投稿元:
レビューを見る
自分が知らない間に個人情報を婚活サイトに登録され、ある日突然、見知らぬ若い男からプロポーズされたソフィア。
彼女は有名なバレーリーナで、海外公演から帰路の空港でイケメンから予想外の求愛を受ける。
相手は若くて美男で、しかも富豪とくれば、平凡な女の子なら、舞い上がる夢のような話かもしれない。
しかし、ソフィアは有名なプリンシパルであり、父親は大富豪。しかも、彼女はそんな父親とその束縛を嫌い、堅実な一人暮らしをしている。そんな彼女であってみれば、降って湧いたようなイケメンのプロポーズもただ傍迷惑なだけ。
一方、そのイケメンの兄が弟の失態をフォローしようと同じ場所に現れた。
ソフィアは彼に「婚約者のフリをして欲しい」と頼むが-。
現代の恋愛ものらしく、婚活サイトといったネットトラブルが引き起こした出来事は、小説にはあるようでない題材で、なかなか興味深く読めた。
ソフィアのストイックなほどバレーにかける情熱には好感が持てたし、情熱的だけど強引すぎないヒーローも好感度が高い。
タイトルに惹かれて読んでみたが、正解だったと思う。
ヒロインの母の遺言ともいうべき
-世界は美しいことに満ちている。その美しいものは、気づかないだけで身近に存在する。
という言葉には考えさせられた。