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瀬川晶司をめぐるドラマでもあるし、平成将棋史でもあるし、「S」という名のプロジェクト完遂事例としても読める。日本将棋連盟の不完全な組織改革レポートでもあるかもしれない。抑えた筆致が多様な読み方を可能にしている。
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幼き頃に叶わなかった夢。仲間に支えられながら日本将棋連盟の制度を変えようと掛け合い、35歳のサラリーマンがプロ棋士という夢を叶えたノンフィクション
古い制度を変えようと思い立ち上がった勇気ある行動で共感して支えてくれる仲間がこんなにいるなんて。
その頃学生だったのでこのニュースは知りませんでした。
奨励会というプロになる前に入るところがあったり、給料事情、女性の棋士さんはまた違う制度があるなど知らないことばかりだったので勉強になりました。
対局の話もでてきますが
一つの大きな組織の話だと思って読めば
将棋をまったく知らなくても読みやすいと思います。
ブグロク様のプレゼント企画で本をいただき
ノンフィクションはあまり読まなかったので
いい出会いをいただけました。
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26歳までに四段に上がらねば退会という日本将棋連盟の奨励会の年齢規定でプロ棋士になれなかった瀬川晶司が、10年近いサラリーマン生活を経てプロ入りするまでを描いたドキュメンタリー。プロに勝てるほど強いというだけではプロにはなれず、そのために多くの人たちが奔走し、瀬川を支え、なんとか設けてくれた編入試験の六番勝負で瀬川が応えたというのがわかる。本筋とは離れるが、発見だったは棋士の給料の原資のほとんどが新聞各紙が拠出しているタイトル戦のスポンサー料ということ。新聞社は拠出額に見合うリターンを得られているのだろうか。