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僕は「図画工作」はずっと「(限りなく1に近い)2」だったので、美術には強いコンプレックスがあります。だから「アートシンキング(芸術思考)」と言われても抵抗がありました。
しかし、この本はめちゃくちゃ面白かった。アートは感性だけでなくロジックと両輪で回ることを、岡本太郎やゴッホを事例に説明されると納得がいく。そして、それがビジネスにおける「イノベーション」つながるのもよくわかった。
ただ、この本を読んだだけ出来るようになるわけでありません。自分で手を動かさないと。まず第7章を自分でやってみて、さらにその先まで体験していくこと必要でしょう。そしてすぐに出来るようになるわけではなく、沈殿していていつか表に出てくるまで待つことも大切だと思いました。
さて、根強いコンプレックスを持つ僕が、この先に進めるかどうか(苦笑)
■ビジネスの限界はアートで超えろ!/増村岳史
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ビジネスと共生するアートの潮流を導入に、アートとデザインの本質に迫りつつそのクリエイティビティについて考察し、アート界のイノベーションの歴史を振り返ります。そしてクリエイティビティはアートシンキングによって実現できるとして、感性とロジックを回すことと先入観を持たない緻密な観察力が重要説く。また、それらを自分自身の中で高めるには絵を観ること、デッサンを学ぶことが必要と締めます。
ゴッホがPDCAを回していたり、爆発する芸術に設計図があったなど、思いもよらないアートを巡るエピソートをとても新鮮な思いで読みました。「ビジネスに新しい発想を持込にはアートを取り入れる。」というのが本書の主題ですが、日ごろもやもやとしているアートについて、ビジネスの視点から切り取ることで、アートそのものがとても分りやすく説明されていてます。もちろんビジネスのクリエイティビティにも強力な戦力になりそうです。
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ビジネスやマネジメントにアート/アートシンキングが及ぼす威力、実業家がアートを求める理由についての解説は面白い。実業とアートが密接に関わり影響を与えている事実を端的に伝えていて、新しい気づきがあった。
後半、アート作品の鑑賞方法、分析の仕方について親切丁寧に記述されているが、この部分は少し残念。分かりやすい絵画入門書は世の中に沢山あるのでそれらに任せておいて良かったのでは…。
ページ数の制限があったのかも知れないが、もう少し前半についての事例紹介や解説が読みたかった。
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アートがビジネスマンに大事というのはなんとなく感じていたが、なぜ大事かというのが言語化された気がする。
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アートシンキング、書いてあることは分かります。
途中までは大変興味深く拝読しましたが、最後はやや宣伝っぽくなったのは残念でした。
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アート
思考を表現するもの
必ずしも報酬が発生するわけではない
デザイン
クライアントの課題解決
報酬が発生
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ビジネスへのアプローチをロジックやサイエンスからではなく、アートから発想する大事さを説く。その一方で、藝大生に数学が得意な学生が多いことや、デッサンはロジックであるとの記述もあり、両者は対極にあるのではなく、実は根っこで通じているものだとも感じた。アートに対して、取っ付きにくさを感じていたが、やや近いものにも感じさせてくれた。
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アート思考
ゼロからイチを創るアーティストの考え方や方法を実践する思考法
アートとデザインの違い
・アート :問題提起(自分の内側から表現したいと思うことを表現する)
・デザイン:問題解決(クライアントの問題を解決する)
アート思考を身につける方法
・見るのではなく 「観る」 。「観る」は、対象を能動的に捉え考える (右脳と左脳を行ったり来たり)
・全体の「俯瞰」と細部を「観る」を交互に行う (抽象と具象の行ったり来たり)
・美術のスキルがアート思考を高める。デッサンを描くなど、観察し絵を描く
・アート思考の根源は 「美意識」
クリエイティビティとは組み合わせ。
これまで印象派が「対象物を感じたままに描いていた」のに対し、
ピカソは「対象物を複数登場させ多面的に描く」ことでキュビズムを生み出した。
デッサンのコツとして、数学的な物事の見方が必要。
絵を描くことは感性を司る右脳も大切だが、論理を司る左脳と統合した能力が必要なのだ。
デッサンの素振りを続けることで、あらゆる場面でクリエイティブな要素を生み出すきっかけとなる。
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借りたもの。
MFA(美術学修士)がビジネスで求められることが指摘されている昨今(ステータス?)。
美術(アート)がビジネスで求められる理由。
それはAIのディープラーニングが如く、ジャンルの垣根を超え俯瞰でものを見る能力が求められているため。
ニール・ヒンディ『世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること』( https://booklog.jp/item/1/4295402443 )、山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』( https://booklog.jp/item/1/4334039960 )でも紹介されたもの。
MBAの理性、ロジック一辺倒になったがために欠けてしまった感性を取り戻す、世の反動なのかもしれない。
そうした感性が、デザイン思考(新たな解決方法)を導き出す原動力となることを強く訴える。
ヴィジュアル化は新たな発見につながる(p.32)事実や、アートを取り入れることで都市景観が改善し、落書きが無くなり、治安が良くなる……結果としてその土地の地価が上がった話など、アートの有用性を強く訴える。
ルネサンスの巨匠・レオナルドを例に挙げ、アート(絵画)に留まらず、デザイン(設計)、サイエンス(医学、科学)、テクノロジーに至るまで、相互に影響を与えていた事例を紹介。
感性は天性のものではなく、学び鍛えることができることを指摘。
即効性のあるものではないことを、著者も理解しつつ、“いつか”発揮されることは事実だろう。
著者は日本人はデザイン思考で必要とされる「じっくり観察する」、物事をありのままに冷静沈着に事実として捉えることが苦手であると指摘。石川俊祐『HELLO,DESIGN 日本人とデザイン』( https://booklog.jp/item/1/4344034449 )を呼んだ時のモヤモヤが解消された気がする。
後半には教養としての芸術の見方、ゴッホの色彩学など。秋元雄史『武器になる知的教養 西洋美術鑑賞』( https://booklog.jp/item/1/4479393153 )、徳光健治『教養としてのアート 投資としてのアート』( https://booklog.jp/item/1/429540294X )に通じる。
そして絵の描き方の指南まで。この方法論は著者が主催する『ART & LOGIC』( http://artandlogicseminar.com/ )のカリキュラムのひとつだろう。面白い。
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日本の美術の授業では、とにかくまずエモーショナルに描くという行為から始まるが、海外ではそうではなく、まず美術を鑑賞してから始めて実践に入る。そして、また実践後は鑑賞と同じサイクルを回しながら教育する。感性や感覚を一切除外し、モチーフを模写するスキルから教えることもある。
東京芸大では数学が得意な人が多い。いかに美術にはロジックが必要かということを物語っている。
美術をロジカルに鑑賞して自分なりの問いについて考える行為は、頭の中を整理し創造性を生み出す訓練となる。
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13歳の、、、がとても昨年最もいい本だなと思い、本書も読んでみることに。イノベーションとアートの関係性、いかにして0から1を産むのかというところがポイントだが、落ち着いて考えれば解はないので、アートに興味を持って、学ぶことが必要と説く。Facebookの本社には社員が毎日描き加える形のアートや、未完成のアートがたくさんある。アートに囲まれていればクリエイティブなイノベーティブな仕事ができる。CCOというクリエイティブオフィサーを重要視する企業も多くなってきたと。そして、経営とアートの関係性を見てみると、新しい価値の創造、調和とバランス、時代を読み取る、この3つに共通項がある。我々の日々の仕事や生活は表層的な思考でこなしているが、実は深層的な思考を持っていなければ路頭に迷う。だからこそ、いつか効くアートをやっとくことに越したことはないよと。一方で、アートは作り手であるアーティストが自分の中にある何かを表現するもので、デザインは、依頼者の課題解決をするソリューションである。この違いをはっきりと認識できたのはよかった。デッサンはロジックだ、だから後天的に学べるものであるという論理は希望がある。ただ、キャンバスに向かって、木炭で下書きの下書き、デッサンを始めたときの興奮は今でも忘れない。一番好きだったかもしれない。木炭で構図を決めて、ハタハタとタオルで木炭を落とし、油絵具を落とし始める。その構図というのが俯瞰的な思考で、色をつけていくのが細部。つまり俯瞰と細部を行き来しながら完成に向かうアプローチは、理系であり、ロジカルシンキングとも通じるよねと。気がついている人の方が多いと思うが、アートとビジネスをつなげるという点では新しい視点であるが、それぞれの意味は全くもって普遍であり、何ら普通の話で、全体像を把握し、方向性を確認してから細部に、ロジックを組んで望んでいくのがいい。それをアートで鍛えようということになるが、当たり前と言えば当たり前ではあるか。
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アートが人の視野や思想を広げるものだということがわかる
なぜなら、絵を観るときにその対象物を把握するのにたくさんの思考が働くからだ。
私は幼少期の色覚検査で少し異常があり、光の当たり方で黒と赤が見分けられない時もあった。そして、学校の美術の授業で、他の人が例えば木の幹を茶色で塗っているのに、僕は少し暗めの緑で塗っていた。それを「間違ったこと」と捉えていたけど、この本の内容を見ていると、それも個性だし、色覚が異常というのは、他の人が持ってない感覚だから、たくさん絵を描いてみても面白いのではないかと思った。
あとは、アートとデザインの違いを理解できたのは大きかった。アートは価値観や問題定義を自由に表現したもの。自分も色々描いてみたい。
アートを観て視野や思想を広げることが人生を豊かにする。今後は積極的に美術展などに行ったり、アートの本を買って感性を磨いていきます。
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2023.03.13 1日で読み終えてしまった。手軽にアート思考がわかる。著者の別の本で読んだ内容とも重なる部分があったので早く読めたのだとも思う。
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著者はビジネスパーソン向けに、デッサンを通して創造性を刺激するプログラムを提供する会社の社長。
アメリカでは最近、MBAよりもMFA(美術学修士)を持っている人材のほうが重宝されるという潮流がある。MFAホルダーは、右脳と左脳を統合してバランスよくものごとを考えることができ、魅力的な商品やサービスを生み出す力を持つ。
アート思考とはアーティストのように視点を変え、より創造的で革新的な解決策を見つけるプロセスのこと。これを通じてイノベーションを推進し、リスクを取ることがビジネス成長の鍵となる。
アート思考を身につけていたCEOとして、アップルのスティーブ・ジョブズ、ソニーの大賀典雄などが挙げられる。
アートとデザインの違い
- アート …自分の思いを表現したもので、問題提起が目的。ゼロから1を生み出す
- デザイン …他人の思いを表現したもので、問題解決が目的
著者の仮説「絵を描くということが、すべての創造の源になる」。絵を描くことは思考のプロセスを刺激し、新たな視点やアイデアを生み出すきっかけとなる。このプロセスは、論理的または分析的アプローチでは到達できない解決策やアイデアに到達する手助けをしてくれる。
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ちょっとアート思考に興味を持ったので読んでみた。ビジネスとアートが関係してるなんて思っても見なかった。アート思考の理解が深まったし、ちょっとだけ美術にも興味を持てるようになったかも。とりあえず近所の美術館にでも行ってみるかな。あとがきのモネが睡蓮について語った話は必読です。