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「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」
シリーズ第2弾。
スマホ落としたシリーズ第1弾は、スマホ落とした以前にセキュリティ含めて甘々な彼氏が出て来た。でも、今回はそんなことは無い。主役は凄腕の元エンジニアであり、現在はFBIも一目置くサイバー捜査官・桐野良一である。
話の軸となるイベントは2つ。一つは、桐野vs浦井光治の攻防と取引。浦井とは、第1弾で彼氏のスマホを乗っ取り、稲葉麻美を追い詰めたシリアルキラーである。前回、この丹沢山中連続殺人事件の犯人は無事に逮捕され、現在は起訴を待つのみ。のはずだったが、ある殺人だけは黙秘を続けている。そして、突然浦井は黙秘を解く条件として桐野と対話することを要求する。
もう一つは、巨額仮想通貨流通事件である。仮想通貨を取り扱う会社から何百億の巨額マネーが何者かによって流出したのだ。警察は後手後手に回り何も手が出せない。さらに、この事件には、カリスマクラッカーMに加え、ホワイトハッカーJK16の関与が浮上してくる。
物語は二つのイベントを軸に進んでいく。次々と身元不明の遺体が見つかり、桐野の彼女にクラッカーの魔の手が忍びより、浦井との対立関係は思わぬ形で休戦。そして、事件の首謀者Mを追跡する。全体的に警察小説の様に仕上がっている。
とは言え、ハッカーとクラッカーは似て非なるものであり、きっかけ一つ違えば桐野と浦井は入れ替わっていた。そんな裏表として二人が存在する所にはサイバー要素も取り込んでいる。
もちろん、犯行の土台にはサイバーがある。前回はスマホを落としたことから乗っ取りだが、今回は無料WiFiからのスマホ侵入である。前回よりも犯人の手口のレベルは上がっており、仮に現在暗躍するクラッカーの犯行を参考にして犯人を組み立てたのならば、日本警察もアメリカの様に凄腕ホワイトハッカーやクラッカーを雇用し、サイバー対策のレベルを上げることが急務に見える。
桐野と浦井の最終決戦を見るに、浦井は犯人の背後で糸を引く黒幕として再登場を予感させる。サイバー警察ものとして一つ出来た感じがする作品だった。
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181106.2日で読了。楽しかった。導入部が誰でも分かる入口なので、ポロっと引き込まれてしまった。ABCの人物分け、場面転換の早さも読みやすかった。
パスワード変更を促すメールの場面は、まさに文章の流れ通り、違和感なく登場人物同様騙されてしまった。
犯人側もただのわけわからん奴という訳でもなく、彼なりの背景や動機も語られており良かった。ような。ここは犯人像が狭まった気もしており、まだハッキリ言えない。
ラストの主人公のどんでん返し。私はそのまま犯人に逃げ勝ってしまってくれと思ってしまった。
彼女側にも確かに理由はあるのだけど、あの場にいたら捨ててしまうと思う。
そんな中、ラストの富田君の懐の深さには感服です。
最後の締め方は少しキレイすぎて、もう少し欲しかったけど。
映像化もしやすい感じでした。セクシー女優版の深夜ドラマもやってほしいな。
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ネットには無邪気とも言えるような悪意がいっぱいということですが、読んでいて気持ちのいいお話ではありません。視点がコロコロと変わるし、明らかにミスリードを狙ってるところもあまり好きではないかな。
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あああああああああ!!!!
もう、シリアルキラーが凄すぎて。
ダメだけど、好き…
面白かったー!
めっちゃ今後気になるのに完結してるしー…
面白かったー!
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“話題作の映画化に合わせた続編”は期待外れに終わることが多いけれど、これは前作を凌ぐスリルとおもしろさ。展開やらは突拍子もなかったり、主人公に好都合な設定だったりと甘さも感じるがそれはそれ、サイバー犯罪の無限の可能性の恐ろしさに最後までどっぷり震えさせてもらった。
でもなぜか前作と同じく途中まではなかなかページが進まず、勢いにのるのは後半からなんだよなぁ。
まだまだ続きますってお楽しみを残す余韻に浸りながら、どの登場人物よりも殺人鬼の彼の謎めいた闇に魅了されている自分に気づいてハッとする。
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スマホは便利だが扱いがやっかいだ。やっかいだというのは使い方が分からないということではなく、落としたらたいへんだなという意味だ。アドレス帳管理はもちろんのこと、銀行振込やネットショッピングなどもスマホを利用しているので、落としたら個人情報が丸裸になってしまうという危機感がある。
また、近年では個人でもクラウド環境でのデータ保存が簡単にできるようになったので、メモに残さずスマホ経由でクラウドにデータを残すことも多い。スマホの中には各種IDやパスワードなども入っているので、スマホを落としたとたんに何もできなくなる恐れがある。
情報を集約することは利便性の向上につながるが、一種類の集約方法だけだと万が一の時に破綻する。大切なことは分散集約するのが安全なのだが、そうなると利便性が損なわれてしまう。その両方を満たす方法はないのかと考えているが、それがなかなか見つからない。
せめてスマホを無くさないように、クリップつきのストラップで胸ポケットに固定している。多少見た目が悪いのだが、なくすというリスクを考えると精神衛生上最良の方法だ。
志駕晃さんが書かれた「スマホを落としただけなのに」は、映画化もされている大人気の小説だ。私もワクワクしながら一気読みしてしまった一冊だ。そして続編として発刊されたのが、今回ご紹介する「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」。映画の公開に合わせるように、書店の平台に置かれている。
物語の主人公は、サイバー捜査官の桐野良一。FBIも一目置くほどの優秀なシステムエンジニアだが、民間企業のSEとして得ていた高給を蹴ってまで転職してきたという変わり種でもある。
その桐野が巨大仮想通貨がらみの犯罪に駆り出されるのだが、そこで登場するのが前作で連続殺人を犯して逮捕された浦井だ。桐野と同等かそれ以上の知識と技術を持つ浦井は、桐野に協力する姿勢を見せる。その真意は何なのか。仮想通貨事件とも絡んで、大きな流れの中に桐野は巻きこまれていく。
前作と違ってスマホは落とさない。前作で落としたスマホの延長線上で、桐野が大きな犯罪に巻き込まれていくという設定だ。スマホの情報から一人の女性が追い詰められていく前作も面白かったが、それ以上に広大なネットの世界で繰り広げられる攻防も迫力とスピード感があって面白い。
前作がすぐ身近に潜むサイバー犯罪だとすると、本作は社会全体が混乱して結果的に自分にも害が及ぶという怖さを感じる。前作同様に一気読み必須の一冊だ。前作もぜひ読んでいただきたい。
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映画化した人気小説の続編。
サスペンスの中にハッカーなどの要素が含まれているため、説明が多く、全体的にわかりにくかった。
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前作が面白かったので期待したが、スマホは落としていない。。。普通のサイバー犯罪ものになってしまった。結末もどんでん返しを狙ったつもりが、数ページで急激にとってつけた感があって消化不良気味。
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スマホを落としたシリーズの続編。前作で逮捕された浦井が本作の主人公の神奈川県警サイバー犯罪対策課の刑事の桐野と組んで、仮想通貨流出事件の犯人を追うことになるが。
前作と比べて日本全体が標的になる。行政や経済などIT技術に大きく頼っていることもあり、単なる物語という感じがしませんでした。警察のサイトがランサムウェアにかかったりと、スマホを越えた被害が発生して。前作よりはスケールが増したのは確かです。
殺人犯の浦井が何となく憎めないキャラになっているのが違和感ありかな。でも面白かったです。
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県警のサイバー捜査官である桐野良一は、犯人のパソコンからデータを復元し解析するデジタル・フォレンジックに忙しい日々を送っている。
一方、恋人の美乃里は、何者かにスマホにウィルスを仕掛けられ、生活を覗き見されていた。
スマホは落としてないが、スマホの中身、ネットの閲覧履歴、メールや電話も全て他人に知られてしまう、デジタル社会の恐ろしさ。
狙われたらウィルス対策ソフトも対抗できない。
ミステリーとしても捜査の過程も面白かった。
「羊たちの沈黙」だね。
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シリーズ第2作。話としては続いていて、本作ではスマホを落とさない。よく考えられたストーリーだし、次々と視点が変わる中、引き込まれてどんどん読み進められた。細部に雑なというか非現実的なことが目につくのと、真相の一部が読めてしまったのが難点。それと恋人はもっと大事にすべきだと思うぞ。
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前作より規模が大きくなっていて「こりゃ大変だ」という感じだった。スマホを信じすぎた私たちの無力さを感じる。スマホ、というか携帯電話が存在しなかった頃、他者とこんなにも繋がることがなかった頃、私たちは一体どうやって生きていたんだっけ?とふと考えてしまう。
そして時流に合わせた組織編成や人材確保をしなくてはいけない警察も大変だなぁと思った。実際はもっと法や規則に縛られて捜査がスムーズにいかないこともあるんだろうな。
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今回作もとても面白かったです。SNSの恐ろしさというか、ネット犯罪の取り締まりについてすごく勉強になりました。
(2018.12.16読了)
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出張先で散歩のお供としてオーディオブックを購入。
情報セキュリティの啓蒙本としてとてもいいと思う。
現にスマホのパスワード等設定を見直すきっかけになった。
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実写映画化もされたミステリー小説の続編。と言っても前作で事件は解決しているので登場人物は犯人のみが続投という珍しいパターン。この設定を活かしたスケールの大きな話になっている反面、スマホを落としたという身近なテーマによるリアルな怖さは減衰したか。でも決して絵空事ではないのかも…