ができているとも思えず、歯がゆい思いはする。
読書によるインプットに対するアウトプットとして感想文を書くということがあるが、森氏はこれに否定的。「自分が良いと思ったところを探し、何故良いと思ったのかという理由を語らせる」感想文は、犯人に「動機を問い詰めているような高圧を感じる」と。そういう面は確かにあるかなと思う。感想文を書かせることにより読書嫌いの子どもが生み出されるとしたなら本末転倒であろう。
読書感想をネットに投稿すること自体にも否定的な著者には、こういうサイトを利用している身としては苦笑するしかない。
本書でもう一つ我が意を得たりと感じたのは、「本との出会いは、つまり人との出会いと同じ」で、「人と出会って、そういった人間関係を築くかどうかは、個人の感覚というか、フィーリングである」から、「本は自分で選べ」という指摘。数多出版されている本の中から自分で1冊を選ぶのも読書の楽しみの一つであることは確かだろう。
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文章というものは、自分の言いたいことがまず頭の中になければ書けない。自分が説明するものは、自分ではわかっているつもりだ。
文章を書く技術を向上させるためには、できるだけ文章をたくさん読んだ方が良いが効率が悪い。文章をできるだけ多く書くことが文章がうまくなる一番の方法。