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最終巻。
いや、なんと言ったらいいのか、色々ありすぎて言葉が出ない。
魔法を科学するその物語は理系の自分にはとても楽しかった。
高専生の突き抜ける熱量とワイワイ議論する様がとても気持ちいい。
うん、好きだなあ、こういうの。
最終巻でも、ザザの戦いのための魔道具作りが彼らの本領だ。
そのザザは頑張った。
いろんな意味で頑張った。
ちょっと切ないけども。
そして巻を追うごとに重みを増していった照治。
最終巻では悲壮な別れが待っている展開に、こっちも苦しくてドキドキしてしまった。
でも、彼らは高専生だ。
不可能を可能にしてきた高専生。
だからきっとそのままでは終わらない、きっとどうにかしてくれると願っていた。
だから最後まで読んでホッとしている。
うん、よかった。
ただ、想像していたのとはちょっと違ったかな。
彼らのことだから、そんな不可能はみんなで喧々ガクガク議論して、寝る間も惜しんでトライアンドエラーの膨大な実験と工夫を繰り返すのだと思っていた。
でもまあ、そうするとみんながなかなか帰れなくなってしまうもんね。
ここが落としどころかな。
でも、ラストの描き方は、ちょっと残念だ。
こういう間接的なのもいいけれど、やっぱりちゃんと照治が幹人や咲や高専のみんなに再会する場面を描いて欲しかった。
それがあったら最高だったのになあ。
とは言え、とても楽しいお話をありがとう。
ザザには、幸せになって欲しいと願う。