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投稿者:showan - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルどおり、いろいろな風が吹いていました。一人の人生には、たくさんの気持ちのいい風、悲しくなるような風、恐ろしいことをもたらす風、それを救ってくれる風など。バルサが単そうを振り回す時、馬に乗って旅をする時、シャタが鳴る時に感じる風は、読みながら、バルサたちが感じるのと同じ風を感じる自分がいました。また次の作品で新たな風と行くバルサに会いたいです。
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『天と地の守り人』のその後も、ジグロとの話も読めて大満足。
今度はもうちょっとタンダが出てくる話を読みたい。
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「だけど、お前が思いだすのがいやだといった、そういう旅が……ひとつ、ひとつの旅が、おまえを、おまえに、してきたんだろうな……。」
バルサとジグロ父娘の歩んだ道、バルサをバルサたらしめるに至った道程のひとつ。
許しと救済と鎮魂の物語。
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まさかバルサシリーズを書いて頂けるとは思ってもみなかったので、新刊が発売されたニュースを見た時は、本当に嬉しかったです。
そういう思いがあったので、この本(私以上にファンの娘が買ってきたサイン本!)は、一文一文を、とても大事に丁寧に読ませて頂きました。
やはり本当に素晴らしい物語でした。
登場人物が、それぞれの想いを持ちながら、自分の立場や役割との折り合いに葛藤しながら進んでいく様子が、歴史的な流れと、奥深い存在論的(ナユグまで織り込む世界観をなんと言えば良いのか、、)な視野で描写されていて、こちらの魂も揺さぶられる読後感でした。
ああ、これがバルサシリーズだよなあ、と、改めて感じ入りました。
ファンがゆえではありますが、書いていただいて有難うございます、と、作者に感謝を伝えたい、そんな一冊でした。
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完結したと思っていた守り人シリーズのまさかの続編。内容的には過去のバルサとジグロの話が中心なので、正当続編とは言いがたい話ではあるんだけど、バルサとジグロの話が読めるだけでファンとしては非常に堪能出来た、というのが正直な感想。
また、外伝と銘打ってはいるものの、物語として蛇足にならないと良いなと思っていたけど、読み進めるにつれてそんなことは全く気にならず、上橋さんの確かな筆力をベースとした物語に身を任せて幸せに浸るのみ、という感じでした。
一方、この形式であと数作書けそうな感じはあるな、とそんな事も思ったりした。また、外伝という形式で、大戦後の新ヨゴ国、カンバルやロタを単に旅をして色んな人と出会うだけ、という物語も読んでみたい。そんな物語、書いてくれませんかね?
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守り人シリーズ外伝。
守り人シリーズを読んだのが数年前なので、前の戦の事情とか、殆ど覚えていなかったのですが、さすが上橋さん。物語の世界へずんずん引き込まれていきました。
サダン・タラム〈風の楽人〉の頭の護衛を請け負ったバルサ。過去にもサダン・タラム〈風の楽人〉達と共に旅をした時の話が挿入されている構成です。
まだバルサがジグロと共に旅をしていた頃、10代のバルサとジグロとの厳しくも固い絆が素敵です。ジグロは本当に“プロ中のプロ”という感じでゆるぎないものを感じますね。
バルサもこの頃の感情の揺れを乗り越えて、その後のブレないカッコイイバルサに繋がってゆくのですね。
ジグロとサリのロマンス(?)や、話の本流にある民族間の確執など、読み応えも満足です。やはり『守り人』好きですね~。
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通勤電車の中で立ったままでも読み進めたくなる本でした。あまりののめり込みすぎに、座って読んでいた時は乗り越しそうにもなりました。
バルサが少女だった頃を思い返しながら辿る護衛の旅。あの時のジグロの想いに気付きながらのこの旅はまた、守る者と守られる者の心のありようを、大人になって幾多の経験を積んだバルサだからこそ気づけたこと、と綴られています。
上橋菜穂子さんご自身も齢を重ね、経験を積んだからこそ紡ぎ出すこと川出来る物語のように思います。
人生経験を積んだ中高年が楽しめる物語だと、思いました。今の子どもたちがこの物語を読めることに嫉妬します。でも、この作品の味わいは時を経てまた読み直すことでわ違う感情が湧き出てくるように思うので、いつも書棚の片隅に鎮座させいつでも手に取れるようにしておきたい、そんな作品です。
成長したチャグムに会いたいな。
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解説がある軽装版をオススメします。
覚えのあるエピソードなのは、発表済み短編を膨らませたものらしい。過去と現在が巧妙に交差する。インド映画ばりに歌いだしたり、ジグロに隠し子疑惑があったり、バルサが後妻?に嫉妬したり、ツッパリ不良ぶっていたり、ツッコミどころ満載。
楽団の頭が狙われる理由についても、あんた最初から言いなさいよ、と。
泣けるほどではないが、『闇の』に肩を並べる鎮魂と融和が主題。序盤のもたつきと、男性陣が薄い、槍術の見せ場が少ないのが惜しまれる。
ジグロに瞬殺された王の槍の人、なんだったんだ…。
あいかわらすタンダがお留守番。トロガイふくめ、もうちょい外伝読んでみたい。早めの文庫化望みます。
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あとがきに「もっと書けませんか? と言われて書いた」という内容が記載されていたが、嗚呼、確かに。書かされて書いたのかなというような蛇足感があり、少し残念に思った。
天と地…もしくは炎路…で終わっておいたほうが綺麗に完結していた気がする。バルサの若い頃の話と、タンダ・バルサのその後が見られたのは良かった。
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過去と現在の行ったり来たりで迷子になりそうだったけど、あとになって読み返しながら物語を追っていった。バルサとジグロの絆がアツい
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現在のバルサと過去のバルサ。
異界への道をつなぎ戦士の魂を慰める楽の音を、
再び護衛することになるバルサ。
その音を奏でる娘が、養父ジグロの娘らしきことには驚いた。
伝説の英雄の墓を巡る
ロミオとジュリエットの現実を解き明かし、
国の未来を手繰り寄せるとは、もはや護衛士の範疇を超えている。
いや、政治的駆け引きの巧妙さは、
かつて山賊の襲撃を退けた時に見たような気がする。
いまだに危険から足を洗えないとはいえ、
現在のバルサが幸せそうで良かった。
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やっぱり面白い。
バルサの現在と過去を1つの旅で繋ぎ、その過去と今の人々も繋ぐ物語。
ジグロが出てくると無敵のバルサが一生懸命な少女になるから好き。
この作品のバルサ始め旅人の姿をみると毎日を一生懸命丁寧に暮らすことがいかに尊いかって思うんだなぁ。
2019.3.21
46
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精霊の守り人シリーズのあと、あのバルサとタンダは結ばれ、大きな戦いで片手を失ったタンダの腕になり助けています。
ある薬草市で、昔ジグロとともに、用心棒になって旅した「風の楽人」旅芸人集団サダンタラムと再び縁が。
その旅は、ある二つの部族の悲しい物語が。
暗躍する暗殺集団。
それはなぜか?謎を解いてゆくうちに、新しい道が拓けて。。。
あの懐かしいファンタジーの世界が再び!
上橋菜穂子ファン必見!
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つれあいのタンダとともに、久しぶりに草市を訪れたバルサは、若い頃に護衛をつとめ、忘れ得ぬ旅をしたサダン・タラム〈風の楽人〉たちと再会、その危機を救ったことで、再び、旅の護衛を頼まれる。シャタ〈流水琴〉を奏で、異界への道を開くことができるサダン・タラム〈風の楽人〉の頭は、しかし、ある事情から、密かに狙われていたのだった。ジグロの娘かもしれぬ、この若き頭を守って、ロタへと旅立つバルサ。草原に響く〈風の楽人〉の歌に誘われて、バルサの心に過去と今とが交叉するとき、ロタ北部の歴史の闇に隠されていた秘密が、危険な刃となってよみがえる。
守り人シリーズは随分久しぶりなんですが、読み始めたら一気にあの世界の中へ引きずりこまれてました。作り込まれた世界観と相変わらず食事の場面が細かくてとても美味しそう!(笑)バルサとジグロの旅が回想として描かれていて、キイやサンサたちとの会話など、小さなところで若きバルサが背負った苦しみの深さが現れます。つらい中でもバルサのことを心から大事に思って気にかけていたジグロの気持ちもサリの目線から描かれていて、血は繋がっていなくとも2人は親子だったんだなあと実感するエピソードでした。どんな人生でもすべてをやりとげることは難しく、その先は未来へ託すしかないと言いながら、それでもできることを一つ一つ積み重ねていく彼女の生き方に読者たちは共感するのかもしれません。
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タンダどんな訪れた市で助けた風の楽人・サダン・タラム。20年越しの偶然の再会。タンダと別れ、彼らの旅の護衛をする事になる。20年前、ジグロと共に護衛した時と全く同じ道のりを、2つの時代を並行させて物語は進む。20年を経てようやく完結するストーリーはモチロン、読み応え抜群。でも、やはりジグロとの旅がとても良かった!アクションも緊張感があり、まだ青いバルサがジグロを守ろうとするシーンが最も印象的だった。