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すみません、学がないのか私には事の重大さが分かりませんでした。
ただ全く自分事と捉えていなかった特定秘密保護法の危うさは少しだけ分かった気がしました。一方で適法なヒューミント部隊は備えるべきとも考えます。
なお、私は例のドラマは拝見しておらず、全くの純粋な興味から本書を読みました。
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自衛隊別班についての取材内容が分かりやすくまとめられており、読みやすかった。取材から報道までがストーリー仕立てに描かれており、緊迫感が伝わってきて面白かった。別班になった人のその後については恐ろしい内容だった。
取材は会食を絡めてが多かったようだが、取材される側からすると、気持ち良く食べたり、飲んだりしてる時に、知られたくない事を聞かれるのは嫌だろうなぁ。「今日の話はなかったことに」って相手から言われても、そう言われた事自体を本に書いちゃったり。相手が質問に答えなかったとしても「おそらくこういうことではないだろうか」という感じに話を進めたり。その結果、命を狙われたりもしてるけど、それでも書くというところには信念の強さを感じた。
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まさに、記者生命、だけではなくて、命をかけた取材って感じで、緊張感を持って読んだ。
意を決して記事を出した際も、なかなか、マスコミでは大きく報じられなかったし、目立った続報もなかったけど、、、
自衛官の中に、身分の保証も怪しい、首相や防衛大臣も知らない仕事をしている人がいるというのは、かなり不味いね。
他の国では当たり前に行われている諜報活動なんだから、外務省でも、警察庁でも、防衛省でも良いけれども、胸を張ってやれば良いと思う。
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今、テレビドラマで話題の別班。この組織は、実在する。帝国陸軍の中野学校の流れをくむ。
陸上自衛隊の非公然の秘密情報部隊で、豊富な軍資金をもちながらも、総理大臣、防衛大臣にも内緒で秘密諜報活動を行っている。
驚くべき事は、本当に別班はあるということだ。
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例のドラマを観てこの本に行き着きました。
別班がどういう人たちなのか、どんな生活をきているのか等が書かれていると思い読みましたが、その辺の情報は少なく、個人的には期待はずれでした。
また、漢字だらけの軍事用語等は素人の私には読みづらく何度も途中で挫けそうになりました。
その辺りも含めて知りたい方には良いのかもしれません。
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別班について、徹底的に取材された本。
やたらと難しく書かれているので時間はかかるが、別班について書かれていることだけ読めば、誰もがそれなりに充実できる。
ただ、ここまで労力をかけたのだから、全文読むのが礼儀な気がして全てのページに目を通した。
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T B S のドラマV I V A N T を見て関心を持って読んだ。別班員になるための面接時の口頭試験問題はドラマと重なり興味深かった。自衛隊にこのような組織が秘密裏にあったとしても国際情勢からすればある意味理解できなくもない。今の自衛隊は旧陸軍とつながっているんだなと感じさせられた。加えてスパイ活動をしなければならないような国際情勢を憂える。よく取材されていて、考えさせられる。お薦めです。
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VIVANTからこの本に辿り着いた。まるで映画の世界。フィクションを読んでいるのかという錯覚を得た。謎に迫っていく鬼気迫る様子がこちらにも伝わってきた。「ない」とされるものを「ある」と証明することは非常に困難であることは想像に難くない。石井氏には、さらに突っ込んだ取材を期待したい。
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別班についての情報と経緯などを取材を通して書かれた、一種のドキュメンタリーを追体験させられた作品でした。
別班の真実のみについて言及するのであれば、最後まですっきりするものではなく、フィクションとノンフィクションの狭間を行き来する感じを否めません。しかし、取材という見地から見れば、別班の在り方や組織、職制、そして情報収集の心得など、色々と知ることができました。
謎は謎のまま、別班情報を得るというスタンスで読めばそれなりに楽しめる作品だと思います。
個人的には得るものがあったので、星四としました。
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自衛隊の秘密組織「別班」について当時の取材をもとにまとめた一冊。多少複雑で、興味が惹かれるのは難しいかと。
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「別班」という自衛隊の闇組織があるというお話。
国会でも何度か取り沙汰された問題で、(知らないことになっている)政府答弁は「無い」の一点貼りだが、本書を読む限りあって当然なのだが・・・
国防という観点で必要な組織だと思うが、シビリアンコントロールできていないところが問題で、それをやるにはまず憲法変える必要あるので、知らないことになっているのでないかと思う。
それにしてもこういう本が普通に出版されて、何のお咎めなしというか、ワードショーなんかで取り上げられないお国ぶりはどうなんだろ?
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日曜劇場『VIVANT』から本書に辿り着きました。
存在しないとする別班を
存在するものだと取材していくものだから
結論に至らない。
全て信じる訳にはいかないけど
全てウソとも言い難い。
個人的にはあって欲しいと思いますよ、
ドラマみたいな別班。
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最近流行ったテレビドラマの中で言及が在った存在の「実際」ということで、2018年に登場した本書に脚光が当てられていた。関心の在る分野でもあるので、本書を入手して紐解いてみた。
ゆっくり読んでみた。「“謎”が更なる“謎”を招じる?」というような側面が在る内容だとも思ったが、興味深く拝読した。
「特定秘密保護法」というモノが在る。2013年に成立して2014年から施行されている。「防衛」「外交」「スパイ活動防止」「テロリズム防止」という4分野の中の特定の項目に関連する情報を「特定秘密」に指定し、その取扱い方を定めて情報漏洩を防止するという主旨であるという。そういうようになると、「特定秘密」に「何が指定される?」ということになる。更に「政府が知られたくない情報を指定すると、国民が知るべき情報の隠蔽も在り得る?」ということにもなる。
こういう中、「自衛隊の密かな活動?」がそういう「恣意的(?)な隠蔽の対象?」となって行くのではなかろうか、また自衛隊の密かな活動そのものが、適正な自衛隊の運営という見地で大きな問題が在ると見受けられるということで、一部に話題になる場合も在った「別班」なるものに注目したというのが本書だ。
結局、通信社の記者である著者は、「別班」なるモノが存在するということを、5年以上に及ぶ取材を通じて纏め、記事を配信している。本書はその記事を纏めるに至った過程にも紙幅を割きながら「別班」なるモノに関して論じている。
秘匿性が高いと見受けられる事項を扱うようなグループを、組織機構の「編成表」の隙間のような部分に紛れ込ませて、それが活動等を継続する中、例えば「別班」というような通称で一部に知られるようになるというのは在るのかもしれない。そういうことが在り得るとしても、最上級の幹部が通暁しているのでもなく、担当大臣も全く知らない中で、形式的に隊員の身分を外して国外で諜報活動をしているらしいというのは、「酷い逸脱?」という点が本書の問題意識である。
英語で言う「インテリジェンス」の情報関係の活動、または諜報というようなことに力を注ぐというのは必要なことなのかもしれない。そしてそういう分野は秘匿性が高い。だからと言って「逸脱?」が善い筈もない。「逸脱?」という形で入った情報は、或いは取上げられず終いに終始するのではないか?
国際関係が難しくなり続ける中、自衛隊のような機関が情報を独自に収集して行くことに「ダメ!」と言う方は少ないと思うが、「やり方」は大切であろう。
本書は何年間にも亘る著者の地道な活動や、所謂“スパイ活動”に関する研究、密かな活動の経過が長く存在する事等、非常に興味深い内容が満載である。色々な事を考える材料として、御薦めしたい一冊だ。
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本書は、身分を偽装した自衛官に海外でスパイ活動をさせている、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」の実体に迫ったものである。
「別班」は、ロシア、中国、韓国、東欧などにダミーの民間会社をつくり、民間人として送り込んだ「別班員」に、ヒューミントつまり情報工作活動を展開させている。
日本国内でも、在日朝鮮人を抱き込み、北朝鮮に入国させて情報を送らせる一方、在日本朝鮮人総聯合会にも協力者をつくり、内部で工作活動をさせている。
たしかに、アメリカのDIA(国防情報局)のように、海外にもヒューミントを行う軍事組織は存在する。
しかし、いずれも文民統制(シビリアンコントロール)、あるいは政治のコントロールが効いており、首相や防衛相がその存在さえ知らされていない「別班」とは明確に異なる。
張作霖爆殺事件や柳条湖事件を独断で実行した旧関東軍の謀略を持ち出すまでもなく、政治のコントロールを受けずに、組織の指揮命令系統から外れた「別班」のような部隊の独走は、国家の外交や安全保障を損なう恐れがあり、極めて危ういといえるのだ。
「別班」はいわば帝国陸軍の“負の遺伝子”を受け継いだ“現代の特務機関”であり、災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”の部分とは正反対の“陰”の部分といえる。
帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた“負の遺伝子”とは?
日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?
――身分を偽装した自衛官が国内外でスパイ活動を行う、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」に迫った日本で唯一の書!
別班と三島由紀夫の接点、別班と米軍の関係、海外の展開先、偽装工作の手法、別班員になるための試験問題……災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”とは正反対の“陰”の実体!
ドラマ「VIVANT」で話題となった自衛隊の秘密情報部隊「別班」。
その由来は、旧日本陸軍の秘密情報部隊「中野学校」で、「別班」のメンバーを訓練する陸上自衛隊小平駐屯地での「心理戦防護課程」が「中野学校」の流れを汲む調査学校と業務学校が合併したもので、調査学校の校長や教官が中野学校出身者が務めていること、「心理戦防護課程」の教育内容は中野学校での訓練内容と同じ。
「別班」の海外展開は、冷戦時代に始まり主に旧ソ連や中国や北朝鮮に関する情報収集と工作を目的に常時3箇所程度を維持して活動し、最近ではロシアや韓国やポーランドなどで活動中。
非公然組織だった「別班」が公に知られるきっかけは、1973年8月8日に起こった金大中事件でKCIAが金大中拉致を実行する前に金大中の張り込みを「別班」がしていたことが判明し、1975年2月に共産党による自衛隊や「別班」内部からの告発が「別班」についてあり「別班」含む「青桐グループ」の詳細が知られるようになって、2013年に共同通信が「別班」について報道し、ドラマ「VIVANT」の脚本を執筆した福澤克雄がドラマ「VIVANT」のストーリーを思いついたきっかけの報道だった。
ドラマ「VIVANT」の参考図書とだけでなく、世界の裏の歴史を知る入り口にあるルポルタージュ。
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VIVANT放送からはちょっと時間が過ぎたけど、別班の存在を探ったもの。
大臣、陸上幕僚長が「存在しない」とうたう別班こと陸上幕僚監部運用支援・情報部別班について、5年半のべ50人以上の関係者(OB含む)に取材して記事にした内容。
たとえ存在するとしても、国家の安全のためになるのか、外交や安全保障を脅かすものか、特殊精鋭かはたまた組織の盲腸か。
存在するとしても一度否定したことに対して、明るみに出てこないだろうな。
あれはドラマとして面白かったということにしよう。
297冊目読了。