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「十三階の女」の続編。
前作は日本赤軍の話がベースになっており、今作はオウム真理教の事件がベースになっている。
前作で完全に捜査の為ならば、誰とでも寝る女になってしまった律子。序盤から飛ばしてくる。
しかも、律子の愛する古池は投入の最中に家族共々、拉致されたようなので、その行方を探るよう新しい校長・寺尾から指示される。
前作の終わりで、律子に自分の素性を語った古池だったが、それが嘘で、班長が行方不明になってしまった三班は、ほとんど機能していない。
そんな中、律子の母がカイラス教団に入信していたことが分かり、教祖の死が近づく中、新たなテロが起こる可能性が出て来たことから、母の付き添いと言う形で妹の萌美を教団に入信させる。
この作品が出版された時には、まだオウム死刑囚の刑は実行されてなかったと思うが、時期が時期だけに小説と割り切れない部分も。
裏切り者が二転三転し、そこまで恋愛要素も多くなく、スリリングな公安作品として楽しめるけど、実在の事件に頼りすぎな部分があるような気がする。
次作があるならば、オリジナルで挑んで欲しい。
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まさかのタイミングでの出版、いや、吉川さんって預言者ですか。
タイムリーすぎてちょっと、なんて言っていいかわかりませんね。
今回のターゲットはかつてこの国を震撼させた新興宗教の分派。そこに現れた新しき指導者。
知ってるようでよくわからない「宗教」という城の内部。気になるテーマに読まされる。
主人公黒江律子のやり方にも前作ほどは抵抗なく読める。読めるけれど、いちいち女を出さなくてもできるんじゃないかその仕事、と思わずにはいられない。それが彼女の仕事の仕方なんだろうけど。
このシリーズ(とはいってもまだ二作だけど)では、公安の中の十三階という特殊な組織の過酷さや非常識さが浮き彫りにされるが、その反面意外と彼らは人間臭いんだな、とも思う。
徹底的に個を捨て非情にはなりきれない、そこが魅力でもあり弱さでもあるのかも。
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いろいろと粗いところはあるけど、面白いことは面白い。オウムの事件を題材にしてのここまでのリアリティはさすが。
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13階と呼ばれる警察庁公安秘密組織に所属する刑事・黒江律子の続編。
オウム真理教を思わせる教団、母親の入信、小池の負傷、いろんな事が起こる中、冷静に任務をこなす律子。何かに夢中になる心理は宗教でも仕事でも同じ。律子の心理もまた、宗教にのめり込んだ人と同じだ。それくらい公安13階の職務に没頭している。ラスト、母の洗脳を解くため休暇を取り、故郷の上田に帰っていったが、律子が今後どんな人生を歩むのか気になる。
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オウム事件を背景にした続編。オウム死刑囚の死刑が執行された直後の発刊ということでタイミングが絶妙だった。今回の黒江律子の活躍も前回に増して凄まじいが、すでに「十三階のモンスター」とあだ名されてしまうところで、これ以上のものはないかなとも思ってしまう。結末は、律子に対して救いが無さすぎるとも感じる。これでもし将来古池警部補を失うようなことになったら彼女はどうなってしまうのだろう。
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「十三階の女」ほどではなかったが十分楽しめる傑作です。女性公安ものとしては出色です。一気読み必至。次作が楽しみです。是非続けてください。
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「十三階の女」続編。なんだか前作以上に過酷な状況に自分を追い込んでいく律子の姿がもう不安で不安で仕方ありません。そりゃあ仕事にかける思いの強さは認めるし、かっこいいと言えなくはないのだけれど。そこまでしなくても! という思いのほうが何倍も強くなってしまいます。
そしてカイラス教団と公安との対決。なんだか……教団の恐ろしさは現実にもあったあれと同じなので実感としては湧くのだけれど。公安も大概だなあ。何が正義なのか、何が真実なのかまったくわからない恐ろしさをひしひしと感じます。「神」っていったい何なのだろう、という思いも。
前作よりも重苦しくて、救いのないような結末にもどんより。律子もだけれど、古池の苦しさも想像を絶するだろうなあ。
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公安秘密組織、十三階の女・黒江の第二弾。かつてテロを起こした宗教団体に黒江の母が入信してしまう。信頼を寄せる上司・古池も行方不明に。母を脱会させるべく、宗教団体の暴走を止めるべく、黒江は奔走するが…。黒江に関することは、今回もかなりハードな内容だ。それは置いておくとして、全体として誰が敵か味方か、真相はどうなのかで最後までハラハラドキドキ。黒江と古池の絆、人間としての弱さ、読ませました。宗教にのめり込む理由、黒江が十三階で働く理由、誰もが何かに入れ込んでいるということ、同じだということ。しかし、古池とのことは良かったですが、最後まで家族があんなになるなんて辛い結末です。いやもう、どうにかしている世界だけれど、小池との仲も見守りたいし、その後の世界も読みたいし。黒江の激しい生き様に今回も圧倒です。
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オウム真理教を思わせるカルト教団とたたかう公安の女刑事。陰謀と裏切り。前作より悲惨になっているじゃないか。
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最後までわからない展開!
正義は悪は誰???
おもしろい
一気読みである!!
「黒江律子なんてどこにでもいそうな名前!
でも、律子は全てを無くし、神になった!!!」
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評価は5.
内容(BOOKデーターベース)
公安vs教祖、待ち受ける衝撃のラスト!あなたを二度絶望させる究極のスパイサスペンス!警察庁公安秘密組織『十三階』。孤高の女刑事・黒江律子が地下鉄テロを起こした新興宗教団体をぶっ潰す!
二度絶望・・・二度ダマされたわ。最後まで誰が味方なのか全然分からなかった。しかし、姉妹をこんな形で失ってまでも仕事に命がかけられるモノか?
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警視庁公安秘密組織「十三階」に所属する若手刑事黒江律子は、新興宗教団体のテロを未然に防ぐための特殊任務につくが・・・
「刑事もの」と呼ばれるジャンルの作品。
ストーリーが二転三転し、ドキドキハラハラの展開が続き、よく練られた良質の作品だと思う。
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うーん、誰も報われない…。
誰が味方なのか悩んでしまう。
前作を読んだあとすぐに読んだので、律子と古池の関係がどうなるのかもやもやしたけど、さらにもやもや。
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4月-22。3.0点。
公安黒江の続編。黒江の母が新興宗教へはまる。
カルト教団の生き残り達の宗教。
黒江の妹を使い、潜入させるが。
誰が敵か、味方か、目まぐるしく変わる。
根底にあるのは恋愛かな。
公安て、そこまでするのかな。
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最後の2章は息つく暇もなく、一気に読んでしまった。九真暗殺の理由が「えっ?そんなことで?」って腑に落ちなかったり、斉川が妹に近づいた理由が自分を守る為だったりと、単純過ぎたのに死が関連して重かった。二転三転して面白かったけど、爽快感はない。