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2018/8/30 Amazonより届く。
2020/1/20〜1/23
髭男爵山田ルイ53世の引き篭もり体験を綴るエッセイ。せっかく名門六甲中学に合格したのに、登校中に漏らしたことをきっかけに引き篭もりになり、その後も苦労を重ねる。悲惨な体験をユーモアとペーソスに溢れる文章で綴る名エッセイ。
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未成年時代の引きこもり話はもちろん、芸人になることを目指して上京してからの極貧生活、債務整理の話が生々しかった。引きこもりというネガティブにとらえられがちな話を、どこか客観的に面白く描写できる文章力に驚いた。
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なぜ、要らないプライドを捨てられなかったのか?
本人にしか判らないとは思いますが…
普通の状態では、全く気にならないが、引きこもりや、一緒にしてよいか判らないが、うつ状態の時の、陽気な歌詞が辛いのはわかります。
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そもそもの人間性があるから、ひきこもっても失敗した感じがしない。ひきこもりの人々に勇気を与えるための本ともとれるが、世のひきこもりの人は筆者のようにしっかりした考えも無いし、人間性が良くないから立ち直れないと思う。
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髭男爵の山田氏の壮絶なヒキコモリ体験談。幼少の頃から神経質で、優秀であるがゆえにプライドが高く、私立中学の夏休み明けに崩壊に至る。その筆致は軽妙ゆえに痛々しい。氏の場合も親に問題がありそうだ。ヒキコモリは家庭を崩壊させてしまうパワーがあることを再認識させられた。我と我が身に照らしてみれば、自分も親になり子どもの頃の気持ち(精神)を忘れて子に接してしまった。子のシェルターになるどころか、退路を断つような言動をしてしまったことが悔やまれる。
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お笑いにさほど関心が無い僕が知っているという事は、一度は一世を風靡していると言っても過言ではないと思います。ネタは良く覚えていないけれど「ルネッサーンス!」「やないかーい!」というフレーズだけは頭に残っています。
まさか本を書いているなんて思いもしなかったし、そもそもひきこもりだったという事も意外。どちらかというと頭が良くてなんでも出来る方という事自体も意外。全て意外ずくめといえば意外意外意外。
小学校の黄金時代から中学のちょっとしたトラブルからの、メインストリートからのドロップアウト。そして家庭崩壊になるほどの長期間のひきこもり。そして大検受けて中卒からの大学生。基本的に全体能力が高く産んでもらったのにもったいない話ですね。ゲームキャラだったら完全に当たりキャラでしょう。
そんな髭男爵のひげの人がいかに転落してそのまま転がり落ちまくり、現在へどうつながっていったかの主観的な記録ですが、文章が面白いのでどんどこ読めます。これ本当に彼が書いたのならさらに文章を書けるという能力まで持って生まれてきたという事か。なんとうらやましい。
特にひきこもりから抜け出す方法も、教訓的なものも何も無いです。こういう人もいるという事を書いているだけです。でもこの文章からにじみ出る魅力は次の本を期待させる力があります。
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軽い本と思って舐めてたら、想像以上に重たい話でビックリした。
お笑い芸人さんの本だし、小山健さんのイラスト可愛いし、帯も「ウンコを漏らして引きこもりに!」みたいな、だし、もっとポップな内容を想像していたら超ビター。
自分も引きこもり経験者だが今はその経験を笑い飛ばせるくらい安定している。
が、(男爵様ほどの体験をしていたら、笑い飛ばせない)かも、と思った。
この本を読み、自分は家族に甘やかされて育ったんだなと、実感した。
男爵様の家族は色んな意味でキツイ。男爵様には、それを跳ね返す体力が備わっていて、結果的に成功したところが心から「よかったね」と本当に応援したくなる。
大学時代、貧乏時代の話もぶっ飛んでいて面白かった。
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一発屋芸人列伝
がなんであんなに衒学的なのかと思ったらめっさ頭良すぎて人生悩む系の人やったんや
よくまあ成功されたなぁ
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タイトルに反してあっさり終わったヒキコモリよりも、何十年も会っていない兄や軽蔑している両親など希薄な家族関係のほうが気になった。ここには書けないような酷い事が有ったんじゃないかと想像したんだけど、どうだろう?
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髭男爵の雰囲気からして、今までイケイケでやってきたんだろうなー、と思っていたが、こんな過去があったなんて、衝撃的だった。
ヒキコモリの過去から、自分を卑下しながらも、
それでも淡々と生きてきた彼の人生から、学びたい事がたくさんあった。
この本は本棚でキープします。
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お笑いコンビ・髭男爵の山田ルイ53世の半生。
内容はかなり深刻で重い。
でも、すごく笑える。
それは、筆者が自分のことを突き放した視線で客観的にみれているから。当時の自分へのツッコミが冴えわたっている。
一発屋列伝でも感じたが、筆者のクールな批評精神が、お笑いのツッコミに昇華しているのだと思う。
なぜ、引きこもりになったのか、本人自体もきちんとは把握していない。それでも7年間ひきこもってしまう。
ひきこもりは、やはり世間が考えているように簡単ではない。と思う。
頭脳も運動神経も良い、ある意味出木杉くんな筆者。
ある日引きこもりになることで転落をしていく
家族の関係もどんどんこじれていく。
ドラマ要素がたくさん。
本来は滅びの美学の世界。
ただ、筆者はそんな演出はしない。
そこからの現在を、成功、復活劇としても扱っていない。
情念、恨み、反骨精神、そんなものはなく、カラっと描写する。
だからこそ、この本は価値がある。
彼はずっと彼として変わっていない。
周りの社会に対して、完璧に振る舞おうとし、完璧が極まることで、自分自体も崩壊していった。
その時、家族は見守るしかないのだが、そのうちにきしみがでて(別の要素も加わりつつだが)、崩壊していく。
社会(自分の周り)に応じて変わり続けることはできない。
だからこそ、例え自分が周りを変えることができなくても、傍観して、何もしないでも、「自分が自分であること」の方が大事なのかもしれない。
引きこもり直前は、自分自身を越えられない部分まで自分を追い込んでしまったのではないだろうか。
超一流のアスリートのように乗り越えられれば良いが、キャパの何倍もの大きな成果をあげようと無理する場合は、どちらかというと過労死と似た、オーバーヒートの状態になってしまう。
長い冷却期間をおいて、お笑いに出会うことで、また彼特有の突破力、突き詰め力を発揮できた。
お笑いは、彼を彼として存在することに適しているのだと思う。
自分が自分自身であること、
他人にとって価値は別になくても。
自分が自分の価値をみつけられること。
これが大事だと思った。
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一時はクラスメートだったが、彼の中退の理由やら、彼が周囲の一部人間の醸し出すセレブ感に違和感を覚えていたというくだりなどは、まさに同感。自分自身も周りの金持ちやら育ちの良さそうな連中との毛色の違いを何となく感じていた。
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おもしろかった。最初から最後まで1度も退屈しなかった。できればもっと深く引きこもり時代の家族の話を読みたい。いつか長い本を書いてください。
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六甲学院の十二年先輩、
と言っても、中学生で引きこもりになって退学した芸人さんですが。
シリアスな内容なのに、書き方がコミカルすぎて一気に読んでしまいました。
中学時代、そうだったそうだった、とうなづきながら読んでおりました。
担任の先生も一緒でした
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6年引きこもり、その後も逃げ、挫折を繰り返したお笑い芸人さんの回顧録。
逃げ、挫折と書いたけれど、それは本当に逃げ、挫折なんだろうか?
また、それはネガティブなものなのだろうか?ネガティブでもポジティブでもないのか?と考えさせられました。
インタビューで、あの引きこもりの6年があったから今の山田さんがあるんですね!なテンプレートに対して、いや、あれは無駄でした、と。意味なんてなくても、取り柄がなくても、失敗しても、ただ生きていて責められることのない社会こそが正常では、との文庫版あとがきが心に残りました。
パッとしなくても大丈夫。
笑えて泣けるエッセイに出会えて嬉しかった。