投稿元:
レビューを見る
新卒で入社した会社の新人研修時代に何度かお世話になった玉子屋の2代目である菅原勇一郎さんが著者の書籍。会長である父親が社長の時代は1日2万食程度だったのが、現在では1日7万食にまで増加している。父親が現社長に譲った際には、即権限委譲を行い、余計な口出しをしなくなったとのことである。これも社長が子供の頃から野球に熱中させるなど、2代目としての帝王学を学ばせていたことに拠る。玉子屋は「三方よし」(売り手、買い手、世間)を意識している。その中でも特に買い手、すなわちお客様の立場に立脚している。玉子屋では本当においしいものを届けることをモットーに食材に拘っており、弁当450円に対して原価率50%以上となっている。その中でも特に毎食出てくるコメには拘っているという。原価率を高く維持するために、弁当は1日1種類、弁当作成および配送の効率化、廃棄ロスを出さない仕組みがある。玉子屋は現状に満足しておらず、改善をしようとしているが、無作為なロケーションの拡大やチェーン展開、上場を行うことは現在は考えていない。しかしながら、時代の変遷とともによりよい「三方よし」が実現できるのであれば現状に固執する必要はないという。また生産人口減少に伴い、弁当アプリというプラットフォームの提供や他の弁当屋の弁当の配送による手数料の回収なども考えているという。今後の玉子屋の事業展開に目が離せない。
投稿元:
レビューを見る
僕の故郷大田区を代表する中小企業。昔から玉子屋さんの車を見ていたので愛着ある会社。その玉子屋さんの本ということで読んでみた。さくっと読める文量。事業承継に悩んでる人には良いのかも。
投稿元:
レビューを見る
スタンフォードのビジネススクールがケースに取り上げた玉子屋。自分はスタンフォードではないけれど、日本のビジネススクールの経営戦略の授業でこの玉子屋のケースが出て来た。その時からオペレーションが凄くて、インドのダッバーワーラーと双璧だと思っていたけど、この本を読んで、人材活用も工夫していて面白い。現場が元気で凄く良い印象だけど、さらにオペレーションは改善できそうだな~と、自分もイチ社員になったような気持ちで一気に読み終えてしまった。
投稿元:
レビューを見る
「玉子屋」は目黒区に勤める父が食べているお弁当ということで名前は知っていた。そして、毎朝、国道一号線でかならずと言っていいほど見かけるあの配送車に「なんだか良く見かけるなぁ」と不思議に思ってた。まさか大田区の企業だったとは。
家族経営の、かつ異業種の人達が、何を目指してて、どんな数値を見ていて、どんなオペレーションをしているかって、知る機会がなかなかないので新鮮。仕入れの話とか、配達網の工夫とかは、読んでてやや感動。
手の内をほとんど明かしてしまってるのでは?大丈夫?と思うものの、他の企業が同じフォーマットだけ真似して同じ企業価値を作れるかというと、そうでもなさそう。社長さんと従業員の志はこの玉子屋ならではなのかなぁと。
働き方改革や、テレワークの推進がこういった弁当事業の構造にも影響するという話も面白い。そこに柔軟に対応していけるか?現場の本当の声は?今後よくよく見ておきたいなと思った企業さんです。
投稿元:
レビューを見る
玉子屋2代目が買いた本。僕は食べたことないがもちろんうちのオフィスにも出入りしている弁当屋さん。
玉子屋の飛躍的な成長した秘密をほんの少しだけ紹介している本で、あまり参考にならないかも。
ただ、玉子屋の弁当が食べたくなる、ブランド価値を上げるには良い本。
投稿元:
レビューを見る
遠方・中距離・近距離で配送チームを分けて中間点に調整弁となる車を走らせるという仕組みは勉強になった。
投稿元:
レビューを見る
三方良し 買い手、売り手、社員 など、基本理念に、自分の会社が基づいているか?など、基本的な事だが、改めて再確認させられた
投稿元:
レビューを見る
以前テレビで「廃棄率が0.1%」という内容に惹かれてどのような経営をしているか知りたくて購入。
テレビで放映された内容以外にも色々紹介されていて、
「玉子屋」の経営の秘密を詳しく知ることができます。
内容は読みやすく、あっという間に読破できました。
過去の経験や天候、曜日などあらゆることを分析することで、廃棄率が0.1%が達成することに脱帽してしまいました。全体で言えることは、人と人のコミュニケーションや信頼が重要であると考えさせられました。
本を読んで、お弁当は食べてみたいですが、エリア外や個人には売らないということで断念。
投稿元:
レビューを見る
お弁当屋さんの経営哲学が学べるこの本。
海外の大学でMBAの教材として取り上げられています!
短時間で7万食を配送する仕組みや、様々な工夫には驚きですが
何よりも経営を支えているのは人材という印象を受けました♪
生え抜きで、その人の可能性を引き出すような社長の手腕に脱帽です!
投稿元:
レビューを見る
一種類の日替わり弁当だけで一日最大7万食を売る弁当屋、玉子屋の二代目社長の経営論。
親から子への引継ぎというのはどんな業界であっても難しさがある。
しかしカリスマ的な存在であった先代の会社を、自分の持ち味を生かしてさらに業績を伸ばしていって社長の話はとても興味深い。
ハイテクというよりはローテク、つまりマンパワーがこの会社の最大の強みですね。
弁当屋という業種でこんな勢いよく成長できるなんてただただスゴイと思いました。
とても勉強になりました。
投稿元:
レビューを見る
会社で玉子屋のサービスを利用している。
本書では結構会社の仕組みについて赤裸々に書いてあって(配送の仕組み、電話のオペレーション等)弁当業界に限らず勉強になるのでは。
見込みの数よりも少なく弁当を作り、エリア内で融通しながら配達するという仕組みは、他の会社でもやっているのだろうか?仕組みとしてとても効率的だと思った。
弁当屋という物流の商売におけるポイントを知りたい場合にも参考になるかもしれない。
ただ、なんとなく社長の性格はあまり好きではないような気がする。書いてあることは正論で、異論はないのだけれどそう感じた。
投稿元:
レビューを見る
町の弁当屋というにはあまりにでかい会社。
この会社のすごさは、当日受注にもかかわらず廃棄率が0.1%(見込み数の正確さと追加生産の柔軟性)、遠距離(都内)配送車は注文確定前に出発が可能(20班に分かれた配送車同士の細かな情報交換や調整車の存在)、原価率の高さ(弁当の満足度に直結)もスケールメリットで吸収という点にありそうです。
まず、注文ですが朝の9時から10時30分までの受注を当日のお昼の12時までには配送できる仕組みは、当然生産部門との連携が不可欠、さらにさかのぼれば材料ストックや追加生産のための人員確保などのノウハウにもつながる。
廃棄率0.1%というのは完成品(弁当)のという意味だと思うが、焚いて蒸す時間のかかるご飯や日替わりの食材などのバッファ管理に企業秘密がありそうです。
また、リサイクル容器を使うことで、回収時に会社の動向(イベントの有無などで翌日の注文予測に反映させる)をうかがい、食べ残しをチェックすることで、今後のメニュー改善への参考にする。
中小企業ならではの小回りの良さと柔軟さを生かした素晴らしい経営手法です。
とはいえ、第3章,4章では本人の自慢話(プロ野球選手、銀行員、悪ガキ)を延々と展開されるのが成り上がり社長(2代目ですが)っぽい。飲み会での腕相撲のエピソードなどは虚栄心の塊なんだなあと思わせ笑えます。
規模を拡大したのは2代目ですが、物流の基本的な仕組みは既に初代社長(父親)で実現されていたようなので、2代目はもっと謙虚に・・なんてね。
以下は、ご参考までに。
■数字で見る玉子屋
・450円の日替わり弁当を昼までに毎日最大7万食デリバリー。
・原価率53%
・廃棄率0.1%
・2代目を継いで8年で弁当の注文数を3倍に。
■中小企業の課題をことごとく解決
・日本の企業のうち97%を中小企業が占めている。昨今、中小企業の黒字廃業が問題となっているが、その大きな理由は後継者不足。
そんな中、中小企業の課題ともいえる「スムーズな事業継承」をし、先代から引き継いだ弁当屋の年商を20年で7.5倍に拡大させたのが、「玉子屋」の二代目社長だ。
日替わり弁当1本で年商70億円、パーティや冠婚葬祭などの仕出しを請け負う工場も設立し、年商90億と業界最大手に育て上げた。
東京の15区と、神奈川のごく一部に配達する1日の食数は最大7万食。朝電話注文を受けて、昼までにどうやって7万食を配達するのか。なぜ
日替わり弁当1本でそこまで事業を大きくできたのか。原価率53%、廃棄率0.1%という驚異の数字を維持できるのはなぜか。
そこには中小企業ならではの、フレキシブルな面白経営哲学がある。
・社是は「事業に失敗するこつ12箇条」
・営業マンは存在せず、配達のドライバーが弁当容器回収時に味や好みなどマーケティングリサーチをし、営業も行う。
・暴走族や地元の札付きの子らを積極的に採用
・一つの班を一つの子会社とみなし大幅権限委譲(下克上も日常茶飯事)
・初めての客とはすぐに契約しない
・1日最大7万食を午前中に配達する、「言われてみればなるほど」の配達方法
・全国展開、フランチャイズ化お断り
・世界経済フォーラム(通称ダボス会議)のフォーラム・メンバーズに選出
こうした破天荒な経営哲学により、米名門スタンフォード大学からも視察が訪れ、MBAの教材となっている。
日本から中小企業が消えていく中、「華麗なる中小企業」を看板として成長している玉子屋さんの経営スタイルは、全国の中小企業事業者にヒントと勇気を与えるずだ。
■著者:菅原勇一郎
1969年東京生まれ。立教大学卒業、富士銀行(現みずほ銀行)入行。流通を学ぶため、小さなマーケティング会社に転職し、1997年から「玉子屋」に入社。葬儀やパーティ用の仕出し屋「玉乃家」も設立。2004年社長になり、97年当時2億円くらいだった売り上げを、90億円までに。2015年からは、世界経済フォーラム(通称ダボス会議)にも、フォーラムメンバーズに選出されている。
投稿元:
レビューを見る
経営論として、様々なポイントが詰まっている。
二代目社長で、先代からの事業継承がたまたま上手く行ったといいながら、この本の内容を読めば会長、社長のすごさが理解できる。
「たまたま」なんかじゃない。
むしろ二人のすごさが際立つ内容だ。
それだけ、サラリーマンで出世して経営者になるという人たちとは、何かレベルが違う。
普通に考えて、日替わり弁当を毎日7万食、直販売できるか?
これは確かに一朝一夕には真似できない。
もちろん、すべての動きをデータ化して、AIとかで分析したら、真似は出来るかもしれない。
しかしそこは、どうもAIで分析しようがない、データにならない「人の気持ち」があるような気がする。
中卒高卒の悪ガキを育てて、使える人材として雇用し続ける。
これがAIに置き変わるとはどうしても思えない。
今後、弁当需要がどうなっていくかは確かに分からない。
それはどんな仕事(例えば放送事業)だって、これから大きく変わらざるを得ないことをみんな気づいているはずだ。
この二代目社長は、本書の最後に「夢が大事」という。
悪ガキたちに、いつまでも玉子屋で働いてもらうために、将来の成長した自分たちを示す必要があるという。
これは本当に共感。
「10年後20年後もオレは同じ仕事しているのか?」
こう思わせないために、トップリーダーは研鑽を積まねばならない。
経営というのは、本当に奥が深い。
読み進めながら、本に書かれた裏側を想像すると、さらにそう感じる。
(2019/9/8)
投稿元:
レビューを見る
地元密着、品質向上、事業継承、人材育成といった要素を学べる一冊。目の前の課題に真摯に向き合うこと、顧客の視点を第一に考えることの大切さを述べている。内容が重複していたり間延びしている感は否めないが、さらっと読めた。
投稿元:
レビューを見る
東京近郊で仕出の弁当屋を営む玉子屋の2代目社長である著者が同社の歩みや弁当に対するこだわりなどを書いた一冊。
450円の日替わり弁当を1日6万〜7万食の弁当を提供する同社の弁当の食材に対するこだわりはもちろん廃棄を無くすための見込みの読みや配送ルート、注文管理のシステムなど高い原価率で満足のいく弁当にするために試行錯誤された仕入れなど高い満足を得ている弁当が提供されている秘訣を本書で知ることができました。
また、同社が養鶏や鮮魚の取り扱いから弁当屋に至るまでの経緯や弁当屋になってから集団食中毒を起こして一から信頼を勝ち得て今の地位に立っていることなど同社の今まで紆余曲折を知ることもできました。
そして、悪ガキとされる者を雇う際のポイントややる気にさせるトップとしての心構えや評価制度があることも知りました。
そんな本書を読んで父親から事業継承した際の経緯の中で著者が失敗を恐れず信頼されていたことが2代目に受け継がれても成長を続けれた秘訣ではないかと感じました。
あお巻末にある事業に失敗するこつも反面教師として非常に戒めとして有用なものだと感じたいへん参考になりました。
同社の450円の弁当に賭ける想いと出来るだけ多くの人に届けたいという心意気を本書を読んで強く感じました。
そして著者が学生時代に打ち込んだ野球を通じて成長があり、サラリーマン時代に自分の親が営む会社の弁当から感じた客観的な視点をもとに事業継承してからも失敗しながら歩み、スタンフォード大学のMBAの教材となるまでに成長した同社が今後弁当を通じてどこまで成長し、多くの人々を笑顔にするのか楽しみになる一冊だと感じました。