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とうとう映画が公開されました。
近日中に観に行くつもりなので、
私のビブリア愛の集大成として
この本を先に読み終えることにしたのです。
大輔と栞子の娘、扉子。
いい名前です。両親が過去に関わった
悲しい出来事とは無縁の人生の扉を開いてほしい。
回想録のような作りで
読み応えはシリーズほどではないですが
北鎌倉の古書店に久し振りに
足を踏み入れることができた感動が
胸の中にじんわりとこみあげています。
ビブリアが好きな最も大きな理由は
さらりと知的で、軽薄さのかけらもないところです。
知性が生んだ奇跡の本。大げさかもしれませんが。
これからもこの本だけは、手放さないつもりです。
文庫しか読まぬ、文庫読みの宝物。
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7巻継続した「ビブリア古書堂の事件手帖」より時系列は7年が経過し2018年秋の現在、登場人物はそれぞれの年を重ね、大輔&栞子には一人娘扉子が誕生している。ルックスも本に対する情熱も栞子の完全なるコピー扉子…が、幼年であるがゆえ本を巡っての人間関係の機微には理解が及ばず…そんな扉子に母栞子が本を巡る様々な事件を話し紡ぐ…という構成をとっている。栞子が語るお話の合間に、父大輔の探し物を探す母娘が挿まれ、その回答もファンには嬉しい限りのものであった。以下短編ごとに…
北原白秋「からたちの花 北原白秋童謡集」
主要人物は坂口夫妻、第1作から登場している二人、特に視覚ハンデのある坂口氏の言葉足らずながらも優しさ溢れる人物造形に惹かれる。著者は実在の人物をモデルにしているのではないだろうか?
「俺と母さんの思い出の本」
シリーズの王道をいくストーリー展開、栞子の推理冴え、人間の小さな悪意と、誤解が融解した果てのささやかな幸せが同時に語られる。物語の展開よりも結末で明らかになったアイテムに感心した。本当に思い出の本だったのだ。
佐々木丸美「雪の断章」
最近復刊され多くの読者を得ていることを三上氏は知っていたろう、自分もここ数年のうちに読了している。主要人物は小菅奈緒と志田、「こわがらないで言ってごらん、どうしてもおまえの方から言わなくてはならないのだ」このセリフに凝縮された、若者が己を晒し一つ成長を遂げる物語、幸い「雪の断章」を読了していた自分にとって思うことは未読の方より多いだろう。あまり印象の良くなかった小菅奈緒に光が射した。
内田百聞「王様の背中」
主要人物は、かつてビブリア古書堂の前に辛酸を嘗めた舞砂道具店の現店主と扉子本人に篠川文香。物語のテイストとしては一番の好みだった、運命の皮肉、人生の皮肉、英国作家サキに通じる苦味。しかしながら店主の最後の毅然とした態度は、苦味を新たな一歩を踏み出さんとする人間賛歌へ反転させた。
短編の語り手はそれぞれの主要人物からなり、もともと栞子が娘扉子に幼年でも理解が及ぶようにアレンジしつつ話している、という前提があり違和感は感じない。しかしながらかつての語り手は大輔の一人称だったのだ。大輔が置き忘れた「青いカバーの文庫本」が、彼と栞子が辿ったビブリア古書堂の事件手帖の顛末だったとわかり、7年前から語り手大輔、記録者大輔が2018年現在いまだに書き記し続けていたのだった。
このオチ、この構成を三上氏はシリーズが始まった段階から考えていたのだろうか?読了後最大の関心事に囚われることとなった。
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きょうは何日だ?
久しぶりの本シリーズ最新作
発売されてまだ二ヵ月も経ってないのに
もう読んでしまったよ。
登場人物がほとんど知ってるので、
たったかたったか読み進んでしまった。
でもいいや、
これを機会に『雪の断章』を読んでみるよ
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ビブリア新シリーズ。扉子視点で事件が起きるのかと思いきや、回想形式でした。続くのかな。
ラノベのタイトルが出てきて驚きましたが、最近の本を取り上げるのも面白いと思いました。
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2018年秋、栞子と大輔が結婚して7年目。
プロローグ
大輔の忘れ物の本を探しながら、娘の扉子に栞子が語り始める。
第一話 父から頼まれた本を叔父の坂口昌志に届けに行く由紀子。
本に託されたメッセージとは?
第二話 心がすれ違った母と亡き息子だが、
「俺と母さんの思い出の本」があるという。それは・・・。
第三話 行方不明の志田を捜す奈緒。
その前に現れた「雪の断章」を持つ男。彼の正体は?
第四話 吉原孝二と父の関係、ビブリア古書堂への感情。
ふと目にした「王様の背中」が彼をある行動に駆り立てた。
エピローグ
見つかった大輔の本とは・・・シリーズ名の種明かし(^^♪
本が結ぶ、人と人との縁。本との縁。本が与える勇気。
本が介した秘密を紡いでゆく短編集です。
登場人物たちのその後が垣間見られて、楽しかったです。
扉子と栞子が狂言回しな感じで話が紡がれますが、
なんとなく見え隠れする大輔の姿・・・それはラストのお楽しみ。
そういえばFFV、好きだったなぁ~ギルガメッシュ!あぁ音楽も!
スマホに全曲入ってますって・・・「はるかなる故郷」もね♪
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シリーズ終了後の後日談(というよりも番外編)的な内容で4本の短編が収録されている。
副題に娘の扉子の名前があるので、てっきり扉子のヒントで事件を解決するのかと思ったけど、4編のうち3編は扉子の生まれる前の話で、本書はその話を栞子が扉子に話すといった形となっている。
ただ、実際の話はその話の主要人物視点となっていて、栞子が知らないことも多そうで、実際に扉子には伏せて話しているところも多かったそうなので、どんなふうに話したのかはわかりづらかった(そこは、そんなに重要なことではないけど)。
4本のうち3本は元の主人公(大輔)以外の視点、というよりも栞子が活躍しない話ということもあってか、今までの話と比べて古書の豆知識は少なかった印象。それでも面白いことには変わりなかったので、次の巻も期待したい。
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番外編という名の続編的な何か。
夫婦になって子供までできちゃった。
その子供に話して聞かせる番外的な本にまつわるお話。
いやぁでも娘は可愛いですなぁ……。
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7年の月日を視点をずらして振り返る。
本との付き合い方は千差万別、情報メディアとしては
転換期だけど、自分の中でも今後の付き合い方は決まってない。ビブリア古書堂も少しずつ代わっていく。
未来は未来の人々に繋がるものであるからだ。
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栞子の娘 扉子 。彼女は4冊の本にまつわる話を母から聞く。ビブリア古書堂の栞子と大輔が関わった事件、読者が読むのは詳細だけれども栞子が娘に語るのを聞きたい気もする。
私は読んだ本をずーっと覚えてはいられないので、ブクログにメモを残していく。
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番外編。本編の未来軸。ちょこちょこ忘れている登場人物とかいたりして笑。
本とのつながりって不思議なんだけどな。
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2018年の秋だって!
一気に現代にきたぁー!
って、
感じですが「栞子」さんに娘さんが!
「扉子」さん。。。
ちょっとネーミングセンスどうなの?
と、
ほぼほぼ7巻までの詳細が記憶ない状態!
読み返してからの読書を推薦する!
覚えてる人はそのまま読めばいい!
かぐりんは忘れすぎ!
プロローグと第一話
北原白秋 依田準一編
『からたちの花 北原白秋童話全集』(新潮文庫)
坂口昌志はなんとなく覚えてるような覚えてないようなでしたが、
「論理学入門」と目が不自由で思い出せた。
ざっくり言えば家族の在り方をテーマにしてる感じ。
元銀行強盗の前科もちに、ロリコン疑惑ですからねぇー。
歩み寄っていけるでしょうけど、
残りの時間を考えるとなかなか難儀な問題でしょうけど、
なんとかなりますって!
第二話
『俺と母さんの思い出の本』
なんで、
母親とか父親ってのは、
子供のものは自分のもの感覚で勝手に捨てることができるのか?!
かぐりん、
現在住んでるお部屋の掃除を先日済ませて500冊くらいの本を捨てたっすね。
文庫が3割漫画が5割雑誌に書籍が2割かな?
今は部屋に300冊くらいまでに減らしてますが、
実家暮らしだったときはきっと2000冊は超えてたと思う。
小中高の9年間(小学生は4年生から漫画買い始めてたので3年間)で、
なんど捨てられたか。
しかも、
1巻から10巻まできちんと捨ててくれれば良いのですが、
そんなの関係なくきっと適当に捨ててたんで3巻から6巻がない!
と、
中途半端なことされてたんで、
また集め始めちゃってまた捨てられるの繰り返し地獄でした。
漫画であろうと、
小説であろうと、
気持ちの籠もった本を1冊でもプレゼントされたことがあるってステキよ!
まったくもってそんなことなかったですからね。
願わくば、
2人が末永く幸せでありますように。
第三話
佐々木丸美『雪の断章』(講談社)
あれだ!
ホームレスさんは良く覚えてる!
さすがにこの人を忘れちゃってると本当にビブリア読んでた?
と、
なるくらいの存在感の大きい人よね。
でも、
今回は脇役笑
こっちも、
2人が末永く幸せでありますように。
と、
思いたいが末永くはないな。
第四話
内田百閒『王様の背中』(楽浪書院)
運なんでしょうね?
色んな意味で運なんですよ。
これ、
ちゃんと読めるような占い師になりたいね。
なかなか無理ですが。。。
最後は堂々としてたんでOK!
エピローグ
五浦と篠川なら、
篠川のほうがいいな。
事件手帳読んでみたいっす!
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ビブリア古書堂の事件手帖シリーズの続き。
シリーズのその後を描いている。
第一話は、坂口夫妻と坂口旦那の家族関係について。そう言えば、まだ、出てきてなかったーっていうかんじ。
第二話では、栞子さんと大輔くんの二人での謎解き。なんか、短編でまとめられており、懐かしくもスッキリ読めた。
第三話は、志田さんのアフターストーリー。家族の元に帰った志田さんとそれを心配する奈緒。さらには、奈緒に片思いをする男の子登場。
最後はホッコリするような終わり方だった。
第四話は、前巻のアフターストーリー。前作戦った舞砂道具店の店員さんとの似たような争い。小さな悪意によって自らを滅ぼしてしまうという、ちょっと悲しいストーリーだった。
ところどころに、閑話として、大輔くんの思い出の本探しが挟まれており、最後にそれが新潮文庫の『マイブック』というのが、良かった。それが、書名の事件手帖と、栞子さんが言っているのも良かった。また、読み返してみると最初に市場価値もなく、できれば人目につかないほうがいい本とか言っていたのも伏線になっていておもしろかった。
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ビブリアの空白がビブリアで埋まる.選ばれる本もマニアックで,未知なビブリオテークとの邂逅こそが本シリーズの醍醐味.
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久々のビブリア古書堂はやっぱり安定の面白さだな。
本編後の後日談を栞子が娘に話して聞かせるという体裁だけど、それぞれの物語は違った視点で語られる。
こういう後日談って懐かしい人に再び会えてそれだけでなんだか嬉しくなってしまう。
それにしても娘の扉子ちゃんはいろんな意味で栞子さんそっくりだなあ。
物おじしない分、栞子さんよりむしろ名探偵の素養ありかも。
あとがき見ると、どうやらこれからもこのシリーズは続いていくみたいなので、そのうち案外扉子少女探偵物語とか出てきそうな気がする(笑)
ていうか、今度はまた大輔君と栞子さんの生の活躍が見たいな。
お待ちしています。
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原点回帰とでも言おうか。こんなに大きなシリーズになるとは思っていなかった初期のような「古書にまつわる物語」四篇を楽しんだ。
本は物だけれど、そこに付き添う人の気持ちが古書には詰まっていることを思い出す。一旦完結した本編から物語の中では7年が経ち、栞子さんと大輔くんは結婚し扉子という娘がひとり。その扉子に、栞子さんがまるで童話を聞かせるかのように、古書の物語を聞かせる(文体は言い聞かせではないけど)。
それらも面白いのだが、今回はエピローグの、“手帖”のエピソードにグッときた。