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時計屋の女店主が、新米刑事が行き詰まった事件のアリバイ崩しに挑戦する連作短編集。探偵役が時計屋さんという設定に必然性がないのとキャラ造形がいまいちなのが残念なところですが、アリバイ崩しものの短編集自体珍しいですし、一編ごとに趣向を凝らしアリバイ崩しの可能性を追求していて感心します。
マイベストは【時計屋探偵とダウンロードのアリバイ 】。音楽をダウンロードした時間がアリバイになるというのが現代的で興味深いです。
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<学生選書コメント>
美谷時計店には「アリバイ崩し承ります」という貼り紙がある。
「時計にまつわるご依頼は何でも承る」のだという。
難事件に頭を悩ませる捜査一課の新米刑事はアリバイ崩しを依頼。
7つの事件や謎に店主が挑む!
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優しいお話でした。シリアスな本の合間に読むと癒されます。探偵さんの決めゼリフ?はどうかと思いますが謎解きはどれも納得感の高いものでした。
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「2019本格ミステリ・ベスト10」国内編1位。
時計にまつわる依頼は何でも受けつけるという商店街の時計屋さんは、なんとアリバイ崩しもやってくれる。偶然そこを訪れた新米刑事が悩んでいるアリバイについて話をすると、店主はたちまち謎を解いてしまうのだった…という7つのアリバイの短編集。
余分なところを削ぎ落としてアリバイに特化したパズル的な話だが、ミステリ的には面白かった。
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よく練られたアリバイ崩しの数々でした。
少し無理がある様な気もしないでは無いですが、まずまず楽しめました。
話的には深みの無いただアリバイ崩しの方法を披露すると言った内容でした。
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「アリバイ崩し承ります」の張り紙がある三谷時計店。その若き女店主に新人刑事が依頼を持ってくる連作短編です。事件はほぼ刑事事件、動機等はどうでもよくアリバイ崩しだけに特化したところが凄いです。刑事の話の中にきちんとすべての手掛かりがあり、店主の決め台詞とともに解かれる真相は一話ごとに切り口が違って楽しませてもらいました。好きなのは、店主と祖父のクイズのトリックと、最終話の3か月前の日付のトリック。ちょっとインパクトが薄いのは、安楽椅子探偵ものの日常の謎のラノベに雰囲気が似ているからなのか、少し勿体ないです。
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このミスで、14位にランクインしていて、題も面白そうだったので、読んでみた。アリバイというと、何時何分にどこそこにいたということが問題とされるので、時計と関係がある。だから、時計屋の若い女主人が、事件のアリバイ崩しを請負うというのである。設定からしてファンタジーなのだが、アリバイ崩しを頼むのが、難事件を抱えている刑事なのだ。これまた、なんともあり得ない話だ。それなら、思い切り面白い、ほおーっというアリバイ作りを楽しませてもらおうじゃあないかと思ったが、このアリバイというのが、何とも下らない。残念ながら、ファンタジーにもならなかった。
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タイトル通りです。ただひたすらにアリバイ崩しのみに焦点を当てた短編集。商店街の片隅にある時計店には「アリバイ崩し承ります」の貼り紙が。主人公である新米刑事が・・・と一応のストーリーはあるにはあるんですが、これもまたアリバイ崩しのための、まあ添え物みたいなもので。ストーリーは本当におまけ程度だな、と。
昔「こんな事件があってこんな手掛かりが。さあ真相は?」みたいなクイズ形式の本を子供のころに読んだことあるんですが、それに近い感じ。
これはこれで悪くはないんですが、個人的な好みからいうともうちょっとお話を楽しみたかったかなあ。
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捜査一課の新人警官である「僕」が『アリバイ崩し承ります』『アリバイ探し承ります』を掲げる美谷時計店の店主・美谷時乃に遭遇した事件のアリバイ崩しやアリバイ探しを依頼する推理小説。読者も謎解きができる形式になっており、あれこれ推理しながら読む楽しさもあるし、全7話の短編になっており読みやすい。また、各話を読むことで、作中の時間経過がわかる描写もあるため主要登場人物がこの先のシリーズでどうなるのかという関係性も楽しめそうな作品である。(あと本作では全く出されていない「僕」の名前がいつかわかるときが来るのだろうか…?)
事件に関してもひねったトリックや「僕」の奮闘がわかる話、事件を起こした犯人の内面が印象に残る話もあり、バラエティーに富んでいる内容だった。評価としては星4つをつけたが、誤解と偶然が重なってアリバイとなってしまったという話や無理矢理すぎるトリックなのでは…と感じる話もあるので、星3.5つが実際の評価です。
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可もなく不可もなしでした。
緻密に思えるアリバイ工作に「時を戻すことが出来ました」の一言はあまりにあっけなすぎて、刑事形無しやんってw
短編で、一つ一つの話が最後にすべて繋がる話でもないので気軽に読めるのはいい。「5分で読めるミステリー小説」って感じかな。それにしてもおじいさんの斜め20度はないわw
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短編集。時計屋がアリバイを崩すという設定が面白い。
〜以下、ネタバレを含む〜
そういう作風なのかもしれないが、全体的に「偶然」の要素が多いのが気になる。いくつかの短編についてはトリックが一歩間違えるとバカミスになってしまいそうなものが含まれていたが、それはそれで面白く感じた。
全体的に非常によく練られた本格ミステリだった。
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時計にまつわる依頼は何でも承る、ということでアリバイ崩しの相談も受けてくれる時計屋の美谷時乃に新米刑事の主人公がアリバイのある事件を相談していく短編7編。ちょっとした思い込みからがっちり物理を仕込んだものまでバラエティに富んでいて楽しい。経緯を聞いてすぐに時乃がアリバイを崩してしまって解説に入ってしまうのでちょっとあっけない気がするけどだからかサクサク読める。結構綱渡りだと思うけど「山荘」と「ダウンロード」のアリバイが好み。先代店主の祖父が小学生の時乃に仕掛けるアリバイもなかなか。
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犯人のアリバイがキレイに解かれていく様は清々しさすらある。ひたすら、探偵役が最強すぎて、いまいち緊迫感みたいなものは感じなかった。
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トリック偏重の作品は、アクロバティックになりやすく、この作品もややその傾向があるが、節度があって楽しめた。
才気煥発。よくこんなトリックを思いつくものだ。サラサラっと読めて、もったいぶらずにトリックを披瀝していて好感。続編ができるといいですね。この作家の他の作品を読んでみたいと思いました。
第1話「時計屋探偵とストーカーのアリバイ」
胃の消化物から犯行時刻を割り出す。3時に食べたケーキの消化の程度から時間が分かる。しかし、それは実は昼食べてた弁当の中にケーキを食べていたもので、これで数時間ずらす。消化の程度から午後7時が犯行時刻と思われていたが、昼に食べたのであれば午後4時となる。その時間に殺害し、それからアリバイづくりに入ればばれない。被害者は病気に先が短いので、自殺して、保険金を残そうとして計画した。
第2話「時計屋探偵と凶器のアリバイ」
ピストルによる犯行。午後2時から4時までだが、3時までに凶器の拳銃はポストに入れられていた。つまり2時から3時が犯行時間となる。が、実際は、3時以降に犯行は行われていた。最初に太ももをその銃で撃っておき、床に一発撃っておく。そしてポストイン。頭にむけた銃弾は3時以降別の銃で行ったが、床にはいった銃弾の銃と思わせた。
第3話「時計屋探偵と死者のアリバイ」
奥山信一郎は耳が不自由な人だった。殺人現場が奥山の部屋だったが、その時彼女は死んでなく、自力で家に帰った。その後別の犯人に殺された。実は生きていたトリックはいただけません。
第4話「時計屋探偵と失われたアリバイ」
ちょっとややこしいのだけど、睡眠薬を飲ませて、場所を移動させての殺害ですね。アリバイ崩しではなくて、アリバイ探しというのがユニーク。
第5話「時計屋探偵とお祖父さんのアリバイ」
写真を斜めにして撮ると、ちがった時間になるというトリック。物理的トリックです。
第6話「時計屋探偵と山荘のアリバイ」
雪の上の足跡トリック。出ましたという感じ。いかにも本格派。犯人と思われた足跡が実は違っていたというトリック。
第7話「時計屋探偵とダウンロードのアリバイ」
限定DLを使うなんて新しい。その日しかDLできないものをその日に見せていることがアリバイとなるが、時計を15分ずらしておくと、前日に実行することができる。
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2019年度本格ミステリ第1位だが、内容としては軽い読み物程度だというのが正直。
探偵役?の時計店の女店主も今一つ人間味がない。
2月にテレビドラマ化みたいだが、設定もちょっと変えてあるみたいだし見ないだろうな。