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ナチスの犯した酷い暴力を
今更ながら考えて、吐き気がするほど気分を悪くしながら読んだ
優性思想ー自分は他人より秀でている。ユダヤ人は自分たちより劣った民族だと考えた事がそもそもの間違い。
人間はみな平等なのだ、と強く思う。
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ナチスの障害者虐殺について、世界での優生思想の歴史、国連で採択された障害者権利条約、現在の取組みについて、分かりやすく書かれた本です。
詳しい虐殺の手順、やまゆり園事件など、辛い出来事も多く、情緒的になりそうな内容なのに、要点や問題点が整理され、冷静に読むことができます。
注釈もあり丁寧に説明されていて、中高生くらいから読めますが、大人の方にも、もちろんおすすめです。
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ナチスによる障がい者安楽死作戦(実質的には大量殺人作戦)「T4作戦」を軸に、優生思想かいかに各種の属性の障がい者を害してきたか、各国ではどうか、そしてもちろん我が国ではどうだったか、そして今日の各国や国際組織の取り組みや我が国の現状などについてコンパクトに、冒頭にドイツ取材の成果の画像を掲載し本文下部に比較的初級者には難しいと思われる用語の丁寧な解説を挿入して書かれた丁寧な概説書。著者の藤井克徳さんも視覚障がい者(中途障がい者。元々弱視であったと巻末にある)で、その点からも想像力、歴史も今も、とにかく知る事の大切さを丁寧な言葉で練り上げてあり安心して読める良書。広く、これらの問題に関心がある人に読むことを強くお勧めしたい書籍と言えます。
著者藤井克徳さんは、「今も残念ながらときどき頭をもたげる」優生思想に対抗するには、すでに日本も批准している「障害者権利条約」の理念や条文、それらを不十分ながらも国内法として整備されている法律によるのが良い、と具体的な対抗案も示しておられます。
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副題のとおり、ナチスが行った障害者虐殺「T4作戦」と、その地盤にある優生思想について。優生思想に基いた施策については、ナチス・ドイツだけでなく、その前後の時代のスウェーデン(いまは福祉国家として知られるのに)、アメリカに触れ、そして日本に至る。津久井やまゆり園での悲惨な事件に話題は及ぶ。
著者は、過去と今を知り、つながりを考えることが大切だと言っている。まさにそれを体現したもの。ノーマライゼーション、インクルーシブが「ノーマル」になるには……わたしが一市民としてできることを、目をつぶらずにしていきたい。
著者がドイツで資料館を見学していたとき、若い見学者が何組もいたというエピソードに、ドイツへの尊敬と日本への危惧を感じる。
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まず思うのは、将来自分も障害者になり得る可能性があるにも関わらず、劣勢と決めつける浅はかさ。優生思想の人たちは、自分が障害者になった時は素直にそれを受け入れるのだろうか?
またこの本の書き方で気になったのは、「友人からの情報によると」「私の想像ですが」など、不明瞭な書き方が多かった。信憑性にかける言い回しをしたのはなぜだろう。
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書店の「優生思想に抵抗する」というコーナーが読むきっかけになった。
とてもわかりやすい言葉で書いてあったので、(途中読み進めるのに辛い箇所があったが)読みやすかった。
全部読み終わってからタイトルの『わたしで最後にして』という言葉を見ると、改めて知ることと伝えることの大切さを実感した。