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フェル博士もの初読本。
カーの作品は、最後が面白い。それまでに与えられた情報からなぜ気づかなかったのかと思わされる結末を探偵役が披露する。
だが、最後だけが見どころなのはもったいない。笑劇とあるとおり、まるで三谷幸喜ばりのハチャメチャ劇が終盤まで続くが、登場人物の行動の頭の悪さ、犯人の理解し難い謎の行動やトリックの甘さなど、他のカー作品と比べると今ひとつ。
ただ、途中がどんなにふざけていてもしっかりミステリ小説になっているのはすごい。
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フェル博士シリーズの4冊目▲北大西洋航路でイギリスへ向かう豪華客船クイーン・ヴィクトリア号で、外交官のウォーレンは映画フィルムを盗まれてしまい▼前回登場の探偵小説家モーガン視点な盗難品奪還ドタバタ劇。シャンパンで酔ってオペラッタ〈ミカド〉tit-willowを歌ったり「やったー!」と拳を突きあげ勝ち誇るポーズをとったり!読者としてはドタバタが激しすぎて〈何が起きているのか〉を追うのに精一杯なのですが、安楽椅子状態で「ドタバタを恐れちゃいかん」と解決する博士の姿は、さすがの名探偵と楽しませます(1934年)
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豪華客船内で起こった2つの事件。だが、盗まれた宝石は知らぬ間に元に戻り、殺されたはずの女は行方をくらます。
下船した作家モーガンから話を聞いたフィル博士は安楽椅子探偵として事件の謎を解く……!
フィル博士シリーズ4作目。今作は冒頭でアメリカのミステリ書評家が「茶番狂言(ファルス)」だと明言している通り、見事なドタバタコメディ。主要メンバー4人は基本的に酔っ払っていて(酩酊度が軽くなったり重くなったりする笑)「そんなアホな」と突っ込みたくなる展開の連続(笑)ゲラゲラ笑い→
ながらサクサク読んでいたら、ラストにフィル博士の見事な伏線回収謎解き!!
うわぁぁぁぁってなる(笑)
博士が一つ一つの伏線を拾って説明していくんだけど、たしかに!違和感あったわ!ってなる。
ハチャメチャ4人組に気を取られていてスルーしてた。これは上手い。面白いなぁ。