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いい運動になった。
頭の。
そして読後感はといえば、心地よくもなかなかの疲労感である。
舞台は前漢、紀元前100年の、雲夢である。
まず登場するのは、於陵葵。
そして、観露申。
うむ。読み方がわからない。そして男か女かもわからない。
「翻訳ものは人物名に馴染みがなくてややこしい」という声はままあるが、
久しぶりに実感することになってしまった。
人物表は冒頭にある。読みはふりがながふってある。家系図まである。
しかし、家系図の順と人物表の順がそろっていないので、ややこしい。
これまた久しぶりにメモを書いて整理する。
やたら漢籍の引用が出てくるが、そこは3割くらい読めれば十分だ。
理解しよう、ましてや納得しようなどとは思うなかれ。
そういう世界感のファンタジーでも読んでいるつもりでいい。
そんなところに頭をつかっている余力はない。
これはミステリーだからだ。
聞けば著者は日本の本格推理小説や、サブカルチャーに触れて、作家になったという。
なるほど、展開は、読者への挑戦まであるゴリゴリの本格仕様だ。
2000年以上も前の人間が、こんなに合理的で理性的な思考を持つかなあとか、
やたら少女達のじゃれ合いが暴力的だなあとか、
読む間に浮かんだそんな疑問は、サブカルチャーからの影響だろう。
アニメーションの画面でイメージすれば、腑にも落ちる。
いわば、
『後宮小説』(酒見賢一)や、『十二国記』(小野不由美)のアニメーションで、
本格推理小説。
繰り返す。
漢籍の引用におののくなかれ。
そこでひるんではもったいない。
久しぶりに頭を酷使する、よい読書だった。
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びっくりするくらい面白いと思えない本だった。序盤に感じる「止めた方がよいかも」という勘には従った方が良いと改めて思った。
読むべき人が読めば面白い本だと思うので,私の問題なのだけど,こういう本だということを事前に知っておきたかった。
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初めて中国人作家のミステリーを読んだ。漢字が多すぎてついていけないところもあったり、主人公が侍女を虐待する場面もあってなかなか共感できなかったが物語の最後で主人公の思いがあかされるところでほっとした。ほろ苦い以上の結末で、陸氏の次の作品が読みたいと思った。
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うーん、面白いのかなぁ。多分著者は自分が好きなジャンルのキャラクターを書き込んで、楽しめているんだろうけれど、そこに同調できるものが無い自分には今ひとつ響かず。
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中華ミステリ、というのは初めてだったんだけど、
わりと面白かった。
舞台は古の中国(前漢時代)、主な登場人物は10代の少女たち、といった風変りな設定。過去に起きた凄惨な殺人事件、および目の前で繰り広げられる連続殺人事件、これに主人公の葵(き)という17歳少女が立ち向かう。
中国の古典の引用があり、それらの知識がない自分には多少の読みづらさを感じるところはあったが、およそのことがつかめればついていける。後半はことの真相が気になり、一気に読まずにはいられなかった。3分の2まで読めれば、あとは自然と読み進めてしまう。
著者の陸秋槎(りくしゅうさ)は中国出身の若手、現在は金沢市に住んでいるという。日本のミステリ作品に影響を受け、この作品も手がけたそうだ。時代を古代の中国に設定したあたり、なかなか斬新、おすすめの一冊。
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前漢時代,地方に引っ込んだ元貴族の一家に起こる連続殺人!
2度犯人は誰だ?と読者への挑戦があり,残念ながらわからなかった.
主人と召使いの悲しいすれ違いが生んだ悲劇.動機が悲しすぎる.
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動機の意外性(現代の感覚では理解できない、時代・環境の影響があり、犯人にとってのみ正常とされる異様)、衒学感など、京極夏彦の影響が無いというのが意外なほど。
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古代(?)中国を舞台にした華文ミステリ。その時代や場所について、会話を通して数多くの説明がなされ、それが紙幅のほとんどを占める。とはいえ、嫌になって投げてしまうこともなく、すんなり読めてしまうから、そこはそんなに気にならない。もう少し中国史を勉強していればな、とは思った。
女性同士の感情の(鋭利な)矢印があっちこっちに向いていて、どの関係性も濃厚だった。肝心のミステリ要素は、トリック云々は大した問題とならず、その動機が主な争点となっているように感じた。また、取り立てて意味のないような会話が、後々生きてくる様子は爽快で、構成の上手さを見せつけられた。
一方で会話の流れや、人の行動に無理矢理さというか、繋りの不自然さを感じることもあった。平たく言えば、ストーリーを動かすための行動というか、葵の特異性を考慮しても、キャラの言動のところどころに違和感を抱いた。
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SL 2019.4.12-2019.4.17
久々にダメな読書だった。
文化の違いか世代の違いか。
とにかく響くものがなにもなかった。ごめんなさい。
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偶然だが、令和元年の最初の日に読み終わった。
漢詩や中国古代の風俗習慣などなかなか読みにくい部分もあるが、程よい長さなので何とか読了。
中国の英雄譚ものの映画やディー判事のシリーズが好きなので何とはなしに頭でビジュアル化して読むことができたかな。
ストーリーは、シンプルに犯人探しと動機の解明。連続殺人になってしまうのは、どことなく横溝正史風の印象を受けた。作者は、日本の新本格の影響を受けたとのこと。
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元年春に。学園モノも読みたい!翻訳を待つ…。
麻耶先生『隻眼の少女』三津田先生『厭魅の如き憑くもの』、未読なので読まにゃあ。
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中華歴史ミステリっていうか完全にただの百合じゃん。クライマックスでネタバラシされてからはちょっとベタすぎる感情描写だったけど、わりと淡々と事件の描写があったり、風習の話をしていた序盤から急にむちゃくちゃ喧嘩を始める女~~!からのド重い本心全部台詞で語っちゃうラストは正直アガる。葵と小休の距離感はほんとにいい。
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古代中国の山中での連続殺人。
裏表紙のあらすじで期待したのだが、、、。
前半は古代中国の思想だったりが延々続くし、やっと殺人事件が起こったと思っても、あまり展開も早くなく、面白くない。読者への挑戦状が2回もあるのに犯人もそれしか考えれないかなというところに落ち着いた感じ。トリック?も動機も今一つ納得できるものではない。
私には合いませんでした。
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前漢が舞台のミステリー小説とは初めて。なんだか興味深く読み進められるが、探偵役の子は好きになれない...
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時代背景は前漢、武帝の時代。そこでおこった連続殺人事件。私はちょこっと中国の歴史に鼻先をつっこんでたから良かったけど、少しでも中国の歴史、文化に造詣がないときついかもです。