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ビジュアルで理解 取引先の現場の見方・聞き方マニュアル
2018/9/22 著:経営教育総合研究所
経営コンサルタントが、中小企業の向上や店舗などの現場を訪問するときは、将来の収益につながる中小企業の強みを見つけ、強みをさらに伸ばし、弱みを改善するためのポイントを考えており、そのポイントを、中小企業の経営者にわかりやすくアドバイスしている。
多くの方が、コンサルタントのように現場を見て経営者にアドバイスをすることは難しいと思っているかもしれないが、コンサルタントの思考プロセスを身につけることで、中小企業でのコンサルティング経験がなくても、コンサルタントと同じような視点で現場を見て、経営者に的確で分かりやすいアドバイスができる。
本書の構成は以下の3章から成る。
①現場の観察に欠かせない思考プロセス
②こんな業種を訪れたらココをチェック
③主な業種のトレンドを押さえる
どんなに勉強しようとも、やはり本業で日々その業務に携われている人たちには知識や経験はかなわない。ただの知識をひけらかしたり借り物のそれで相手を納得させることなんてできやしない。
その知識の差を補うために知識を吸収する努力はもちろん必要ではあるが、それをしっかりと受け止め聞くべきことはわからないと聞くこと。そして何よりも相手のために、相手をよくするために自分に何か出来ないかということを考え表すことにより、相手の気持ちを動かしプラスに動くことにつながる。
相手がどこに向かいたいのか、短期的ではなく、長期的に、時には相手を正し、時には自分を正しすり合わせながら共有したあるべき姿に向かうことを目指す。
本書は基本書であるも様々な角度からの提言を与えてくれる。業種ごとやトレンドをつかむことは大切である。本書がその提言のすべてではないことは明白ではあるものの入り口を知る良書でもある。