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フォッサマグナ。名前の語感の良さで小学生の理科の授業で初めて聞いてから忘れたことのない単語。
当時は、一本の線のような、断層や中央構造体のようなものだと思っていたが全然違っていて、もっと面白くて、もっと謎で得体の知れないものだったんだなと。
内容としては、著者によって、今ある仮説に次ぐ仮説をうまく組み合わせ、フォッサマグナの謎に迫ろうとする一冊。素人にもわかりやすい文章と内容で、専門外だけど少し興味ある人はわりとすんなり理解できると思う。
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北部フォッサマグナ:新第三紀、南部フォッサマグナ:丹沢地塊(伊豆・小笠原弧の衝突で形成)多摩川、相模川は昔のプレート境界で八の字。伊豆半島・富士山:駿河トラフと相模トラフ境界が通る。スーパープルームでオラーコジン形成(3つにひび割れ):フォッサマグナ形成
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糸魚川の「フォッサマグナミュージアム」に行ったので読みました。
日本列島の背骨をまっぷたつのフォッサマグナ。
地質学的にもすごいけど、言葉や味付けの境目になってるのも面白い。
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フォッサマグナとは、日本列島の真ん中にある構造のこと。6000m以上の深さの地溝がありその上は堆積物が積み重なっている。世界でも珍しい構造で、それがなぜできたかを、前提から少しずつ説明して、最後に持論を展開する。
内容は非常に興味深くおもしろいが、肝のところはかなり難しい。
この本で示された試論は、北でオラーコジンができて日本海が拡大、南でフィリピン海プレートができて伊豆小笠原弧が衝突、それが同時期におきたから。
両者が同時期におきたのはスーパープルームによる。
オラーコジンは、餅を焼いてふくらませたときに3つに裂けるようなこと。そのうち2つは発達する。
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明治初期にナウマンが発見した、日本列島を真っ二つに分断する「巨大な割れ目」フォッサマグナ。その成因、構造などはいまだに謎に包まれていて、一般向けに書かれた解説書はなかなかつくられない。しかし、フォッサマグナを抜きにして、日本列島の地形は語れないのだ! ブルーバックスで人気を集める地学のエキスパートが挑む!
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フォッサマグナという言葉は有名だけれども、実際にその範囲、定義、成り立ちを理解している人はすくないんじゃないかしら。
実は、フォッサマグナの西側は糸魚川静岡構造線だけれども、東側についてはまだ論争中らしい。
じゃあ、なんで論争かというと、「出来方」について定説が固まってないらしい。
では、どんな出来方説があるのか、ということで、
地球内部構造、プレートの動きから、日本海とフォッサマグナの成り立ちの各学説を、きちんと解説した一冊。
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15 Ma (Mega annum = 100万年前 :地質年代の表記法)に生まれた深さ6000m以上の世界唯一の地形
巨大地溝『フォッサマグナ』
フォッサマグナとは何なのか?どのようにできたのか?いまできる精一杯の考察、答えを記した一冊
私は全くのど素人ですが、そんな私にも読み易く、とても面白かったです^^*
すごくわくわく浪漫を感じた(笑)
地球のほとんどの大陸が合体してできた「超大陸パンゲア」
とてつもなく巨大なスーパープルームによって引き裂かれ
プレートテクトニクスによって動き回る大陸
次に超大陸になるのは2億年後だそうです(笑)
o(^-^)o ワクワクッする
←行ってみたいっ!!←
糸魚川ジオパーク
男鹿半島・大潟ジオパーク
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フォッサマグナの何たるかは何となく分かったが、図表と地質学的な説明が専門分野外の人間には分かりづらかった。専門書としては簡易すぎるし、一般書としては専門的すぎる。
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フォッサマグナを発見したのは、ナウマン象で有名な、あのナウマンさん。明治初期に政府がドイツから東京帝国大学に招いた地質学者で、現在の産総研地質調査総合センターを設立した人。まだ若くて気質が激しく難しい人だったらしい。この人がいなければ、日本の地質学はもっとずっと遅れていたのだろう。まだちょんまげ結ってる人もいた異文化の日本に、よくぞ来てくれたもんだ。フォッサマグナとはラテン語で、大きな地溝、の意味。フォッサマグナの西縁は糸魚川から静岡にかけてのラインだが、東縁は諸説あり、まだはっきりしていない。
地球はマントルの深い部分にある熱くて溶ける寸前のプルームがゆっくりと移動し、地表にマグマとなって噴き出したり、冷えて沈み込んだりしながらプレートを動かす。それにより大陸同士がぶつかって超大陸をつくり、また分裂することを繰り返しながら、1億年くらい前に現在の五大陸が形成された。そのころ日本列島はユーラシア大陸の一部だったが、さらなる地殻の変動によって切り離され、千五百万年くらい前に、今の日本列島の原型ができたらしい。その過程で、東北日本とと西南日本を分けていた海が埋まり、フォッサマグナとなった。だから、フォッサマグナはその両サイドとは地質が違い、海底の形跡が見られる。
日本列島は、形は安定はしているものの、今なお少しずつ動いている。ユーラシア、北米、太平洋、フィリピン海という四つのプレートがせめぎ合っているのが、Google earthで見てもよくわかる。私たちはひょっこりひょうたん島の住民みたいなもんだな。思いは千々に飛んでいく。
著者は「しんかい」に51回乗船し、太平洋、大西洋、インド洋の三大洋人類初潜航調査を達成。難しいことを易しく説明した本で、地球科学の面白さ、奥深さを知らしめてくれる本だ。
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小さい頃から耳にしているフォッサマグナだが、なんだか巨大な断層くらいにしか理解していなかった。
本書は、フォッサマグナの特殊性、日本の成り立ちの足跡としての意味、未だに解明されていないその成立の謎について、専門的知識のない読者にも分かるように説明されている。
日本の一地域の特殊な地質的特徴が、全地球的なメカニズムの発露につながるのかと思うと、非常にスケールが大きく、知的好奇心をかき立てる内容である。
本書を読んで、興味を持つ読者が多く現れるといいなと思う。
学問の地域性というか、その場所に特殊な事象があることで、該当領域の学問が促進される側面があるかと思うが、そういう意味では日本は地球物理学のフロンティアになる可能性があるのだということを改めて感じた。
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ブルーバックスを買ったのは20年振りくらいか?言葉としては聞いた事があったが全く知らないものだと分かりました。日本の地下にある鵺のような存在。世界で唯一かもしれない存在。まだまだ知らない事がたくさんあると分かる一冊。
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久しぶりにネットではなく,本屋さんで出会った本。そして久しぶりに手に取ったBLUE BACKSです。
「そういえば,フォッサマグナについてはしっかり調べたことがなかったなあ」「この本は読みやすそうだな」と思い購入。予想どおり,とても興味深く,ミステリアスで,謎解きのような本でした。
フォッサマグナがどのように出来たのかについて,まだ定説がないことにビックリ。それでも,藤岡さんは,他のさまざまな事実を総合しながら,自分の仮説を提出してくれています。
糸魚川静岡構造線の境目には私も行ったことがあります。地層の様子が明らかに違っていてなかなか興奮する場所でした。近くの駐車場には枕状溶岩の露頭も見れます。もう一度,行ってみたくなったな。
本書は,フォッサマグナといいながらも,結局は,日本列島はどのようにして出来たのかがちゃんと書かれていて,そういう意味でも,日本列島の誕生を知る入門書となっています。
いやー,地学っておもしろいわ。
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地球科学は、まだまだ発展途上の分野らしくプレートテクトニクスも戦後に初めて唱えられた学説で今も新しい学説がどんどん出ている状況らしい。著者も「定説ではないですよ」という前提のもとに彼なりのフォッサマグナ形成に関する説を説明しています。地球科学関連の書籍としては昨年(2017年)9月に出版された本なので、過去の研究成果も踏まえながらの説だと思います。その点では従来よりもより説得力のある内容になっているのではないかと思います。
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地質学における比較的新しいパラダイムである「ホットリージョンマイグレーション説」や「オラコージン説」を用いて、唯一無比の構造であるフォッサマグナの成立過程を安楽椅子探偵さながらに洞察して行く。新書らしい手軽さがありがたい。ジオパークのガイドもついており有用。
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http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000313392