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「夫が亡くなった時点で、自分は誰の妻でもなくなり、晴れて自由の身だと思っていた。だがどうやら違うらしい。今もこれからも「高瀬家の嫁」なのだ。それも、夫が生きていた頃よりも、もっとずっと明確に。」(カバー帯「本文より」)
夫が死んでも「嫁」が残る不思議さ。小津安二郎の「東京物語」を彷彿させるところもあるが、もっとシャープで現代的だ。だのに古い。また、夫婦の物語でもある。結婚とは何か。ヒロイン嫁の高瀬夏葉子(かよこ)が東京は下町生まれ、舞台を九州は長崎にしたのが迫真。いかにして逆転させたのか。手に汗握るおもしろさ。これから結婚するひとも、してしまったひとも、してしまって歳取ってしまった女性にも必読書。
おまけ
夫はよく誉め言葉でとして「田舎でよく言うところの”いい嫁を貰った”だねぇ」と言うことがある。ま、わたしが日頃心地よい家庭を作っていることに対する感謝だと思うし、もちろん冗談で言っているのはわかるが、一度ならず何回も言うと、(この頃は一度言ったことを忘れて繰り返すようになったから)ものすごく嫌な気持ちになる。まったく「嫁」という言葉はおっかない。
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親戚から回ってきた本。
夫の墓に入りたくない時はどんな時かと思って読んだ。
やはり順番にあの世に行くのが一番良いと思った。
また、長崎の名物がいろいろ出てきて興味深かった。
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2019.04.27 #013
視点が面白く、登場人物がどの人も個性的!
人を描くのが上手いと思う。
後半で主人公の父の言葉がとても刺さった。
そして未亡人は「未だに亡くなっていない人」
なんかそう解釈されると...この言葉って、日本の特徴をよく反映してるなぁとも。
さて、夫の墓に入るかどうか、私も悩むところである。
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垣谷さんの小説は安定して楽しめますね!
この物語は主人公である女性の夫が死ぬことから始まります。そこから亡き夫の秘密が明らかになったり、舅姑との関係について葛藤したり、次々と問題が巻き起こるのです。。。
女の人って未亡人になってからもこんなに大変なんだ~とか、夫婦関係にもあるんだな~とか、フィクションながらも考えさせられることが多々ありました。
結婚することでどのような人と姻族関係が生じて、どのような責任が生じるか考えるきっかけになったのでいろんな人が読むべきだなと思います。
最後には主人公なりの幸せを見出してすっきり読み終われました。
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面白いタイトル
そう思っている女性もきっと多いから
私はどうでもいい
死んでしまえば終わりだから
しかし「嫁」は重い ほんと 重い
友人にこの姻族関係終了届を出した人がいる
苦しんだ結果
いろんなものが覆いかぶさってくるもの
それをきちんと描いている
夏葉子さん、これからだね
≪ 嫁やめる 自分の人生 これからね ≫
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私が読んだ垣谷さんの作品は、「老後の資金が・・・」に続いて2冊目です。
読みやすくて面白かったです。
主人公のお父さんがものすごくいい味を出していたのと、妹との子供のころの出来事を思い出すシーンではうるっと来てしまいました。
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夫の死後、一体いつまで舅姑の面倒を見させられるのか。しかも引きこもりの義姉まで居て…。主人公:夏葉子の気持ちに共感し、自分ならどうするかをずっと考える時間を過ごした。いわゆる都合の良い子である主人公に実の父が助け船を出してくれたところが大きな転機だろう。そこを大山として、物語はクライマックスへと突入していく。ラスト少しで、ある真相を知ることになるので最後まで面白かった。工藤の存在はもうアレでしかないでしょ、と最初でわかってしまうので星4つで。
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表題に興味を持ったが熟年の恋愛モノではなく、こういうケースもございます、といった参考になる、勉強になるものだった。
老後の環境、考え方、人間関係は十人十色だろうが、きっと自分も同じように悩む壁はあるだろう。
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婚姻の枷に悩む全ての人に送る…って裏表紙に書いてあったけどなるほどねえな、暖かい読後感。途中のエピソードは身につまされたけど最後はじーんときました。なかなか良い本だなあとつくづく。
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今、私はワナワナしている。好きな作家の新作だと深く考えず購入したが、『嫁をやめる日』の改題版だったとは!『嫁をやめる日』はとっくに既読!何か既視感があるな~と思いながらも、それでも100ページ目まで気づかなかったのだから、忘れっぽい性格で良かったと思うべきか。主人公夏葉子は、44歳で突然未亡人となってしまったが、生前冷たい夫だったせいかどうも悲しくない。それよりもその後にのしかかる姑・舅・小姑...。地方ってこんなにも人間関係濃厚なの?ウンザリと面白さが綯い交ぜの、相変わらずの垣谷節~なお話だった。
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どれも一癖二癖ある登場人物が出てきてお腹いっぱいだったが、読後はスッキリ。
夏葉子のお父さんや千亜希が常識人で良かった。
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「あなたの人生片付けます」が面白かったのでこちらも読んでみた。夫が亡くなった主人公が、姑やまわりの人に縛られるお話。都会と地方では感覚が違うなあというのが感想。以前、友人が転勤で田舎に行ったら、同じ嫁でも考え方が都会と田舎では違っていて、地方では「嫁はダンナの親の面倒を見るのはあたりまえ」と誰もが口をそろえていっていたそうな。家をまもるという意味ではいい面もあるのだろうが、そういう考え方の古い、新しいが実感できて面白いお話だった。
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子どものいない夫婦にとって、わかるなぁ問題。
父のいい言葉で、読んでる方も救われた。
すっきりと生きていきたい。
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垣谷さんの作品が好きなので何冊か読んでいますが、
この作品のタイトルがなかなか刺激的なので
抵抗感もありつつ読んでみましたが、
想像していたよりも意外な方向へ展開していったので
これもまた面白かったです。
夫との永遠の悲しい別れのことをツラツラと描かれるのかと思いきや
義両親をはじめとして夫の親戚との関係性、
地方ならではの嫁と姑の関係や世間の目などを
思ってもいなかった事態が登場して、
夫への悲しみがどこかに飛んでいってしまっているのが
良いのか悪いのか複雑な気持ちにもなりました。
そして突然現れた女性の存在。
これによってまた一波乱あり正体が
明かされるまで目が離せませんでした。
更に駅前で出会った男性と思わぬ方向に進んでいき、
こちらもまたハラハラとさせられました。
一瞬だけですが正体が明かされない人物の時には
これからの幸せに一役かってくれるかと思いましたが、
思わぬところからほころびが出て危うく
人生を間違えるところだったので、
これも女性が独り身になった時の危うさだと思い教訓になりました。
妻としては夫が突然いなくなり悲しい気持ちでいたくなりと
気持ちを切り替えて、自由の身になったからと
あれこれ未来を考えて行動していても、
現実には思うようにいかなくても
その中で一つ一つを冷静に考えて行動している所など
なかなか考え深いものがありました。
姻族関係終了届などと結婚を継続している生活を
しているとあまり耳にしないことも
この作品の中ではストーリーの中に組み込まれているので
分かりやすかったです。
結婚している女性としては決して他人事とは思えない状況なので、
くすりと笑えたり、ほろりとさせられたりと様々な
気持ちになりました。
読了後にはなぜか爽快さも出て垣谷さんらしい世界観が味わえました。
縁があって一緒になった人達だから、
程々の距離感を持ちながらお付き合いをしていくというのが
一番理想なのだとつくづく思えました。
女性だけでなく結婚している男性にも読んでもらい
女性の気持ちと立場を少しでも汲んでもらえたら良いなとも思いました。
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『嫁をやめる日』の改題だと知らずに手に取りました。
という事で、実質再読。
前回から2年経過。
我が家の義父母、実父母との関係は変わっていません。
とは言え、今回と前回とでは読後感は微妙に違っていた気がします。
嫁という立場の難しさを感じます。
自分がどこまで出来るのか、どこまでやりたいのか。
ただそこには、夫が健在であるという事は必須で、そこがなくなっている場合はどうなのか。
設定の絶妙さに、自分自身の答えは出せずにいます。
私は夏葉子のような選択はしないかも。
でも、それはそれで負担ではあるし。
難しい問題ですね。
物語のラストは、いつも通り主人公の明るい未来の見える終わり方で良かったです。
ただ、改題には注意が必要は実感しました。