投稿元:
レビューを見る
生きるうえで大切なことを教えてくれる。そんなジイの存在があたたかくうらやましい。いや、死ぬ間際でいいから、そんな存在に自分もなってみたいと思う。静かに海辺で暮らし、つつましく生きる。穏やかに。家族を思いながら。そんな人生の最後を迎えられたらどんなにいいだろう。
投稿元:
レビューを見る
私は、藤岡陽子先生が大好き。どの本を読んでも読み終わった後に心にほんわかした余韻が残る。
今回も3人のじいが出て来たが、その3人の話が繋がっているのに驚き、感動した。
「人生は短い 今日一日を限界まで生きろ」文中に載っていた言葉だ、心に沁みると思ったら、本のカバーの後ろに載っていた。
何時自分の人生が終わるか分からない、やりたい事は先延ばしでは無く、今、やりたいと思う。
投稿元:
レビューを見る
とても、素敵な3人のジイ。
年老いて来たら、自分の最後をどこで暮らそうか?
「海神」(わたつみ)、「夕凪」「波光」(はこう)
どれも、素晴らしい生き方をしている。
海神のジイは、孫へ自分の力を与えて、引きこもりの孫の成長を後押しして、天国へ!
夕凪のジイも、老後一人。診療所を閉院して、瀬戸内の島で、自分の能力を発揮させる。
波光もジイも大学受験の孫に、会社の社長を退職して、石の博物館を運営し、島の皆に愛されている事を示す。
そして、その三人は、話の中で、つながっている。
色んな人生を歩んで来た事で、小学生の孫、アラフォーの看護婦、そして受験生の孫へ、自分が、過ごしてきた背中を見せるのである。
人生は短い、
今日一日を限界まで生きろ。
いい小説であった。
孫への接し方も考えさせられた。
そう、孫の成長は、最後まで見る事が出来ないから、余計に愛しいと、・・・
自分は、何を残せるだろうか???と、問う小説であった。
投稿元:
レビューを見る
強くなりたいと願った時に、人はもう強うなってるもんじゃ。
ただな総領。
逃げてもいいが、逃げ続けることはできないんじゃ。
自分の人生から逃げきることなど、できないんじゃよ。
自分の弱さを受け入れた時に初めて、人は強くなれる。
人生は短いぞ、澪二。
今日一日を限界まで生きろ。
投稿元:
レビューを見る
最後、読み終わって、
無性に「うぉー!」って叫びたくなった。
3人のジイが、
自分より若い人にエールを送る。
生きてくことは辛いことも多いけど、
そのエールを真摯に受け止めたい。
投稿元:
レビューを見る
初読みの作家さん
お爺さんと子供が朝焼け?を見ている装調で
タイトルともに目を引きました(^ ^)
当たりでした!
素敵な生き様のジイ(爺さん)3人。
瀬戸内にある小さな二つの島。
ジイ達が送る若者へのエールにホロっと来ました。
またまた素敵な作家さん見つけてしまった\(//∇//)\
投稿元:
レビューを見る
人生も終盤になった3人のおじいさんの言葉が心に響く物語。海神のじいちゃんは優生に勇気をくれた。夕凪の志木さんと月島先生に、また続きの物語を望んでしまう。波光のじいちゃん、カッコイイなぁ。澪二もまた新しい道を目指すだろう。次の世代に生き様を見せるって素敵だ!「人生は短い、今日一日を限界まで生きろ」……いい言葉だ。
投稿元:
レビューを見る
三人の爺さんの言葉に心が動いた。瀬戸内の海をいつの日か訪れたいと思った。
「強くなりたいと願ったときに、人はもう強うなっているもんじゃ。」
「逃げてもいいが、逃げ続けることはできないんじゃ。自分の人生から逃げきることなど、できないんじゃよ。」
「仕事ができるというのは、決められたことをこなすというだけではなく、自分の職業に込められた意味を知り
、何のためにその職業を遂行するのか考えながらや遂げることだとぼくは思う。」
歳を取る良い事2つ
「一つはこれから先どのように生きようかという悩みが少なくなること。もう一つは、大切にするものへの比重がますこと。」
投稿元:
レビューを見る
瀬戸内海の小島が関係している3つの短編集でした。3つの話は薄く関わり合いながら、別物語として展開してします。1話目は不登校児が曾祖父との約束から、勇気を出して立ち上がっていく話、2話目は真摯な開業医と看護師の話、3話目は駅伝の有力選手だった高校生が、怪我から自暴自棄になりながらも、祖父との関わりの中から立ち直るきっかけを掴んでいく話でした。藤岡作品は、落ち込んだ時に勇気をもらえるので、読後感が爽やかで好きです
投稿元:
レビューを見る
「海神ーわだつみ」「夕凪ーゆうなぎ」「波光ーはこう」美しい海辺を舞台に繰り広げられる3人のジイの物語が収録されています。
「海神」では末期ガンを抱える清ジイと、いじめが原因で不登校となったひ孫が交わした最後の約束が明かされるラスト3ページに泣かされる。
「夕凪」はクリニックを閉院すると宣言した70代後半の医師、月島と一人で暮らす48歳の看護師、志木の人生を生き抜く怖さと死への恐怖が苦しい程伝わって来て胸が締め付けられる。
3話の「波光」は1話の「海神」と深くリンクしており人間の縁に心打たれる。
静謐で温かな物語。
投稿元:
レビューを見る
心が癒されるショートストーリー。月島先生の話が一番好きだったな。生きる姿勢、物の考え方含めて。最後まで読んで、また最初から読んで、やっと自分のなかで物語が完結した。
投稿元:
レビューを見る
亡き父に会いたくなりました。実直で誠実で穏やかで物知りだった父に色々な話をしたい…。
声が聞きたい…。そんな事を思い出させる作品でした。
投稿元:
レビューを見る
三つの話が最後に瀬戸内海の小さな離島で繋がった。
特別なこともない市井の人々の特別でもない話が静かに語られる。
そして瀬戸内海の離島での静かな日々にみんな溶け込んでいく。
静かで、穏やかな、そして人と人が繋がっていく。
みんな、誰かと繋がって、誰かに背中を押され、次へ繋げていく。
私も子ども達に、そして孫達に何でもない自分だけど何か自分だけのものを残さなくては、なんて思ってしまった。
何か探さなくっちゃ。
投稿元:
レビューを見る
心があったかくなりました。3人のお爺さんのあたたかさ、描写となる瀬戸内海の大きさ、爽やかな自然の空気感に引き込まれて夢中になって読みました。
大きな話の展開はないけれど、本当にありそうな家族や友情のあたたかさに癒されました。
投稿元:
レビューを見る
瀬戸内の小さな島に暮らすジイたちの話。
表表紙の言葉
「人生は短い。今日一日を限界まで生きろ」
第三話のジイが孫に伝えた言葉。
本書を読む前にこの言葉を見た時、毎日必死に一生懸命生きろと少し厳しく言われているようだった。だが、読了後の今は違う。人生の終わりに近づいているジイたちの話なのだが、私自身はより濃い人生を歩みたいと、希望に満ちた気持ちになっている。
歳を取ると大切なものが年々減ってくることで大切にするものへの比重が増すのだそうだ。
私もいつか、本書のジイたちのようなバアになれるだろうか。