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・ほろびる、としずかに声にだしてみるボディソープを泡立てながら 冨樫(とがし)由美子
・ものすごく美味しいものを紙皿で食べてるみたいな気がしないでもない。
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短歌を対談形式で解説する本で面白かった。言葉とか情景とか構造とかに対する解像度が上がる。
穂村さん編集の短歌絵本にも収録されている短歌がいくつかあったんだけど、扇風機のうたってセックスの歌だったんだなあ。子ども向けの短歌絵本に載ってるのを見たとき、よく意味のわからない短歌だと思って見ていたんだけど納得しました。
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現代短歌を牽引する歌人2人が、テーマ別に短歌を集めながら対談した本
短歌って、何かを表現するには短すぎるから想像が要るけど、俳句みたいに説明されないとわからないほど短くないから面白い
いやーおもしろい
詠めないけど
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歌人の東直子さんと穂村弘さんの二人がいろいろな歌人の短歌について語り合う対談集。
対談が、短歌の解説になっているので、短歌の意味がよくわかり勉強になりました。
第一章 やっぱり基本は恋の歌
より。
P39より
東「性欲を伴わない愛はないと確定しているってことなのかな。妄想も性欲から来てるのかなあ。そういえば恋の歌をいろいろ集めてみておもしろいなと思ったのは、恋の歌の中に食欲の歌が混ざっていることたとえばこんなのです」
○焼肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き 俵万智
東「焼肉とグラタンが好きというのは少女の食欲の部分で、それと後の「好き」は性的欲求の「好き」なんですよね」
穂村「これは、じつは初案は「焼肉と漫画」だったそうです。それをわざわざ「グラタン」という食べ物にしたわけだからあえてえぐくしてるよね」
東「そうか。グラタンがさらにえぐさを増して、全体がぐっと性的になったんだね。焼肉と漫画だと普通だけど、グラタンとすることで、その質感が生々しくて怖ろしくなる」
穂村「背後には少女にごはんを作る母の存在が隠れている。そこもこわいよね」
東「言語感覚がすごい。俵さんの歌ってわかりにくいところはなくて、一瞬で理解できる。わからないことを詠っていないから、自分にも出来るんじゃないかと思いがちなんだけれども、同じようには絶対に出来ない」
「焼肉とグラタン」の俵さんの歌は私も知っていましたが、こんなに深い意味が隠されていたことには気づきませんでした。
ただ、不倫相手の子どもと対面した時の言葉にできなかった声を語っているのだろうと思っていました。
俵さん恐るべしと思いました。
こういった感じで、東さんと穂村さんが歌をどんどん解説していき、最近の歌壇周辺の事情や歌人になるにはどうしたらいいのかなどにも触れ、最後は穂村さんが東さんの作風を真似して歌を詠み、東さんも穂村さんの真似をして歌を詠んだりしてもいます。凄いと思いました。
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まことのレビューを読んで面白そうだと思い読んだ。有名歌人の東(ひがし)直子と穂村弘が様々な短歌について語り合っている。
様々な短歌について二人が対談形式で解説していて面白い。同じ短歌でも二人の感じ方が違う短歌もあって、そういう点も興味深かった。
いくつか短歌を紹介したい。
箸立てにまだ立ててある妻の箸かたりと動く箸取るたびに 岩間啓二
いもうとの小さき歩みいそがせて千代紙かひに行く月夜かな 木下利玄
好きなのかあんなところが自転車のサドルにいつも乗っている猫 池本一郎
(この短歌については、人間のことかと思って読んでいくと最後に猫だとわかるところが、茶目っ気があって面白い、と解説されている)
また、付録の「歌人ってどうやってなるの?」は二人の歌人になるまでの実体験が書かれてあってそれも面白かった。
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東さんと穂村さんの対談本。鑑賞の手助けではなく、「こんなのもあるよ」「このカテゴリーならこれは?」みたいな。軽い会話の中に知性が…さすがすぎる。
どの章にもはっと気づきをもらいました。読んで良かった。
恋の章では、女性の感性や社会的価値の移り変わり。家族の章では文化・歴史的、社会的な役割の変化。お金の章では物の豊富さと本当の貧しさ。
言葉や固有名詞の普遍性とノスタルジック効果、文字や音の表現などに触れている章もあり、
とても読んで面白かった。
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・短歌について気軽に感想をあーだこーだ語る楽しい本。
・「短歌って俳句とかと比べてなんでもありすぎて難解だなあ」と思ってたけど、2人が楽しく語る様を読んで、短歌のおもしろがり方がわかった気がする。
・妻が夫を詠んだ短歌、どれもどろっとした凄みがあるな...。
・歌人のなり方紹介、ちょっと衝撃的。自腹で配るんだ!?
・特にしびれた歌↓
水を出でおおきな黒き水掻きのぺったんぺったん白鳥がくる 渡辺松男
収穫祭 稜線ちかく降りたちてbetweenやupやawayを摘り 大滝和子
さようなら煙のやうに日のやうに眠りにおちるやうに消えるよ 小池純代