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納得して死ぬなんて、できないですよねw。みんな死にたくない。あの日野原先生でさえ、亡くなる1~2年前の作品を読むと「死にたくない」と仰っています。曽野綾子さんの「納得して死ぬという人間の務めについて」(2018.5)、いかにも曽野綾子さんらしいタイトルと思います。2017年2月、伴侶の三浦朱門氏が亡くなり、著者は発作的に猫を2匹飼ったそうです。二匹の猫のお母さんになって、猫のために責任を感じ、生命を守っているとか。それが、「納得して死ぬ」ために自らに課した目下の務めだそうです。
曽野綾子「納得して死ぬという人間の務めについて」、2018.5発行、再読。心に響いた箇所は: ①老年は、他人に期待されていないだけ自由に生きられる ②常に別れの日を意識して、毎回人に会う。そして温かい優しい労りを示し、別れたい ③会話ほど安上がりで贅沢な娯楽はない ④亡くなって初めてその人の存在意義の答えが出る(失ったものの価値は、失ったときにはっきりわかる)⑤日本に生まれた幸福を認識する ⑥他人と自分を殺さずに済めば、人生は大成功!